泣きたい夜の甘味処

著者 : 中山有香里

• KADOKAWA (2022年1月28日発売)

作品紹介・あらすじ

とある町に、ひっそりとたたずむ一軒の甘味処。熊と鮭が営むこのお店は、夜だけしか営業していません。
提供するのは温かいお茶と、甘いもの一品だけ。今夜も、疲れて泣きたい人々がこの店に迷い込みます。

夢をあきらめた夜、
愛する人を想う夜、
自分のことが嫌いになった夜。
―そんな夜は、この店で涙を流してもいいんだよ。

主人公たちが知らない、もうひとつの視点から綴った描き下ろし52Pに加え、11のお菓子レシピがついています。

もくじ
・疲れ果てたビジネスマンと昔ながらのドーナツ
・会社を辞めたOLさんといちご大福
・落ち込んだ新人さんが干し柿を拾う話
・夫を亡くした奥さんと梅酒ゼリー
・私だけのパフェ
・ギャルとばあちゃんとマフィン
・がっちゃんのココアクッキー
・心配性なお母さんとバナナケーキ
・緑のライオンと栗きんとんのパイ
・3人の青春とプリン
・夕暮れのチーズケーキ

感想・レビュー・書評

[チーニャ、ピーナッツが好きさんの感想 · 2023年10月19日]

以前から、かなさんの本棚で気になり続けていた本。

先月に他の図書館からお取り寄せ予約していて
やっと届いた、コミックエッセイ。
素敵な本だった！！

何といっても、サングラスかけた熊さんと、鮭くんが
営む甘味処っていう…ゆるーい世界観がまず好み。

夜だけしか営業していないこのお店は、やってきた悩める人に温かい飲み物と甘いもの一品だけ提供する不思議なお店。

お店でその日のお菓子についてのさりげない説明を聞いている登場人物達が、それぞれの思いから涙があふれる姿が描かれていて、しぜんとこちらも涙腺を刺戟されてしまう…。
別の登場人物視線の Another Storyがそれぞれのお話に続いている構成になっているところもまたぐっときてそれもいい。

日々を過ごしているうちに、重苦しくなっているものってあるから、甘いものを味わいながら時には温かい涙を思い切り流すことがあっていいよね、と思った。

この本の表紙のドーナツの絵も美味しそうだし、
他にもいろいろ簡単なお菓子のレシピも載っていて、楽しんで作ることでも癒やされ効果ってあるし。

ギャルとばあちゃんとマフィンのお話の中の関節拘縮予防のクッションも良かったし…
梅酒ゼリーのお話やバナナケーキ、チーズケーキ、栗きんとんのパイ、プリンのお話…など全部よかった。

優しい色合いの、ほのぼのイラストにも癒やされました。
ありがとうございます。

[かなさん · 2023/10/19]

チーニャさん、おはようございます♪
この作品、癒されるでしょう？？
中山由香里さんは現役の看護師さんなんです。
看護師さんだからの視点もあって、
読みだしたらハマっちゃいますよね(^^)
ストーリーもいいけど、キャラもかわいいし…！！

「疲れた人に夜食を届ける出前店」も
読んでみたいと思ってはいますが、
いつか…そのうちに、です(^-^;

[チーニャ、ピーナッツが好きさん · 2023/10/19]

かなさん、コメントありがとうございます♪
この作品、癒やされましたよ〜。
なるほど、看護師さんなんですね〰️！
手の関節拘縮予防のクッションが出てくるあたり、看護師さんならではの視点なんですね…♡

ストーリーもいいけれど、このキャラが何ともユニークでいい味を醸し出してるんですよね☆
熊さんキャラは、わからなくもないけれど、鮭クンキャラが新鮮で斬新ですよね。しかも、この二人の取り合わせが流石って感じ…（笑）

「疲れた人に夜食を〜」も良さそうですね…いつか、そのうちに…ですね(^^♪

[Manideさんの感想 · 2022年9月1日]

◇◆━━━━━━━━━━━━
1.あらすじ　
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小説かと思っていたら、漫画ですね。
一品しかださないお店にやってくる人たちの物語。
お話の展開が面白くて、それぞれの話につながりがあって、泣けてくるお話が続きます。


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2.感想
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イラストは独特ですね、細かく書かれていないところが、モヤッとしている感じで、作品にあっているように感じました。
キーワードは、「自分のための選択、、、」ですかね。
とても響く内容で、今の私にとっては、この本の出会いはとてもよかったです。

誰かのために、困っている人のために、働く意義はそこにある。生きる意義は人の役に立つことにある。
そんな言葉がありふれていて、仕事ではそこを意識できた人が成功しているように書かれているものが多くあります。

そんなキーワードに納得する反面、
何か違うような、、、本来の自分が考えているものとは違うのではないか、、、そんな感覚を持っていました。

最近会社でも、ミッションを新たに刷新しました。
その内容は、「世界中の人のために、、、」というキーワードが含まれていました。

どうなんだろう、、、と、、、



そして、この作品！！

まずは自分を大切にできたなら、、、花は、また、咲くのだろうか、、、

この言葉がよかったです。

自分のために生きていると、堂々としていたいですよね。
なにか、モヤモヤしていたけど、「自分のためにしたことが、誰かのために繋がっている。」そんな生き方をしていくのが自分らしさだなと、再認識しました。

ほんの少し、日常に「好き」を混ぜてみよう！！というお話があります。「好き」を続けていくのは、すごいいいことです。

いつの間にか、やりたいこととか、好きなことではなく、自分が出来ることを探す日常。
世のため、人のためがキーワードになって、自分がやりたいことが薄れていく日々。

自分は何がしたいのか、そのやりたいことをやった結果、周りの人も幸せになる、そんな道を今一度歩みたいと思わせてくれる作品になりました。

漫画なので、サクッと読めますよ。


◇◆━━━━━━━━━━━━
3.主な登場人物　
━━━━━━━━━━━━◆
熊
鮭

[kikiさん · 2022/09/29]

Manideさん

とてもかわいらしいイラストの本ですね。
タイトル通り仕事で疲れた夜に読むとほっとできそうな気がします。漫画なのもいいですね。サクッと読んでみたいです。

[Manideさん · 2022/09/29]

kikiさん

コメントありがとうございます。

この作品、味があってよかったですよ。
漫画ですけど…

内容しっかり確認せずに、会社の制度で購入したんですが、みんなに「漫画かよっ」と突っ込まれた作品でした。

「この本はとてもいいんだよ」と、みんなに言ってサラッと攻撃をかわしたのを思い出しましたww

[kikiさん · 2022/09/29]

Manideさん

素敵な制度ですね！
突っ込みがはいるだなんて、仲の良さが伝わってきてほっこりします。
読んでみますね〜

[なおなおさんの感想 · 2023年10月28日]

涙腺緩みっぱなしの、心温まるお話だった。
別の人物目線のAnother Storyもまた涙を誘う。
シャールさんの“マカン・マラン”や、トウコさんの“スナック・キズツキ”は、今夜も営業するだろうか。
熊さんと鮭さんが営むこの甘味処も覚えておこう…こんな素朴なお店に行ってみたいものだ。
でも街なかにあるド○ールも好き。　⃞⃛୭ᐝ

[なおなおさん · 2023/11/02]

えーー!?なんだろう…楽しみにしております(^^)

[aoi-soraさん · 2023/11/02]

紅葉バージョン、素敵です♪

Manideさん、この連休中にテストでしたよね！？
応援してますよ〜✧⁠◝⁠(⁠⁰⁠▿⁠⁰⁠)⁠◜⁠✧

[Manideさん · 2023/11/02]

テスト、、、そうなんですよ〜
よく覚えていてくれました、さすがaoiさん♪

もう、つらい日々を過ごしています。
∈( ´____` )∋

「じゃぁ、やるなよ」と、
みんなに突っ込まれています（笑）

図書館に「カレーの時間」が入荷しているので、それをとても楽しみにして、頑張っております。

[はなさんの感想 · 2024年2月17日]

いろいろあって、泣きたい夜もある。
甘いお菓子と温かい飲み物で、癒されるっていいな。寝る前の読書にぴったりでした。

[へぶたんさんの感想 · 2023年9月23日]

「感情に蓋をする」
今の私は、きっとこの状態だったのでしょう。
悲しい、辛い、疲れた...でも私が頑張らなければ。不思議と涙が出なくて、自分のこと案外冷たい人なんだなあなどと客観的に思っていたり。

今日なんとなく積読してあったこの本を開いてしまったところ...まさかの感情崩壊、号泣です...。自分と同じ思いが重なるシチュエーション。でもイラストと、美味しそうなおやつ、くまさんとシャケさんが出てくるお陰で少しふんわり。
涙と一緒に一度本当の気持ちを出してしまうと、その自分を受け止め意外に前を向けるものなのですね。

人との別れ。そのタイミングがくるまでの時間を大事にしたい。過去の温かい思い出も込めて。
自分がいっぱいいっぱいの時でも、どんな時でも優しさを忘れず。きっと優しさは、1番の強さですもんね。

大事なことを教えてもらえました。
この本、読めてよかったです。ありがとう。

[inoさんの感想 · 2022年9月28日]

日替わりで1品しかないメニューのお店。
悩み、疲れた人たちに染みるメニューを出してくれる。自分でも作れるレシピ付きで嬉しいです。

[よんよんさんの感想 · 2022年3月29日]

　悲しくて、さびしくて、泣きたい気持ちをこらえながら歩いていると、そこには一軒の甘味処。出てくるのは温かい飲み物と甘いもの一品だけ。でもそれは、張りつめていた気持ちをやわらげてくれる。

梅酒は自分で飲むタイミングを決められるのがいいですよね。作った人が納得のいくタイミングで飲めばいいんです。
すぐに　全部のみこまなくていいこともあるんです（夫をなくした奥さんと梅酒ゼリー）

「完璧」ってなんでしょうね。自分が納得できたらそれでＯＫなんじゃないですか。（私だけのパフェ）

　関節拘縮予防のクッション、がっちゃんが隠しておいたおもちゃや靴下、オレンジとピンクが混ざった夕焼け…。

　いろんな登場人物たちのいろんな悲しみやさびしさ。自分の悲しかったことやさびしいこと。二度と会えない笑顔。もどらない時間。いろんな思いで胸がいっぱいになった。
　　

[あこあこさんの感想 · 2023年11月11日]

しみるー
マフィンの意味

[湖永さんの感想 · 2022年3月25日]

ひっそりとたたずむ一軒の甘味処。
熊と鮭が営むこのお店は、夜だけの営業で、提供するのは温かい飲み物と、甘いものが一品だけ。
疲れて泣きたい人が、この店に迷い込む。

多くを語らない熊と鮭。
だけどなぜかほっこり癒されて、甘いものが心の奥まで沁み込んで、泣きながら嬉しくなる。
誰もが悩みを抱えていて…
yellowカラーページのAnother Storyでは、違う視点から描かれているのが、心に響いてくる。

熊の包み込むようなほのぼの感と鮭の可愛らしい表情が、とても好き。
レシピページの鮭のひとことの口もとにもキュン。

その人に合わせて甘いものが、選ばれているのもニクイところ。

スイーツって心を溶かしてしまうんだ…。
心の中の尖ったものをまぁるくしてくれるような…。

ほっとできる場所と甘いもの、必要だなぁ。

[コルベットさんの感想 · 2022年11月10日]

かなさんの本棚で見かけて気になった一冊。泣いてしまった。全部良かったけど『ギャルとばあちゃんとマフィン』と『夕暮れのチーズケーキ』が特に。栗きんとんのパイが美味しそう！

[かなさん · 2022/11/11]

コルベットさん、おはようございます！
この作品を読んでくださったのですね(^^)
私もこの作品を読んで、じーんとしちゃいました。
漫画なのであっという間に読み切れるので
また読みたいと思ってます。
コルベットさんにもこの作品のあったかさが伝わってよかったです。

[コルベットさん · 2022/11/11]

かなさん、ありがとうございます。本当に温かい内容で、何度もじーんとしました。これは二度読みしてしまいますね。うちの娘にも読ませたいです！（でも、親の奨めるものは読まないんです笑）

著者プロフィール

奈良県在住の看護師・イラストレーター。著書『ズルいくらいに1年目を乗り切る看護技術』（メディカ出版）が累計20万部のベストセラーに。2022年1月初の創作漫画『泣きたい夜の甘味処』を刊行し、同年9月、第9回料理レシピ本大賞コミック賞を受賞。

「2022年 『疲れた人に夜食を届ける出前店』 で使われていた紹介文から引用しています。」