ジンメンソウといっしょ 2 (MFC)

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  • KADOKAWA (2022年1月21日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (162ページ) / ISBN・EAN: 9784046810830

作品紹介・あらすじ

突然できたジンメンソウと共存しているトモエさんですが、どうやら実家はお祓い屋をやっている様子。トモエさんの容体を聞きつけた親族がやってきて――!?

感想・レビュー・書評

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  • やはり、この『ジンメンソウといっしょ』って作品、良いなぁ。どこが良いってのを、他の漫画読みが「じゃあ、読んでみよう」って気持ちになるくらい、上手に説明できぬ己が情けない、と落ち込むくらい、実に好い。ザックリ言うと、心温まるオカルト系になるのだろうか。
    (1)で妙な共生関係が築けていたトモエさんとジンメンソウ(達?)は、この(2)で、ますます、仲良しになってきている。
    ペットでもなく、友達でもなく、この関係は何なのか、と読んでいて、疑問に思うが、多分、当人らも一言では纏められないだろうし、彼女らの日常を見ているだけで、ほっこりできるのだから、余計な事を考えるのは野暮ってもんだろう。
    そんなトモエさんの元へ、強襲してきた長姉・モロハと次兄・ヤクモ。どうやら、トモエさんの家庭環境は、中々に複雑な様子。ただ、モロハさんは性格と言動が苛烈だけど、根の部分は妹想いなのは明らか。重度のシスコンって言い方も出来るが・・・・・・まぁ、悪い人じゃない。ヤクモの方は、自己肯定感が低め気味で、直情型の姉に力づくで引っ張り回されてはいるが、これが中々に強かな部分もありそう。彼も悪い人じゃないが、苦労人なのは確実。
    このクセ強家族が、今後、どうなっていくのか、また、自分の子供を「道具」としか認識していないクズ親父が登場し、話を良い具合に掻き乱し、面白くしてくれるのか、楽しみだ。
    その点と同様に、変化に期待しているのが、トモエさんと宝田主任の関係性。まだ、同じ職場の上司と部下って感じではあるけど、今回の一件で、主任のお節介さと人の好さに背中を押され、姉のモロハさんと真っ向から向き合えたトモエさんが、主任との距離を縮める可能性はある・・・・・・まぁ、その場合、お姉さんの拳が火を噴くだろうが。
    心配だなァ、と思ったのが、お医者さん。本人が、自分が相当にヤバい、と自覚できているから、まだ大丈夫だろうが、そこが却って、不安も煽ってくる。また、仲間の元に戻れなくなっちゃったハグレ、これの行く末にも憂いが募る。かなり衰弱しているけど、このままいくと、消えちゃうのか?
    この(2)で、印象的だった話は、「昔の知り合い」。ジンメンソウと共生していても、何ら、変わらない強さを持っているトモエさんに劣等感を痛烈に叩きつけられている女性は、しょうもないマウントを取ろうとした点からも同情の余地はないのだけど、その僻みの念は人間らしくて良い。
    もう一つ、印象的だったのが、「都市伝説3」。何の悪気もなく、他者を貶める言葉を口から出す子供らに、もはや、不快感すら湧かないものの、ほんの少しだけ、可哀想だな、とは思う。多分ではあるが、周りにいる大人、親や兄、姉などが、こうやって、よく知らぬ他人を悪く言うのを見てきて、それが人としてアウトだ、と気付いていないんだろう。
    だからこそ、クラスメイトらの言動に、「おかしい」、「それは違う」と思え、しっかり言える少年には、グッと来るものがあった。きっと、彼は、違いの判る女性にモテる、イイ男に成長するに違いない。

    この台詞を引用に選んだのは、家族っていいなぁ、とガラでもない事を、つい、思ってしまったので。
    自覚していないトモエさんの才能と、モロハさんが口下手っつーか、肝心な事を伝えなかったことが理由で、ギスギスしてしまっていた姉妹仲が修復の兆しを見せたのは、実に好かった。
    姉妹を取り持ったのが、本来であれば、赤の他人である宝田主任ってのも、これまた、エモさを感じさせる。
    一気にラブコメになられちゃ興覚めだけど、「おや、もしかして」と、ほんのりと匂わせてくれたら、ファンとしちゃ嬉しい。
    また、これを機にして、モロハさんも妹との距離感を計り直して、自分の幸せも、ちょい考えて欲しいトコだな。
    妹の為に頑張る、それ自体は悪くないんだけど、ただただ、機械的に怨霊の類を祓うだけの存在に成り下がったら、それこそ、クソ親父の思うツボでしょうに。
    「お姉ちゃん・・・アタシ、ずっと、姉ちゃんに嫌われてるんだ、と思ってた。ただ、疎ましくって、遠ざけられたんだって。だから、怒るにしても・・・こんなふうに怒ってくれるとは思わなかった。姉ちゃん、今まで、ずっと、心配してくれて、ありがとう・・・そんで、いつまでも、子供扱いせんといて。いいもの、悪いもの、大事なもの、事前に姉ちゃんに決められなくても、アタシも自分で判断したい。どうしても、困ったら、ちゃんと相談する。それで、どうかな・・・?」(byトモエさん)

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著者プロフィール

2014年、『青春の幽霊』にてアフタヌーン四季賞審査員特別賞(夏)、『星の難破船』にて同賞準入選(冬)。以後、『ゲダラ』(「goodアフタヌーン」)、『ムシンはツッコまれたい』『悪魔のおしごと!』(サンデーうぇぶり)、『吸血鬼は草食系』(「週刊少年チャンピオン」)、『なりかわり☆ミカガちゃん』(「少年ジャンプ+」)など各媒体に作品を発表。単行本に『あやつき』(「アフタヌーン」)全3巻、『ジンメンソウといっしょ』(KADOKAWA)。『猫を拾った話。』で、「次にくるマンガ大賞2020」WEBマンガ部門ノミネート。


「2022年 『猫を拾った話。(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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