ドミナント (1) (MFC)

  • KADOKAWA (2022年10月21日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (188ページ) / ISBN・EAN: 9784046818683

作品紹介・あらすじ

中高一貫校に高校から入学し、疎外感を覚えていた宇野せいかは、ある日迷い込んだお屋敷で一人の青年と出会い、彼の手引きでギターに触れる。無垢な少女と謎の青年を取り巻く、音楽と愛憎の物語が幕を開ける。

感想・レビュー・書評

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  • 連載で最終話まで読んだ。最後まで読んでから1話を読み返すと、一番最初の文章が全てだなと思う。穏やかさな静かさと、静かな恐ろしさが同居していて、好きな序盤。

  • 初版 帯

  • おお…、これはほんの一時を写した青春小説っぽさを表面に宿しながら、そのすぐ裏に様々などろどろを隠し持っている作品だぁ……

    そのように感じてしまうのも主役であるせいかが現時点では何処までも純真であるからなんだろうな。迷い込んだ屋敷で見知らぬ男性からギターを教わるなんて眉を顰めるような状況を受け容れるどころか安らぎさえ覚えてしまっている
    ある種無防備な信頼と信仰。そんな少女が話の中心に居るから物語は表面的には穏やかなものであると受け取れてしまう


    まやかしで出来た越郎とのギター講習。でもせいかは余計な思惑が混じらない触れ合いを求めていたから、他人からは危うげに見えようとああいった場所が望んだ場所になるんだろうな
    せいかとしてはこちらの事情を全く知らない、今の学校と関わりのない人だから打ち明けられる悩み。越郎からすれば無害な相手だから許せる侵入
    そんな両者の安らぎが重なり合って始まったギターの爪弾き。そういった場所だから鳴らせたギターの旋律

    それにしても越郎の教え方は丁寧だね。本人は口での説明は下手なんて言っていたけど、ここまで丁寧に初心者向けの教え方が出来る人はそうそう居ないような気がするよ
    人に教えられるとはそれだけ真面目に学んでいた時期があるという事で。これまでどのような来歴を歩んできたのか、部屋の隅に置かれていたギターを彼がどのように見ていたのか気になるね

    それに関わりがありそうな点はあの屋敷にPCやスマホが見当たらず、それどこか最近のスマホを見る事すら初めてかのような越郎の素振りかな
    他者との交流を完全に断っていたとすれば、ずっと屋敷に籠もったままだっとすれば、彼の生活は停止していたも同然。だからせいかのスマホを借りて初めて自分の生活の空虚さに気付ける
    だというのにせいかは越郎が「何もない」と捉えた場所に有る物を見つけられるのか。この辺りから越郎にとってもせいかとの関わりが安らぎ以上の何かになっていったのかな?

    越郎については気になる事ばかりだけど、敢えてこの時点で一つを挙げるなら彼の挨拶かな…
    近年では別れの挨拶として好まれない「さようなら」。再び会う事を拒絶しているようで、会う予定が無くても「またね」なんて言ったりする。せいかも最初の出会いの日はそう言っているね
    けど越郎はせいかとの別れの際に「さようなら」と発する。それに釣られてせいかも1話と4話では挨拶が変わっているね

    「自業自得」という言葉を信じるなら、脚の怪我は自罰?けどそれを他者に任せるなら完全な自罰とは言えない。むしろあのような行為に出る美羽を受け容れる事こそ罰であるかのように思えたよ
    狂気の痛みを受け容れた翌朝に発せられた「おはよう」、それはどのような感情が込められた挨拶なのだろう?


    あと、せいかの友達になった麻衣子は面倒見が良い委員長タイプと思っていたばかりに、3話終盤の二転三転は心臓に悪い……
    兄妹以上の想いを兄に向ける淡い少女らしさを描いてからのドス黒い表情はホントどうなってるの……

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