武士はなぜ歌を詠むか 鎌倉将軍から戦国大名まで (角川叢書 40)

著者 :
制作 : 小川 剛生 
  • 角川学芸出版
4.40
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本棚登録 : 49
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047021402

作品紹介・あらすじ

戦乱の続いた中世、武家は熱心に和歌を詠み続けた。宮廷文化への憧憬ばかりではない。一門や家臣との結束をはかり、また合戦を前に神仏と交流し、あるいは他国との交渉にと、自らの支配を確かにするために和歌の道は不可欠であった。地方に下った歌道師範の地位の高さは想像を絶するものがあった。武家政権の発祥地である関東を中心に、鎌倉将軍宗尊親王、室町将軍足利尊氏、江戸城を築いた名将太田道潅、そして今川・武田・北条の戦国大名三強を取り上げて、武家社会における文学伝統の足跡をたどる。

感想・レビュー・書評

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  • [ 内容 ]
    戦乱の続いた中世、武家は熱心に和歌を詠み続けた。
    宮廷文化への憧憬ばかりではない。
    一門や家臣との結束をはかり、また合戦を前に神仏と交流し、あるいは他国との交渉にと、自らの支配を確かにするために和歌の道は不可欠であった。
    地方に下った歌道師範の地位の高さは想像を絶するものがあった。
    武家政権の発祥地である関東を中心に、鎌倉将軍宗尊親王、室町将軍足利尊氏、江戸城を築いた名将太田道潅、そして今川・武田・北条の戦国大名三強を取り上げて、武家社会における文学伝統の足跡をたどる。

    [ 目次 ]
    序章 源氏将軍と和歌
    第1章 歌人将軍の統治の夢―宗尊親王と鎌倉歌壇(多幸の親王将軍;鎌倉歌壇の最盛期;失脚と余生;宗尊親王和歌の特質)
    第2章 乱世の和歌と信仰―足利尊氏と南北朝動乱(尊氏青年期の和歌的環境;神仏への祈願と和歌;鎌倉将軍と京都歌壇;戦陣における和歌)
    第3章 武蔵野の城館と歌人―太田道潅と国人領主(鎌倉府の落日;五十子陣の攻防;江戸城に集う武将と歌人;道潅の和歌事績を求めて)
    第4章 流浪の歌道師範―冷泉為和の見た戦国大名(室町後期の冷泉家;歌道門弟の育成;「田舎わたらい」の日々;戦国大名の和歌の実力)

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著者プロフィール

慶應義塾大学文学部教授
著書・論文:『二条良基』(人物叢書、吉川弘文館、2020年)、『中世和歌史の研究 撰歌と歌人社会』(塙書房、2017年)など。

「2024年 『古典文学研究の対象と方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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