『源氏物語』に仕掛けられた謎 「若紫」からのメッセージ (角川叢書 41)
- 角川学芸出版 (2008年9月6日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047021419
作品紹介・あらすじ
「雀の子を犬君が逃がしつる」と、べそをかいた少女が駆け出してくる場面で有名な「若紫」の巻。それは、源氏物語五十四帖の世界の仕掛けの糸をさまざまに紡ぎ出す不思議な巻である。紫の上との出会い、藤壷との密会と懐妊、やがて生まれ来る不義の皇子の天皇即位を暗示する不思議な夢解き。これらは、さまざまな意味で「若紫」が『源氏物語』の出発点、物語の核となるものをもつ巻であることをうかがわせる。「若紫」で仕掛けられた糸はどのように『源氏物語』に張り巡らされていくのか。この巻を丁寧に読み解き、『源氏物語』の全体像を浮かび上がらせる書。
感想・レビュー・書評
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「源氏物語」五十四帖の世界の核となる「若紫」、その仕掛けの糸を解いていく一冊。「伊勢物語」のパロディとしての始発や「竹取物語」や「聖徳太子」との共通点など、さまざまな文献から検証してます。紫の上の切なさや藤壺との禁忌の恋、物語に漂う仄かな暗さ…。今もこういう小説とか好まれるよなーと思いつつ、昔のひとも早く続き読みたいよーなんて思いながら、わくわくして読んだんだろうなぁと、古典が少し身近になりました。
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