宗教と霊性

  • 角川書店 (1995年10月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784047032668

作品紹介・あらすじ

「宗教」のあり方が根本的に問われている今日の危機的な状況に、宗教はどうこたえるのか。気鋭の宗教哲学者が、日本人の「霊性」を見つめなおし、その答えを提示する。中沢新一氏との刺激的対談を収載。

〈目次〉
序章 宗教と霊性

第一部 もう一つの日本精神史
    鯰と島国
    二つの島国と二つの森
    ユーラシア大陸東西の二つの島国
    四国と九州の霊性と身体性
    「ホト」(女陰)の名を冠する初代皇后と三輪信仰
    「ホト」の神話学
    神社の森と南方熊楠
    神仏習合と神神習合
    神と仏、対立と受容
    聖徳太子の神儒仏習合思想
    慈円と親鸞における「家」と「国家」
    吉田兼?の「元本宗源神道」
    平田篤胤と霊能力少年
    平田篤胤と折口信夫
    柳田国男の「先祖の話」と鈴木大拙の「日本的霊性」
    平田篤胤から鈴木大拙への“霊性論”
    魔と霊性
    審神者と霊学
    出口王仁三郎と浅野和三郎の「大正十年立替え説」
    芥川龍之介と福来友吉
    芥川龍之介の「河童」と心霊研究
    浅野和三郎の「心霊科学研究会」
    民俗学と霊的世界観

第二部 宗教体験と霊性
    霊学の成立──シャーマン・審神者・国家
    霊的世界と人間──生命問題と霊性の解放
    宮沢賢治の食思想とと気
    場所の力、場所の霊──der heilige Punkt
    気と霊と身体
    超能力の夢と現実
    ケルトと神道
    Open the door of perception
    視力を超えた視力
    宗教──自分探しの旅
    知覚の変容と魂の進化論

第三部 宗教・修行・情報 対談 中沢新一
    われらにとって仏教とは
    人類の歴史と宗教宣伝

第四部 道と霊性と魔
    宗教とオウム真理教
    修行と神秘体験とイニシエーションの闇──修行者の君に問う
    意識の変容と神主/審神者
    憑霊と脱魂を超えて
    道と霊性

終章 宗教学と魔と霊性──あとがきに代えて

感想・レビュー・書評

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  • 「霊性」というテーマを中心に、著者がさまざまな雑誌などに発表したエッセイ、論考、対談などを収録している本です。

    本書は4部構成になっており、第1部と第2部は比較的短いエッセイが集められています。とくにオウム真理教事件のインパクトを受けて、この事件を現代日本の宗教が置かれている状況に対する問題提起として受け止めなおそうとする姿勢が示されています。

    第3部は中沢新一との対談です。「仏教徒」としてのアイデンティティを中核にしながら自由な思索を展開していく中沢と、「神主」ないし「審神者」としての自覚にもとづきながら日本の宗教観の根底を掘り下げようとする著者の立場の共通点と差異が示されています。「あとがきに代えて」というサブタイトルをもつ本書の終章でも、著者は「宗教学者」の島薗進が中沢や著者たちを体験主義的で身体的な「内在的理解」を求める「宗教学」の立場に立っていると規定していたことに触れつつ、「内在的理解」という単なる方法論的な分類によっては見えてこない、自身と中沢の立場のちがいについて語っています。

    第4部は比較的長い論文などを収録しており、とくに鈴木大拙の『日本的霊性』を評価するとともに、大拙が神道における「霊性」を正しく捉えていなかったことが批判されています。著者はこうした見解を他の著作でもしばしば語っていて、わたくし自身は著者の大拙理解には大きな問題が含まれていると考えますが、本書の議論は比較的大拙の叙述をたどるようなしかたで議論が展開されており、著者の見解を知るうえでは有益な内容でした。

  • 中沢新一との対談がある。

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著者プロフィール

1951年、徳島県生まれ。國學院大学文学部哲学科卒。武蔵丘短期大学助教授。著書に『神界のフィールドワーク』『記号と言霊』(青弓社)、『翁童論』『老いと死のフォークロア』(新曜社)、『場所の記憶』(岩波書店)他。

「年 『記号と言霊』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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