定本 現代俳句 (角川選書 292)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
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本棚登録 : 57
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (584ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047032927

作品紹介・あらすじ

近現代俳句のすぐれた鑑賞書であり、俳句の奥深さと可能性をあますところなく伝える不朽の名著。昭和時代を中心に、正岡子規にはじまる現代俳句の流れを展望し、俳句という詩型による近現代の俳人の決意を読みとる。また、季題や切れ字などの表現について独自の考えを述べ、俳句の本質や俳句固有の方法にふれて、読者自身に考えるいとぐちと鑑賞の手がかりを与える。主要俳人の名句鑑賞をとおして日本的感性の研究を試みた、究極の俳句入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 俳句に興味はあるのだけど、どこから入れば良いかわからない…という私にうってつけの一冊。
    近代の多くの俳人ごとに、作品と鑑賞を読むのとができ、私は川端茅舎が好きだなぁ、とわかったので、次は川端茅舎個人や近辺の俳人の句集を読んでみよう、と道筋が立てられる。
    が、さらっとした入門書では全くなく、俳人が己をすり減らして詠むのと同じだけの熱で書かれた鑑賞文は、俳句の山の奥に分け入るほどに重みを増すのだろう。
    幾つか句集を読んでからまた再読したい。

  • https://twitter.com/rintensha/status/1753414558746857889
    「「俳句はまず何を読めばいい?」と聞かれることがありますが、

    ・川名大『現代俳句 上下(ちくま学芸文庫)』
    ・塚本邦雄『百句燦燦(講談社文芸文庫)』
    ・山本健吉『定本 現代俳句(角川選書)』

    以上3冊をおすすめしています。寺山修司経由で中村草田男や富澤赤黄男の句を好きになったけど次に何読めばいいかまじでわからん……となっていた私に、三種三様の読みの基準を示してくれた本です。」

    https://twitter.com/rintensha/status/1753418579117261251
    「この3冊を読んだ後に山本健吉『俳句とは何か(角川ソフィア文庫)』所収の「挨拶と滑稽」「写生について」あたりを読むと、俳句の俳句らしさが腑に落ちるのではないかしら。芭蕉への橋渡しをしてくれる点でもこの本はありがたかったです。」
    ----
    柄谷行人・中上健次『小林秀雄をこえて』でも本書を「唯物論的」と評価していたと思う。

  • 名著。時代別に進んでいるのが良い。
    鑑賞の何たるかを教えてくれたほんだし、今後もそうであろう。

  • 季語の働きがよい

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著者プロフィール

1907年~1988年。明治40年、長崎県生まれ。
父は明治期の評論家・小説家である石橋忍月。折口信夫に師事し、民俗学の方法を学ぶ。昭和9年創刊の「俳句研究」編集長として中村草田男ら人間探求派を世に送り出す。昭和24年より評論家として、文芸評論のほか、俳句の評論や鑑賞を執筆。
昭和58年、文化勲章受章。昭和63年、5月7日没。

「2018年 『奥の細道 現代語訳・鑑賞(軽装版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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