文明論としてのイスラーム (角川選書)

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  • KADOKAWA/角川学芸出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047033320

作品紹介・あらすじ

イスラーム史に外交はあるのか、日本人のイスラーム認識は-。好戦的なイメージと先入観で誤解されることの多いイスラームを、ナショナリズム、民族問題、民主主義、IT、ターリバンなどをテーマに、歪みのない視点でミクロかつマクロに捉え直す。13億人の民をもつイスラームの文明と歴史の理解を深め、21世紀の文明間の対話の本質を伝える格好の書。

感想・レビュー・書評

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  • IT革命を基礎とした軍事技術の急速な発達によって19世紀的状況に由来する国際政治の力学や知政学の在り方が変化している。
    アメリカの水準に及ばずとも、もし中央アジアのような新興国家が高度軍事技術の余慶を受けた抑止力を持たなければ、アフガニスタンから中央アジアにまたがるイスラム原理主義や民族問題を封じ込めるのは難しいだろう。
    1930年代にドイツでナチスが台頭すると湯田社仁たちのパレスチナへの流入が加速し、アラブ民族主義者のパレスチナ時んとの間に武力衝突が発生するようになった。

    密輸入や密入国といった古典的な国境侵犯だけでなく、ミリタントなイスラム主義者と欧米のリベラルな民主主義者が互いのインターネットをハッカーまがいにウィルス感染させたりソフトを破壊する最近の現象など、一国の犯罪はすぐさま国際化するのが普通になっている。

  • 日本のイスラーム研究の第一人者による、比較的最近の著作。雑誌連載の文章を編んだものであるため、話があちこちに飛んでいるが、イスラームについて浅く広く理解を得るためには適当。ただし、タイトルに比して文明論についての言及は乏しい。

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著者プロフィール

1947(昭和22)年札幌に生れる。1971年北海道大学文学部卒業後、カイロ大学客員助教授、東京大学教養学部助教授、トルコ歴史協会研究員、ハーバード大学客員研究員、東京大学大学院総合文化研究科教授などを歴任。明治大学研究・知財戦略機構国際総合研究所(中東研究部門)特任教授。学術博士(東京大学)。国際関係史とイスラーム地域研究を専攻。1984年に『現代のイスラム』(朝日新聞社)で発展途上国研究奨励賞、1986年に『スルタンガリエフの夢』(東京大学出版会)でサントリー学芸賞、1990年に『瀕死のリヴァイアサン』(TBSブリタニカ)で毎日出版文化賞、1991年に『ラディカル・ヒストリー』(中央公論社)で吉野作造賞、2001年12月には『納得しなかった男』(岩波書店)などで司馬遼太郎賞、2002年11月に『岩波イスラーム辞典』(共編著、岩波書店)で二度目の毎日出版文化賞、2006年紫綬褒章を受賞。書評集は、『歴史家の本棚』『歴史家の書見台』『歴史家の羅針盤』『歴史家の展望鏡』(以上、みすず書房)のほか『歴史家の一冊』(朝日選書)『歴史という名の書物』『歴史のなかの未来』(以上、新潮社)がある。

「2017年 『歴史家の展望鏡』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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