「捨て子」たちの民俗学 小泉八雲と柳田國男 (角川選書)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
3.30
  • (1)
  • (1)
  • (8)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 55
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047033986

作品紹介・あらすじ

柳田國男が幼い頃、妄想した虚構の母。小泉八雲が拘泥したジプシーの血筋。彼らは何故、仮構の人生を夢見ずにはおれなかったのか。民俗学者たちを呪縛する不可解な「捨て子」意識を手がかりに「民俗学の起源」を明らかにする。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 父は自分が父親から捨てられたことをいまでもひきずっている。捨てられた、というよりは、存在を歯牙にもかけられなかった、の方が正確かな。だから同じ家で暮らす子供たちを見捨て続けた。なぜそんなことになったのだろう?

    小泉八雲も柳田圀男も興味深い人ではあるけれど、私の知りたいことを知るには、明治以降の家制度や婚外子差別、団塊の世代についての本の方がいいかも。

  • 大学図書館380.1o88


    習慣が遺伝するって頭おかしいんじゃないかとは思いますが、この本はもっと冷静に読むべきなんですよね。ラフカディオ・ハーンがそもそもファミリーロマンスを持っていて日本の文化に親近感持ってしまったと。日本の文化というのは没個性的な「我」であり、それは色彩が違うだけで西洋の自我の考え方と同じもの。(個人的に賛成できない)

    民族意識の由来は血液だよ、って言説はやっぱり論理的に考える前に拒否反応出るな。本当はそういう態度はダメなんだろうけど。

    そういえば獲得形質の遺伝がとうとかってどこかで読みましたがあれ結局獲得形質の遺伝はする可能性あるんだったかないんだったかまだわからないんだったか…

    集合意識みたいなものって結局は抑圧なんじゃないかと思います。

  • わたしも、よく橋の下って言われたような気がします。

    大塚 英志は、どうしても最近は政治的な語りになってしまいますね。これも、小泉 八雲と柳田 國男のファミリーロマン的な言動をみていく本なのですが、どうしても、それが、国粋主義的な方に向かう部分を必死に否定しています。

    まあ、真面目な本なので、ウソを紛れ込ませてはいないとは思いますが、大塚さんの本だからねぇ(笑)偽ハーンの話とかは、けっこう出来すぎていると思ったり。
    まあ、最終的には、「本当のこと」を知りたければ、自分の足で調べなさいということでしょう。もしくは、この与えられた物語で納得するか。

    うーん、小泉 八雲も、柳田 國男も、あんまり読んでいるわけではないですが、けっこう好きなんですよねぇ。でも、その好きな部分というのは、たしかに、大塚 英志のいうように、「日本人」という幻想に支えられている部分はあるのだと思います。

    でも、だからどうなんだろう?

    とも、思ってしまうのは、あんまりにも無責任で、モラルがないのかな?

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

大塚 英志(おおつか えいじ)
1958年生まれ。まんが原作者、批評家。国際日本文化研究センター研究部教授。まんが原作者としての著書に『多重人格探偵サイコ』(田島昭宇画)『黒鷺死体宅配便』(山崎峰水画)、民俗三部作『北神伝奇』『木島日記』『八雲百怪』(森美夏画)、『恋する民俗学者』(中島千晴画)など。
評論では『「捨て子」たちの民俗学――小泉八雲と柳田國男』(角川選書/第5回角川財団学芸賞)、『公民の民俗学』(作品社)、『怪談前夜 柳田民俗学と自然主義』『殺生と戦争の民俗学』(ともに角川選書)などがある。

「捨て子」たちの民俗学 小泉八雲と柳田國男 (角川選書)のその他の作品

大塚英志の作品

ツイートする