本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784047034853
作品紹介・あらすじ
楊貴妃は日本人? 淀君は大坂城で死ななかった? 歴史の隙間に顔を覗かせる奇説・珍説の数々。放埒な想像力を杖に、正史に影のようにつきまとう「妄想」から日本の歴史を読み直す、井上流日本史幻視紀行!
〈目次〉
まえがき
第一章 英雄たちの夢の跡
将門の首塚と丸ノ内
「本当の義経は北海道に来たんです」
大名におちぶれて
信長は、どう「敦盛」を舞ったのか
坂本龍馬が浮かびあがるまで
西郷隆盛は西南戦争で死ななかった?
血染めのハンカチが語るもの
第二章 あやかしども、魅せられて
羊と田胡碑──埋もれた十字架
「たんたんたぬき……」を、さかのぼる
名古屋にシャチがあふれる訳
第三章 キリスト教とキリシタン
高野山にキリスト教はとどいたか
島原の乱は、原城の下にうめられた
『沈黙』の読みかた
第四章 関東か関西か
「弥生式」「弥生時代」に異議あり
邪馬台国はどこにあったのか
源頼朝が娘にたくした夢
『吾妻鏡』の「関西」は
第五章 美男と美女の物語
采女のさだめ
美しいし外交官──日本を代表する男たち
楊貴妃は熱田神宮にねむっている
小野小町の美人力
淀君は利根川に
ハリスとブロンホフから、女の歴史が見えてくる
第六章 建築幻視紀行
三内丸山遺跡が、さかりをすぎた時
大阪の池上曾根遺跡に神殿はあったのか
法隆寺に“エンタシス”があるという物語
出雲大社に原形は
やまあいの一乗谷遺跡に、市中の山居を見る
安土城の天守閣を復元する
八紘の塔は、戦後も生きのびて
「大和」は、永遠に世界最大の戦艦である
終章 日本中世史のえがき方
あとがき
感想・レビュー・書評
-
もうちょっとトンデモの話と思ってたら、ちゃんとした話だったのでちょっと拍子抜け。
関西人としては、「関西」という呼称の話が面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
歴史エッセイ。着眼点さすがに面白い。歴史の現場に趣きその地の人の声を差し込むあたりも上手いな。
-
●:引用
●プロ野球の世界に、沢村賞という賞がある。(略)その名は、往年の名投手・沢村栄治に由来する。沢村はプロ野球がまだ職業野球とよばれていた時代に、活躍した。当時の東京巨人軍(現読売ジャイアンツ)で、マウンドをまもったああエースである。(略)戦時下の日本にあって、沢村は三回兵役についている。そして、その三度目に、戦死した。(略)巨人軍はあの戦争で偉大な投手をうしなった。巨人軍もまた、戦争の被害者であると、(略)たしかに、沢村は巨人軍の大エースであった。しかし、三度目の出征命令がきた時には、もうその力をおとしている。投手としては峠をこえ、みかぎられていた。そのため、巨人軍は沢村の解雇に、ふみきっている。(略)現役に未練のあった沢村は、南海軍へ身をよせようとした。(略)南海軍と沢村が、契約をかわしあうところまでいったどうかは,わからない。(略)すくなくとも、巨人軍が沢村を出征前にてばなしていたことは、まちがいない。(略)巨人軍が戦争のおかげでエースをうしなったのでは、けっしてない。(略)南方の海で戦死したのは、巨人軍からすてられたかつてエースなのである。(略)この話に関するかぎり、巨人軍は被害者たりえない。(略)にもかかわらず、たいていの人はこの物語を巨人軍とかかわらせて、思い出す。南海軍を沢村の戦死とつなげて考える人はほとんどいない。(略)けっきょく、こういうことなのだろう。東京巨人軍、読売ジャイアンツは、読売新聞にささえられている。そして、読売とその系列グループには、歴史をつくる力がある。しかし、南海軍、南海ホークスのうしろだてとなった南海電鉄に、その力はない。このちがいが、世間に流通する歴史を大きく左右した。巨人軍をうるわしくかざる話が、まかりとおってきたのはそのためであろう。(略)ここには歴史を考える、そのかぎがひそんでいる。歴史は誰がつくるのか。また、どうしてあるかたよりをもった歴史ばかりが、ひろまってしまうのか。そのからくりを見せてくれるうってつけの事例だと思い、あえてここに披露した。 -
手軽に楽しめた。
そして内容は知りたかったことばかり。 -
思っていたのとちょっと違っていた…。
著者プロフィール
井上章一の作品
本棚登録 :
感想 :
