一流選手の動きはなぜ美しいのか からだの動きを科学する

  • 角川学芸出版 (2012年2月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784047035027

作品紹介・あらすじ

〈目次〉
はしがき
第1章 主観と客観のずれ
1 もも上げ神話
2 主観と客観のずれ
3 バネの誤解
4 動きの本質
5 スポーツ力
6 生理と心理のずれ
第2章 筋力に対する誤解
1 筋力万能主義
2 筋力の通じない世界
3 屈曲感覚
4 膝の抜きを使ったからだ使い
5 地面反力
6 伸展と屈曲
第3章 手足、体幹の使い方
1 腕の肉絞りの誤解
2 からだの姿勢と気分
3 脚の動かし方
第4章 走り方を考える
1 地面を強く蹴る
2 バランスを崩したバランス
3 外旋着地
4 頭部の制御
ちょっと脱線(1) 筋力と金力
ちょっと脱線(2) 内力と外力
ちょっと脱線(3) 薬指
ちょっと脱線(4) ワニ
ちょっと脱線(5) 落下するボールをつかめますか?
ちょっと脱線(6) 着物、履物の影響
ちょっと脱線(7) 宮本武蔵
あとがき
参考文献

みんなの感想まとめ

身体の動きの美しさとその背後にある理論を探求した作品は、スポーツにおける動作の本質を解明します。特に「抜重(膝抜き)」という概念は、さまざまなスポーツ選手に応用できる貴重な知見として紹介されており、読...

感想・レビュー・書評

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  • タイトルの「一流選手の動きはなぜ美しいのか」と言うれて今までオリンピック、ワールドカップなどスポーツの大会を観ていたけれど答えられないと気づきこの本を読みました。

    主な内容は、抜重(膝抜き)ですが、どのスポーツ選手でも応用できる事例を紹介されていてとても勉強になりました。

    なんで学校では筋トレは教えてくれるのにこの抜重(膝抜き)など身体の使い方を教えてくれないのだろうか?

  • 相変わらずこの人の理論はタメになる。
    (が実践が難しいな~)

    力が働かないと早いボールは投げられないのに、力を抜けというのはなぜなのか?

    主観と客観を取り違えるとギクシャクした動きになる。

    外力(重力や地面反力)を利用することが必要で、力を抜いたり、膝を抜くことが必要。

    達人って、これを実践出来る人のことを言うんだろうな。

    かなりオススメです。

  • 理論を考えて体は動かせない。
    感覚も大事。
    アドバイスするにも体が実際動くようにするのが重要。

  • 意外と馬貴派八卦掌の身体の要求と噛み合うところがあって興味深い。

  • 非真面目。
    膝を落とす。

  • 身体感覚と実際とのズレに着目し、実践と理論の橋渡しをしようというのは意欲的で、おそらく類書といったものもあまりないのではないか? ただ、さほど整理された論考ではなく、似たような話、自分からは遠い話も多く、最後まで興味が持続できなかった。岩波ブックレット的にコンパクトにまとめたもので読みたい気がする。

  • 膝を抜いて地面の反力をうまく活用すること、内旋と外旋で力の出方が違うこと。
    頭でっかちにならずに自分の体と対話しながら試してみたい。

  • 有名なスポーツ選手というのは、よく子供達に真似されるものです。私も色々なアスリートのモノマネをしました。

    野球で言えば、イチロー、青木、中島、、、
    サッカーで言えば、本田やクリロナ、、などなど。

    なぜモノマネをしたのか、それはカッコいいから。
    そんな私の幼心を刺激するようなタイトルに目を惹かれ、この本を手に取りました。



    結論は"力感がないこと"です、
    しかし本質はそこだけではありません。



    この作品が与える最大の気づきは、
    体→心 というアプローチが記述されている所にあるでしょう。

    近年は、心から体へのアプローチを解く、接触を図ることを意図した文脈を多く見かけます。私もそれらの記述が間違っているとは思いません。実際に"心"を尊重する傾向に現代社会が向かっていることは、これまでうつ病などの精神病に対する蔓延した偏見を見ると、適切な方向に向かっていることは間違えのないことでしょう。

    一方で我々は気持ちや言葉、あるいは考えに支配されすぎてしまっているという点も懸念しなくてはなりません。我々は元来、"動物"に属している以上、実際に体を動かす物であるからこそ、その名にふさわしいとも言えます。しかし、私たちはあまりにも頭だけを動かしすぎる物になっているのではないでしょうか。

    それは頭を動かさせてくれる、もしくは頭を動かすことを手助けしてくれるツール、すなわちAIやSNSメディアの急速な発展による進化でもあり、同時に弊害でもあります。

    本書が出版されたのは今から14年前の2012年。
    つい最近のことのように思える14年前は、今のようなAIの存在が、"遠い未来の話"として扱われ、決して将来の実現可能性に基づいたものとなることを世間はまだ話題にすらしていなかったでしょう。それすら愚か、近くなりすぎたインターネットの世界とそれを導いたスマートフォンさえ、普及率はガラケー以下の時代でした。

    それでも著者は繰り返し近代の文明化によって、私たちが体と向き合わなくなったということを指摘しています。
    私たちは自分を知ろうとする手段として、MBTIや性格診断などを多用します。つまり"性格"こそが唯一無二の自分自身である物として捉え、それを自分としてアバターのように投影させるのです。

    それは本当にあなたでしょうか、実際のあなたというのはあなたの中身だけではなく、あなたの体を含めた全てなのです。
    比較しすぎる社会はある種、自らを理解しきれていないから生まれるのでしょう。多くの人はそれを理解し、そのために"自分とは何か"という問いに向き合い続け、自己を問い続けるのです。

    しかし、もしかするとその答えはあなたの体にあるかもしれません。全身の体の構造というものを、少なくとも私は全く知りませんでしたし、今もまだ知らないことだらけです。だからこそ興味深いのです。

    体の動きを知ること、私がどのようにして動いているのか、そしてそれがどのように心への影響を与えているのか。私たちは内面への追求を少し休め、体がどのように動いているのか、そうした面に触れてみると、なお自分とは何か、という答えに近づけるのかも、しれません。

    一流というのは普段の動き方の癖から、一流のようです。本書を読んで、私も明日から一流になれるか、と問われると、答えは残念ながらNoでしょう。

    しかし多くの気づきがありました。スポーツにおける主観と客観には大きな隔たりがあること。つまり、映像で見たものを実際に再現しようとすると、その通りにならない。しかし、異なるアドバイスを受け取ることで、自然と映像のような動きができるようになる、など。

    例えば野球選手のスイングで言えば、腰が先に始動すると良いスイングになりやすい。
    このアドバイスを受け、腰ばかりを始動させようとするとバランスが崩れる、反対に肩と同時に動かそうと思えば、綺麗なスイングになる。
    これは主観と客観の代表的な乖離の例であると同時に、例えば肩の方が稼働に時間がかかること、だとか自分たちが思っているほど自分たちが体の構造を理解していないことがわかるでしょう。


    最近は特に頭のいい人が何を考えているか、というような本をよく見かけます。この本はもしかすると、その運動神経ver.のようにも思えます。恐らく、運動全般にはいわゆる運動神経と称される共通した能力があるのだろう、とこの本は気づかせてくれます。

    いわゆるなんでもできる人、というのは皆さんの職場にもいるようなシゴデキと似たような要素を持ち合わせているのでしょう。つまり、頭がいい人は構造をいち早く理解し、それを応用した上で自分の方に当てはめることで吸収するように、運動センスのいい人は体がこう動くことによって、その結果が得られるということを元々体に染み付いている部分と頭で理解している部分をそれぞれ持ち合わせた上で、その乖離やギャップを上手に埋め合わせる能力があるのだと思います。プロというのはその上で身体的な有利さを持ち合わせているのではないでしょうか。

    何でもかんでも、いいものに、理想的なものに。
    みたいな社会ですが、天才にはなれなくても少しずつ何かを得て上達していくことはとても面白いことだと思います。様々なアクティビティに挑戦しては、共通する何かを求めること、これは私たちが大好きな読書経験とそう離れたものではないでしょう。

  • 主観と客観にはズレがあって、頭で理解するより、自分の感覚を活かすことも大切。
    肩凝りの原因は、背中の僧帽筋(そうぼうきん)より、胸の大胸筋(だいきょうきん)を意識。
    科学的な筋トレと、日本伝統の柔道や相撲道の体幹にヒントあり。

  • 一流選手の美しい動きは科学的根拠のある理にかなったフォームであることを解説。
    五十嵐亮太、川上憲伸両氏がYouTubeなどで提唱している「内旋を利かせたフォーム(ステップ)」の利点についても科学的に理論的に証明している。
    プロフェッショナルな一流選手はトレーニングを重ねるうちに、自然と理にかなったフォームや体の動きが身に付くのかもしれない。
    しかし趣味でスポーツを楽しむアマチュアは感覚だけを頼りに『誤った自己流』に陥らないよう、基本や教科書が必要なことを改めて認識させられる。

  • 前半は、感覚と実際の動きのズレに関して。大学時代に考えていたこととほぼ同じで共感できる。後半は、内旋・外旋など著者の持論を展開。

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著者プロフィール

1954年、愛知県生まれ。関西大学人間健康学部教授。人間・環境学博士。人間の身体運動やスポーツ動作に関する運動制御機構を総合的に研究し、「二軸動作」を提唱。著書『身体運動における右と左』『運動科学』『スポーツ選手なら知っておきたい「からだ」のこと』など。

「2019年 『新版 一流選手の動きはなぜ美しいのか からだの動きを科学する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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