日本像の起源 つくられる〈日本的なるもの〉

  • KADOKAWA (2021年11月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (504ページ) / ISBN・EAN: 9784047036055

作品紹介・あらすじ

日本とは何か。日本の独自性とは何なのか──。
古代以来、日本人は〈日本文化論〉を繰り返してきた。

神国思想、中国へのアンビバレントな意識、遠きインドへの憧憬。
空想と現実、劣等感と優越感、自国肯定と排外意識のあいだで
〈日本的なるもの〉をめぐるイメージは揺れつづける。

吉備真備の入唐説話から、天竺を目指して死んだ高丘親王、
空海いろは歌作者説、やまとだましひと肉食忌避まで。

圧巻のスケールで描く「日本の自画像」千年史。

感想・レビュー・書評

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  • 古代から近世までの日本の自己像がどのようにかたちづくられてきたのかということを、さまざまな歴史上の事実を紹介しつつ、ていねいにたどっている本です。

    日本は、大国である中国に近いために、つねに中国と対比しつつ自己像をつくりあげる必要にせまられていました。本書では、むろん中国を対照とした日本の自画像の歴史を中心的に紹介していますが、さらに朝鮮、琉球、インドなどにかんする言説もとりあげられています。

    さらに自前の文字をもたない日本が、この事実に対してどのように向きあってきたのかという問題や、「やまとだましひ」の意味が大きな変化を遂げながら近代以降に西洋との対比によって自国のイメージを形成する潮流へとつながっていったことなども論じられています。

    一般の読者に向けて書かれた本ではありますが、さまざまな史料が提示されており、著者の博捜ぶりに驚嘆させられます。オビにはいささか挑発的な言辞が載っており、また本文中に皮肉めいたいいまわしが皆無とまではいえませんが、表象ないし言説の解釈にかたよった議論ではなく、史料をベースにした堅実な内容になっています。あえて近代以降の展開を切り捨てたことが功を奏しているように感じました。

  • みんな必死だ

  • 日本の精神的な特徴として持ち出されるやまとだましひや武士道は、近代の産物。秘められたものが発見はれた語られることもある神代文字は、実は平安期から示唆され、江戸時代の神道化が発展させた。国学者は文字がないことに日本の固有性を言説する。よくもまぁこれだけのテキストを集めたものだと感心。真実なんてわからない、客観的なことってなんだろうと思った。

  • 【書誌情報】
    著者:伊藤 聡 (日本思想史)
    定価: 2,640円(本体2,400円+税)
    発売日:2021年11月18日
    判型:四六変形判
    商品形態:単行本
    ページ数:504
    ISBN:9784047036055

    ◆神国思想、神代文字、やまとだましひ…… 「日本スゴイ」論、千年の呪縛。日本とは何か。日本の独自性とは何なのか──。
     古代以来、日本人は〈日本文化論〉を繰り返してきた。神国思想、中国へのアンビバレントな意識、遠きインドへの憧憬。空想と現実、劣等感と優越感、自国肯定と排外意識のあいだで〈日本的なるもの〉をめぐるイメージは揺れつづける。吉備真備の入唐説話から、天竺を目指して死んだ高丘親王、空海いろは歌作者説、やまとだましひと肉食忌避まで。圧巻のスケールで描く「日本の自画像」千年史。
    https://www.kadokawa.co.jp/product/321609000069/

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著者プロフィール

茨城大学人文社会科学部教授

「2021年 『神仏融合の東アジア史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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