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Amazon.co.jp ・本 (760ページ) / ISBN・EAN: 9784047037144
作品紹介・あらすじ
「資本主義的生産は、人間や生きている労働の浪費家である」
『資本論』第1巻の草稿を書き終えたマルクスが次に取り組んだのが、「儲け」のメカニズムに切り込む第3巻だった。産業資本主義が生産し、実現した剰余価値はいかに分配されるのか? 最新の草稿研究によって明快に読み解く解説書の決定版!
不平等の拡大、気候変動対策の停滞、インフレの加速。人々の生活の苦しみが増し、経済システムにたいする批判が高まりつつある今も、資本主義はそのシステムをより強固にしているかに見える。資本家と労働者の間に権力構造が発生するのはなぜか? 現代社会の混沌とした状況を解き明かし、危機を克服するためには、「儲け」のメカニズムを徹底的に分析する第3巻が要となる。マルクスも完成を見ることなくこの世を去った難読の書を明快に解説。
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みんなの感想まとめ
資本主義の本質とそのメカニズムを深く掘り下げる本書は、マルクスの草稿研究に基づき、剰余価値の分配や権力構造の形成を明快に解説しています。特に、資本主義がどのように「形態化」し、私たちの生活に影響を与え...
感想・レビュー・書評
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『資本論』第三巻で論じられている内容を、マルクス自身が書きのこした草稿にもとづいて、その真意を解説している本です。
マルクスの死後、『資本論』第二部および第三部にかんする草稿はエンゲルスの手によってまとめられ刊行されることになりましたが、現代のマルクス草稿研究はマルクス自身の考えていた内容をくわしく解き明かしつつあります。本書では、そうした研究成果をもとにして、マルクスの考えていたことにせまろうとしています。
そのさいに著者が注目するのは、「形態化」とマルクス独自の「均衡」の概念です。すでに『資本論』第一部でマルクスは、資本主義の本質がわれわれの目からかくされてしまう物象化のメカニズムを明らかにしていました。第三部では、資本主義の本質が、どのような「形態化」を経て、われわれの目にとらえられるような現象となるのかということが解明されます。
またマルクスは、需要と供給の一致による価格決定のメカニズムにかんする議論が、価値法則という資本主義の本質的な側面から離れてしまっているとみなし、社会的総労働の均衡的配分の現象形態として、需要と供給の一致をとらえなおそうとしていました。マルクスの「均衡」の概念は、直接的に価格を調整する働きをもつものではなく、あくまで資本主義のもとでの生産様式にもとづいて考えられています。
資本主義の本質的なメカニズムとその現象形態を区別するという、マルクス経済学の基本的な枠組みにもとづいて、このような説明のしかたがなされていることはわかるのですが、本質とされるものが形而上学的な実体とみなされてしまうのではないかという点に疑問をおぼえます。わたくし自身のマルクス経済学にかんする知識が乏しいせいでもあるのですが、本書におけるマルクス独自の「均衡」の概念についての解説は、かなり難解に感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東2法経図・6F開架:331.6A/Sa75m//K
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