平安時代の男の日記

  • KADOKAWA (2024年7月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (354ページ) / ISBN・EAN: 9784047037281

作品紹介・あらすじ

平安時代の日記と聞いて思い浮かべるのは、女性が仮名で書いた『枕草子』『蜻蛉日記』ではないだろうか。しかし、男性貴族や皇族も儀式や政務を子孫に伝えるため、和風の漢文で日記(古記録)を書いていた。応仁・文明の乱の戦禍では、当時の貴族たちは『源氏物語』を見捨てて『御堂関白記』を守り抜いた。古記録は人々が覚悟と努力で遺したものであった。『小右記』『権記』をはじめ16の日記を厳選。男女の日記の違いや、読みどころを解説する。

みんなの感想まとめ

平安時代の日記に焦点を当てた本書は、男性貴族や皇族が残した古記録を通じて、当時の儀式や政務の様子を生き生きと伝えます。女性の日記文学と比較しながら、男の日記の特性や歴史的価値を丁寧に解説しており、特に...

感想・レビュー・書評

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  •  倉本一宏先生の労作。「蜻蛉日記」「和泉式部日記」「枕草子」「紫式部日記」「更級日記」、女の日記についても概要が説明されている。
     日記といっても、男の日記は古記録。有職故実。宮中の行事を取り仕切るための暦に近い。それに覚え書きが少し加わっていく。「権記」の藤原行成。「御堂関白記」の藤原道長。「小右記」の藤原実資など、行事、宮中の出来事がよくわかる。筆跡や記録の仕方で、人となりも垣間見れる。

     千年前の人たちの記録が残っていることのすごさ。生々しさは半端ない。
    この本を一冊持っておけば、平安期のガイドブックとなる。2,200円(税込み)は超お買い得。

  • 日記と日記文学の違いについて明確な解説があり、また代表的な女性の日記、男性の日記についても個々丁寧な解説があり分かりやすかった。

    女性の日記文学については、解説をよんでもう少し考えてみたいところがあったので、引き続き色々手に取ってみたいと思う。

  • 2024.11.6市立図書館
    新着図書のカートでみつけて一番乗りで借りてきた。
    大河ドラマ「光る君へ」歴史考証の先生で、角川ソフィア文庫の「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」シリーズで「権記」「小右記」を著している倉本一宏さんが、まさに大河ドラマ副読本にぴったりのタイミングで出した選書。

    三部仕立てで、
    I 女の日記:「蜻蛉日記」「和泉式部日記」「枕草子」「紫式部日記」「更級日記」
    II 男の古記録(平安中期):「宇多天皇御記」「醍醐天皇御記」「村上天皇御記」「貞信公記」「清慎公記」「九暦」
    III 男の古記録(平安後期):「権記」「御堂関白記」「小右記」「左経記」「春記」
    ⋯と馴染み深い名前が半分を占める。

    長年をかけて読み込んできた文献からここぞという箇所を原文と現代語訳で紹介しつつ、その作品の背景や意義などをわかりやすく解説していて、大学の講義を聞くような気分で気楽に読める。
    「日記文学」というけれど、実は平安時代の女房たちの「日記」は厳密には日記と言えるものではなく(むしろ半自叙伝的小説/エッセイ)、男性貴族や天皇らの残した古記録こそ「日記」らしい日記だということがよくわかった(男性貴族の古記録こそ歴史的に価値ある「日記」だという著者の熱い思いが全編ににじみでている)。角川ソフィア文庫で読める「小右記」「権記」はもとより、有名な女流日記も実は完読したことのあるものはあまりないので、河出文庫の新訳などでぼちぼち読んでみようと思う。

    それにしても、人生をかけて調べてきたことのかなりの部分を参考にしてもらった大河ドラマが好評のうちに一年間完走して(考証として目を瞑らなければならないこともそれなりにはあっただろうけど)、角川ソフィア文庫などもかなりうれているようだし、著者にとってこれ以上のしあわせはないのではないだろうか。

  • ふむ

  • 「男の」と題にあるのに最初の4分の1くらいが女性日記の解説でした。

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著者プロフィール

1958年、三重県津市生まれ。東京大学文学部国史学専修課程卒業、同大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。博士(文学、東京大学)。国際日本文化研究センター教授。専門は日本古代政治史、古記録学。主著に『平安朝 皇位継承の闇』『皇子たちの悲劇』(角川選書)、『一条天皇』(吉川弘文館)、『蘇我氏』『藤原氏』『公家源氏』(中公新書)、『藤原道長「御堂関白記」全現代語訳』(講談社学術文庫)、『藤原道長の日常生活』(講談社現代新書)などがある。

「2023年 『小右記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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