集中力 (角川oneテーマ21 C 3)

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047040113

感想・レビュー・書評

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  • 再読予定

  • 閃き力としてもよかったのでは? とも思える位に閃きが必要なのだと何度も説いていた。羽生善治『決断力』と内容が重複しているのは興味深い。結局、集中力というのは好きになることで生まれるようだ。

  • 天才谷川の苦悩が見える本。史上最年少名人にして、羽生さんに心を乱され、ここまでスランプに陥ってしまうのかと、驚くばかりである。開き直って、いかに、自分のペースを守ることが大切か、よく分かった。自分を見失わずに、自分の一番いいところを出していけるようにしたいと思った。
    しかし、近年の将棋の状況については、羽生さんの「決断力」とほとんど同じことが書いてある。これがトッププロの認識というものなのだろう。直感を大事に、新手は一局しか有効ではない。同じ時期の本だからか、取り上げているネタも似ている。升田先生の新手一生、森下卓先生の若手カーナビ論など。現場で空気を吸う大切さなども、羽生さんと谷川さんに共通している。



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    【要約】


    【ノート】
    ・新書がベスト

  • 谷川先生のことはあまり知らない。
    将棋界もわからない。
    どちらかというと、先生のファンが読むべき本というべき。
    羽生先生のことも徐々に触れられているので面白い。

    本書では、先生の生い立ちからテーマに絡めて書かれている。
    正直文面としは、いかにもあまりきれいな文章ではないが、
    言いたいことを必死に伝えようとする意識が強く感じられる。

  • 2000年12月1日初版。
    プロ棋士の谷川浩司が著者。

    集中力とタイトルにあるが勝負に勝つ能力として
    ・集中力
    ・思考力
    ・記憶力
    ・気力
    が上げられ、それぞれ解説がある。

    エッセイ風なのでとっつきやすく、将棋を知らなくても十分読める。

    ただ、いかに集中力を持続させるかという事よりは「集中力の大切さ」の方に重点が置かれている。HowToというよりは自己啓発な感じ。

  • 21才で将棋の名人に上り詰めた著者が、40才を迎える前に記した、それまでの回顧と将棋観・人生観。
    21歳という若さで頂点に到達し、20代、30代を歳を重ねていく中で、羽生善治という超人的な若手が台頭してくる焦り、スランプ、復調といった浮き沈みを通じた人生観が語られている。まさしく人生に喩えて語られることが多い将棋であるが、彼の語る言葉は同じ世代を生きる私のような人間にとって金言に満ち溢れている。決して、目から鱗のような目新しい言葉ではないが、将棋という厳しい勝負の世界で、浮き沈みを経験し、その酸いも甘いも知り尽くしている著者だからこその重みがある。われわれが生きる現実社会が、資本主義という競争を前提とした社会である以上、好むと好まざるとをかかわらず、自ずと将棋のような勝負事と同様の側面があるのは否定しようがない。この厳しい現実社会の中で、勝負に打ち勝ち、自分に打ち勝ち、己を高めていくにおいて必要なヒントが彼の言葉から得られるであろう。また、いつか再読したいと思う一冊である。

  • 集中力
    谷川浩司
    2000年12月1日初版発行
    2017年7月17日読了

    第一部
    トップ棋士の条件
    トップ棋士への道
    第二部 勝負に勝つ能力を伸ばす
    集中力、思考力、記憶力、気力

    1962年生。
    加藤一二三に次ぐ史上2人目となる中学生(14歳)で四段プロになり、21歳で当時史上最年少で名人位を獲得。「十七世名人」として永世名人の資格を持つ。終盤の寄せの速さから「光速の寄せ」の異名を持つ。

    羽生善治のライバルとして数多くの対局をこなす。既に公式戦で115局以上(執筆当時)。年齢は羽生さんの8歳上。
    世代でいうと、大山康晴、米長邦雄、中原誠、に次ぐ世代として次代の羽生世代とも数多く対局をこなしている。

    読んでいて思ったのは勝負の世界で結構な苦労人という印象。
    21歳という若さで名人になった後のスランプ、まだ昔ながらの「豪傑」が住まう時代の将棋界(昔はプロ四段になれば後は本人次第で何をしても良い。酒やギャンブルに没頭する人も)、羽生善治という最強棋士の台頭、そして嫉妬。
    阪神淡路大震災での被災。羽生さんの七冠制覇を許すことになった相手が谷川浩司でもある。など。

    そうした谷川浩司九段の考えが見えたのは興味深かったです。
    勝負の世界の厳しさを谷川浩司の経験値から語っているのだけど、その裏側には人としての弱さもあるのかなあ。と感じる言葉もありちょっと意外に思いました。スランプの時、また羽生さんに対する過剰意識から羽生さんのような真似をして、ますますスタイルを崩してしまったとか

    勝負においてリードしてる局面からやや後退してしまった時にまだ五分以上の局面なのに「自分はどちらかというと悲観的になるタイプ」とも言っており、強靭な精神力の持ち主や楽観主義者ではない事が書いてあって知らない谷川浩司の一面を知れました。

    他にも棋士として羽生さんも語っている捨てる力=忘れる必要性とか、棋士は基本的に自分で考え抜く力がないと上には行けないとか、効率性だけを求めたやり方は結局は力にならない、自分から「やろう」と考える強さが必要など実生活にも生きる話もあります。
    勝負における谷川流の理論を学べる一冊。中々の良書です。

  • 将棋の谷川プロが将棋から学んだことを通して人生における様々なことを論じている本。どこかの自己啓発本に書かれているようなことが多かったが、将棋を通して語られると説得力が高い。

  • 集中するためにはどうすればよいか。
    制限時間を設けたり、適度に休息を入れたり、環境に気をつけたり…。コツはいろいろあるが、要するに「好きこそものの上手なれ」ということだ。
    テクニック以上に好きかどうかが大事。好きであれば、いつまでも集中できる。プロの世界は、「好き」であることが最低限必要な要素なんだと思う。
    そしてプロの頂点に立つためには、努力を努力と思わない人たちに勝たなければならない。本当に厳しい世界だ…

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著者プロフィール

谷川浩司(たにがわ・こうじ)
1962年4月6日生まれ  兵庫県神戸市出身
1973年 5級で若松政和八段門
1976年12月20日 四段
1984年4月1日 九段
 1983年、第41期名人戦でタイトル戦初登場にして名人位を獲得。21歳の名人は史上最年少記録。1997年、第55期名人戦で通算5期獲得で「十七世名人」の資格を得る。2002年、通算1000勝(特別将棋栄誉賞)達成。2012年12月から2017年1月まで日本将棋連盟会長。
 タイトル戦登場は57回。獲得は竜王4、名人5、王位6、王座1、棋王3、王将4、棋聖4の27期。棋戦優勝は22回。
 著書は「月下推敲」、「光速の終盤術」、「光速の寄せ」シリーズ、「光速の詰将棋」、「完全版 谷川流寄せの法則」(日本将棋連盟)など多数。

「2019年 『谷川浩司の将棋 振り飛車篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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