偶然からモノを見つけ出す能力 -「セレンディピティ」の活かし方 (角川新書)

  • 角川書店 (2002年8月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784047040953

作品紹介・あらすじ

世界的発見の多くは、“偶然の所産”であった。古い寓話に由来する言葉<セレンディピティ>は、偶然のチャンスを生かす力を指すキーワードとして、科学者や先端的ビジネスマンの間で高い関心をよびつつある。

みんなの感想まとめ

偶然の発見を活かす力、セレンディピティの魅力に迫る内容が展開されています。著者は、この言葉の歴史やノーベル賞受賞者の事例を通じて、偶然から得られる気づきの重要性を伝えています。セレンディピティは、単な...

感想・レビュー・書評

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  • 2019年10月読了。
    読みたい本として長らくAmazonのカートに保存していたものをやっとのことでマーケットプレイスで購入。
    お手軽な角川の新書なので内容もお手軽かと思いきやさにあらず。歴代の錚々たる科学者が如何にセレンディピティを大切にしてきたかという内容で、タイトルほどにお手軽に「さあ、これであなたもセレンディピティの大切さが分かりましたね!では、これからは偶然の出会いを大事にして日々行動しましょう!」みたいな凡百の自己啓発本ではない(もちろんそういう箇所が全くないわけではないが、それは著者の余儀として)。

    いくつか後の日に考えるためのヒントを抜き書きしておく。

    69ページ
    あるとき「セレンディピティ」を日本語の一言で表現してほしいと言われて、私が数週間考えて使い出した言葉が「偶察力」である。“偶然”と“察知力”を活かす才能「セレンディピティ」を「当てにしないものを偶然に発見する才能」と長々しく表現する代わりに、「偶察力」と使ってみると意外になじみが良いのに気がついた。
    →セレンディピティを定義付けるとこんな感じ。

    78ページ
    日本の製造業が元気をなくしていると言われる今、セレンディピティも大いに活用して復活をめざしたいものである。
    →本書は2002年初版発行。残念ながら日本の製造業は元気がないまま、著者の心配も虚しく、低空飛行を続けるという体たらく。

    82ページ
    世の中の進歩を振り返ってみると偶然による突発的進歩が多い。これは、ある常識ができるとその常識の範囲でしか考えなくなることが大きな理由である。常識として信じられていることは間違っていることもあるが、その間違った常識を超越することはなかなか難しく、進歩はその常識の規制力にあって逡巡することになる。知識を知っているが故に、その知識が間違っているときには進歩に対して抑制する力として作用してしまうのである。このようない場合は、多くの人々がかかわって計画を練れば練るほど、検討すればするほど、進歩の芽は摘まれてしまう運命にある。
    →知識とか予見は時に前進することの抑止になってしまうことが企業活動にもよくあると思う。換骨奪胎とはよく言ったもので、人が多ければ多いほど、その人たちの中の支配的なドグマにいつしか引きずられて、新規性のある動きを取れなくしているということがよくある。という一見して客観的な分析をしているような私の文章も誰かのドグマに引きずられているのは間違いない。

    109ページ
    「偶然に思いがけぬ発見」をするには、「不思議に感じたことは、それを追求すれば原因がある」と信じることが大事であると思うようになった。この“不思議に感じたこと”を放置すれば、そのまま、“偶然”は通り過ぎていくのである。
    →ゼロをイチにする創造はなかなか世の中には存在せず、多くはイチを百にする継続的な活動ができたかそうでなかったかの違いしかなく、その継続的な活動をできた人には新しい地平が見えて来るのだろうと、最近頻りに思うことがある。

    112ページ
    “不思議を追求する姿勢”があれば、好奇心はますます育てられるし、ますます不思議なことに出会えるようにみえる。結果としては、その道の専門家と知己になる機会ができてくるし、これらはシナジー効果をもたらすのである。
    →何でも「いっちょ噛み」できるマインドを持っておきたいと思う。

    115ページ
    コラムは言ってみれば、定点観測的な意味合いが強く、ものごとを観察するときの良い参考になる。
    →コラムを読むことはまあまああると思うけど、その効用を改めて考えると「世の中いろんな現象があるけど、Aさんだったら、Bさんだったら、こう考える」というなんらかのよすがが欲しかったのかと気付く。

    126ページ
    トーマス・クーンが『科学革命の構造』で、「答えのあるジグゾー・パズルをひねくりまわしてはめ込むだけでは、パラダイム・シフトを見いだす考えができなくなる」と述べているのも、思考力を停止させる習慣を与えることを示唆していると思われる。人間の思考力は奥が深いが、これ以上考えなくてもよいという習慣を子ども時代から植え付けると、だんだん考えなくなってしまう。考える習慣があれば興味も湧いてくるし、興味があれば考える習慣もつくという良い循環が回り出す。
    →これは正に。

  • 「偶然」と「察知力」。「感動」する。「仮説」をたてる。

  • タイトルだけよかった

  • (2007/4/28)

    セレンディピティという言葉の歴史や,ノーベル賞受賞者のセレンディピティ話などが書かれていました.

    まあ,結局はセレンディピティ=偶然からの気づき っていうのは

    やろうと思って出来るもんでもなく分からないのですけどね.

    ただ,やっぱり「偶然の発見」というのは,相当の努力をして,それを捕まえる準備を万端に整えた人にしか与えられない,
    というのが本当みたいですね.

    それこそセレンディピティ!

    自分自身の歴史でセレンディピティな瞬間を探すと,それは大体

    風呂の中
    トイレ
    ベッドの中
    でおきてますね.寝てる間に数学の問題が頭の中で解かれるとか言うこともあるわけです.

    数学の問題が解けた場合

    「は,夢か!」

    と,なっても,解けたわけだから,実際に解けてたりすることもあった気がします.

    まあ,最近はそんな高校でやるパズルみたいな問題やってないんで,そんな感覚も久しくございませんが.

  • 偶然からモノを見つけ出す能力をセレンディピティというのだとか。そういうものが生まれた背景などの話が約半分くらいあります。この本は、そういう能力を身に着けるためのHOWTO本ではないです。
    こういう能力が見いだされた歴史や過程、先人の取り組み方を紹介した本です。活用のステップのようなものは紹介されていますが、すぐに結果が出るものではないですね。でも、アイデアだしを仕事としている人には一読の価値ありかと。

  • あまり読むところない。

    当てにしていなかったことを偶然に思いがけず発見する。不思議に感じたことはそれを追求すれば原因がある、とのこと。

    視点を変える、連想から仮説を立てて因果関係を導きだすことで新たな発見から創造につなげる、というアイデアには共感。

  • ブレインストーミング,セレンティビティよりもHAZOPの方がより具体的な技法だと思った。

    HAZOPで想定外(外れ)を考えるときに,類似の条件,空間を持つような気がするので参考にするとよいと感じた。

     ローレンツバタフライ効果
     ローレンズの水車
     セレンディップの3人の王子
     p68「間違いや誤解があっても偶然の作用が働くと常識的な範囲を超越しやすくなり,そこには希少だが改革的な成果へのチャンスがある。」

    p163の手順は,HAZOPで組み直しができると思った。
    感動
    観察
    記録
    命名
    課題の認識
    連想
    ファイリング
    情報交換
    行動範囲の拡大
    仮説
    検証
    発見
    創造

  • 三葛館新書 507||SA

    セレンディピティの「偶然」とは実は「神の送り物」であると言う著者。
    この一冊が読者にとっての「神の送り物」となりますように。

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=58315

  • [ 内容 ]
    古い寓話に由来する言葉「セレンディピティ」は、偶然のチャンスを活かす力を指すキーワードとして、科学者や先端的ビジネスマンの間で高い関心を呼びつつある。
    評判の「セレンディピティ」を徹底解明する。

    [ 目次 ]
    1 プロローグ
    2 セレンディピティの誕生
    3 寓話「セレンディップの三人の王子」
    4 セレンディピティの生命力
    5 偶然と察知力
    6 身辺事例
    7 セレンディピティの向上
    8 セレンディピティで遊ぼう

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    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 【要旨】
     セレンディピティ(SERENDIPITY)「当てにしていないものを偶然にうまく発見する才能」。「セレンディップの三人の王子」という寓話から生まれた言葉。偶然に見つかるテーマや偶然に見つかる手法などでは、偶然が作用することで、計画者の従来の常識(規制)を超えることができる。これには「偶然性」と「察知力」が必要であり、察知力を生かすためには基礎知識・判断資料などが重要であり、学際的な素養を持ち合わせるとよい。この2点より「偶察力」と呼びたい。
     ロバート・キング・マートンの「社会学理論」の中で、科学の進歩とセレンディピティとの結びつきが述べられており、科学の分野でも偶然を必然に変えることの重要性が注目された。
     セレンディピティを生かすためには、例えば、感動したものごとを観察し、記録し、ネーミングする。そこに課題を認識し、仮説・検証を行い、新たな発見へとつなげる。行動範囲の幅を広げると、新たな視点が生まれるため、効果的である。

    【感想】
     事例ばかりで、正直、期待したほどのものではなかった。もっと科学の世界ではどうか、日常生活の中ではどうかというように、体系立ててまとまっていると分かりやすかったと思う。7章の「セレンディピティの向上」でセレンディピティを向上させるための方法論(一例)が述べられているが、まだ研究の途上で、不十分だと感じた。ビジネス・科学・その他などジャンルを分けて、具体的な事例研究を行うと、多少なりともわかりやすくなってくると思う。
     偶然の事象を成功につなげるというのは重要で、これから注目していきたい。

    【目次】
    第1章 プロローグ
    第2章 セレンディピティの誕生
    第3章 寓話「セレンディップの三人の王子」
    第4章 セレンディピティの生命力
    第5章 偶然と察知力
    第6章 身辺事例
    第7章 セレヒンディピティの向上
    第8章 セレンディピティで遊ぼう

  • 自分のことを理屈派でまじめだと思っている人へお勧めします。

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