- Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047041257
感想・レビュー・書評
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[ 内容 ]
他人の気持ちがわからない…。
この呪縛からあなたを解き放つ画期的コミュニケーション論!
他人と心が通じ合うことの「神秘」を解き明かす目からウロコの一冊。
[ 目次 ]
第1章 おしゃべりでやりとりしているもの(雑談;言葉は意味を伝えているか ほか)
第2章 言葉でない言葉(言葉でないもの;「バカ」 ほか)
第3章 他人の心(言葉によらない意図的なコミュニケーション;認知環境 ほか)
第4章 言葉の力(言葉の役割;「私は修理してとはひとことも言っていないわ」 ほか)
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「日常的な人とのやりとりを分析していくことで、
その背後にある原理について考えてゆこう」という目的で書かれたもの。
コミュニケーションを「推論」から捉える試みが、興味をひいた。
「人をコミュニケーションへ駆り立てる原動力」は、
自分の知覚と他者の知覚の齟齬への不安であり、
それは、「モノによって成立している世界への不安」すなわち、
「他者と共通の認識が存在するか」というところに端を発するという。
推論の重要性を再考するに相応しいとっかかりを作ってくれた。
個人的に以前からASに興味があり、
ASとよく引き合いにだされる「心の理論」が気になっていて
(本文にも「心の理論」について記述がある)
それとの関連でおもしろいなぁと思った本。
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大雑把にいえば前作『他者の心は存在するか』と同様の内容である。
しかし、新書ということもあり、前作に比べとても読みやすくなっている。
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コミュニケーションとは、
「相手に意味を伝える⇔相手の伝えようとしている意味を受け取る」
ということだと思ってました、この本を読む前までは。
"コミュニケーションとは、「冗長性」をめぐって次々と賭けを行っていき、冗長性を増していく行為である"とこの本では言う。
この賭けという言葉に、今まで意味を伝えなきゃとある種縛られていた自分が解き放たれ、だめでもともときちんと伝わったらラッキー的な、気持ちの軽さをもたらしてくれた。
コミュニケーションについて、新たな視座を提供してくれた、僕にとってはありがたい本。