女子少年院 (角川oneテーマ21 (C-72))

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  • 角川書店
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レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047041523

感想・レビュー・書評

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  • 元法務教官の方の書かれた本。
    女子少年院の中でのことや、そこに来る子どもたちのことについて知ることができ、とても参考になりました。

    加害性がなぜ生じるのかの説明に納得。
    加害者も、過去を遡れば被害者。
    自分を受け入れて、初めて罪と向き合える。

    本当に、早目に子どものサインに気が付いて、早目に心の手当をしたいと思うのだけれど、私は在宅での支援の難しさを痛感しています。
    限られた社会資源と勤務時間で、どう援助関係を築き、支えていけばいいのか。
    「子どもの安全」を、どう確保すればいいのか。

    今の時点でできることは、相手を想い、まっすぐに心に向かって、私の気持ちを伝えること。
    ささやかだけれど、まずはできることから。

  • 女子少年院

  • ちょっと前の本ですが,手に入ったので,通読しました。いろいろなことを考えるきっかけになる,とても良い本だと思いました。

  • 女子少年院の仕組みの説明とかはなくて、著者がいかに受刑者(?)と関わり、彼女たちが改心していったかが、なんだか小説みたいに詳述されている。
    脊髄反射的に「悪いことした奴は人間のクズだ!厳罰だ!」と反応しがちな人にとっては、「悪事」の裏に実はいろんな背景があることがわかっていいんじゃないかな。

    ただ逆に「いろんな背景」だけに注目しちゃって、「本人の罪」を度外視する態度につなげないようには注意しないといけない。
    後半の「被害者と加害者の和解」の話もそう。確かに「美談」だとは思うけれど、和解なんて絶対にできないケースもたくさんあるはず。
    「和解することがすばらしいことで、そうでない被害者は狭量だ」みたいな空気だけは、絶対に醸成してはいけない。

    てな感じで、バランス感覚を要求される本のように思う。

  • 先生のために物語を・・・・

  • 売春、覚醒剤、恐喝、集団リンチ・・・。様々な罪を犯した少女たちが、更生を目指して生活する女子少年院。法務教官として12年間、少女たちの矯正教育に携わった著者が綴る、現場でしか知り得なかった少女たちの叫びとメッセージ。

  • 簡易な語り口で非常に読みやすく、3時間半ほどで読み終えてしまった。
    女子少年院に教官として12年間も勤めた方の、少年犯罪や少年院の現実を綴る本。
    アカデミック系が苦手な人にも触れやすい一冊。

    学校外における教育を考える時に役立つ。
    社会が子どもや家庭をいかに見守っていくか。
    セーフティネットとしての教育とは。
    家庭の齟齬が生む子どもへの影響とは。

    一般に知られにくい教育の場から、子どもの問題を考える。
    普段とは異なる視点から教育を考えてみたい方にオススメ。

  • 女の子は男の子とはまた違った問題性があり,それゆえに処遇の難しさもある。

    「少年院に入ることになったのは親の責任だ」
    とするのは簡単だし短絡的にも思える。
    ただやっぱり家庭という最小単位がうまく機能することが,子どもが安全に問題を起こすことなく成長していくためには必要だと改めて実感した。

    そして,入院するまでに傷ついたり追い詰められたりしないようにするには社会でのシステムやプログラムが必要。
    単なる理解や認識の枠組みを作るだけでもかなり違ってくるんじゃないかな。

    ただ,こういうの読むたびに少年院での取り組みでしか無いのかなとも思ってしまう。
    出院後の社会環境をどのようにすべきなんだろうか。
    いろいろありすぎる…。

  • 珍しい女子少年院に関する本。
    他の(少年)犯罪でもよく示唆されているように、多くの加害者が難しい家庭環境に育ったこと、そして必要な時に十分な助けが得られていなかったことが心に残った。
    これから育てられる側から育てる側へ立場が変わる者として、責任の大きさを感じた。
    よく言われる世代を超えた暴力の連載は、いったいどの様にして断ち切ることができるのだろうか。

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