戦艦大和復元プロジェクト

著者 :
  • 角川書店
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047041974

作品紹介・あらすじ

全長26メートル「巨大戦艦」を復元した男たち!「戦艦大和復元プロジェクト」を率いた著者が、500日にわたるスタッフの熱き闘いを描く。

感想・レビュー・書評

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  • 「大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)」の館長が著した1/10スケールの大和製作プロジェクトの秘話。この施設には今年の春に訪れ、件の大和も実際に見てきたものなので、臨場感たっぷりに読む事ができた。1/10なので、実物1センチのものは1ミリで再現される訳だが、それらはすべて工作対象となっているというから、このスケールの凄さがよくわかる。大和の真っ当は設計図はすべて処分されているというのは知らなかったが、それでも写真や資料や伝聞からこの造形を作り上げたという。作り上げた技術もさることながら、資料収集や分析にも、相当なリソースをかけたプロジェクトだったのだ。
    この並外れたプロジェクトに賭けた職人やエンジニアや研究者の熱い思いが存分に語られる一方で、「大和」の悲劇的な生涯が意味する昭和の歴史について、「技術」と「それを用いる人間」の両方から問いかけ続けている。

  •  大和ミュージアムの目玉でもある10分の1の戦艦大和。
     いかにして、大和はあの姿を見せたのか。
     甲板を一枚一枚貼り付ける職人芸に感化され、何処までもホンモノを追いかけた技術屋の真髄を見た気がします。
     写真を様々な角度で検証し、今尚海底に居る大和の映像から大和の最期の姿を具現化していく作業。
     物凄く熱意がないと出来ないその原動力とは一体。

     後半の半藤氏との対談もなかなか面白かったですが、ボリューム的に少ないのが残念なところ。

  • 呉市にある大和ミュージアムで縮尺1/10のサイズで復元された戦艦大和。本書は完成までの道のりのドキュメントである。関係者の熱意や心意気に圧倒される。

  • 呉市にある(戦艦)大和ミュージアムの大和復元プロジェクトの書籍版! NHKでも放映されてました。 すごい面白い…と言うか当時の技術力の高さに驚いてしまう…

  • この本を読むまで、沖縄特攻の際、片道燃料ではなく、実はほぼ満タンの状態で特攻しにいったことは知りませんでした。戦艦大和好きな方は是非!

  • 大和ミュージアムを見た人、興味がある人には絶対におすすめできる一冊。

  • 戦艦大和を十分の一に復元した男たちの話。昔『丸』を愛読していた「軍国少年」にはたまらない本。科学はいくら進んでも「技術」がないと大和はつくれない。家を建てるのも、いくら設計図がよくても大工の腕が悪いとだめ。

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著者プロフィール

呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)館長。日本海軍史研究家。1948年、宮崎県生まれ。多摩美術大学美術学部卒業。1992年、(財)史料調査会の司書として、海軍反省会にも関わり、特に海軍の将校・下士官兵の証言を数多く聞いてきた。92年に理事就任。99年、厚生省(現厚生労働省)所管「昭和館」図書情報部長就任。2005年より現職。19年、『[証言録]海軍反省会』(PHP研究所)全11巻の業績により第67回菊池寛賞を受賞。著書に『戦艦大和復元プロジェクト』(角川新書)、『帝国軍人』(大木毅氏との共著)などがある。

「2022年 『海軍戦争検討会議記録 太平洋戦争開戦の経緯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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