- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047100978
作品紹介・あらすじ
「文章のプロ」が初めて教える無駄のない効率的な本の読み方。
感想・レビュー・書評
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以前よりは読書をする機会が多くなったが、なかなか自分自身の身になっている気がしない、なんとなく読んでいるという気がしていた時に目についたのがこの本。
最近、雑誌などで読書に関する記事を何度か目にし、改めて、読書に関するプロの方の読書法というのを見てみようと思った。
この本では、読書を「楽読」「実読」と分けているが、それは自分にも当てはまる気がした。 仕事柄、パソコン関連の書籍を実用書を読む機会が多いが、やはりこれは楽しむためではなく、知識を身につけるために読んでいるわけで、しっかり内容を理解しながら読む(結局、半分くらいは忘れているが・・・)
最近、あまり小説は読んでいないが、小説を読むことで、その世界に入り込んで楽しむことを目的とするのもこれまた読書である。
著者は、楽読と実読を交互に行うとよいとしているが、なかなかそうはいかないのが現実だったりする。 実際、実用書を一冊読むと、さらに知識を高めたくなり、もう一冊・・・となる。
しかし、いろいろな書物を読むことで、「飽きる」ということを防ぐことができるかもしれない。
著者ほどの学識がなく、なかなか著者が何を言わんとしているかまで理解することは難しいが、この著書の中で、
情報は発信してこそ意味がある
とあったが、以前にも似たようなことを雑誌読んだことがあり、発信することで、自分の理解度を確認することができる。 著者の言葉で言うなら、読後感をまとめるということである。
このブログもそれを試してみたくて始めたものだ。
まだまだ、考えがうまくまとまらないが、確かにこうやって文章にしてみると、どこまで自分が理解できているかがよくわかる。
気張らずに、でもがんばって続けていきたいものである。
最後に著者のおすすめ書籍が掲載されているが、私にはまだハードルが高そうである。 将来的には、すべて読破できるような知識と読書術を身につけたいものである。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
樋口先生の本は始めてです。本は大好きで物心ついて以来ずっと読書に親しんできたので、他の人、特に文章や評論のプロと呼ばれている人たちの読み方も気になるのです。タイトルに惹かれて何とな〜く手に取った一冊でしたが、本書を読み終わるまでにすっかり先生に恋をしてしまいました♪
樋口先生の文章は簡潔なのに躍動感があって、豊富な知識をちりばめながら全くひけらかしにみえない。きっと読書に本当に夢中だったんだろうな。おこがましいですが、わかる!わかる!と相づちをうちながら自分の読書体験をいろいろ思い出しました。私にとって小学校の新学期が始まる楽しみは、まさに新しい国語の教科書が配られる瞬間でした。渡されたその場で読み始め、読みながら家に帰った (危ない!) ことを覚えています。教科書には作品全文は載っていないので、図書館で借りなおしていました。
あと、江戸川乱歩の少年探偵シリーズに凝っていて、休み時間には図書室に入り浸っていました。なぜが欠けている巻があってあちこちの図書館を探し歩きやっと見つけたその巻の表紙を見て、小学校の図書室にはあまりにもふさわしくないわけだ、と納得しました。もの凄くグロテスクだったんですよ。読みたいけど触るのも嫌だ... とためらっていた私を察してさっと紙でカバーをかけてくれた図書館のお姉さんのおかげで、無事全巻読破できました。
樋口先生。少年時代に胸を熱くしてルパンに没頭した頃から、大学院でフランス文学を専攻していたときも、アフリカ文学作品を翻訳する仕事をしていたときも、東進で受験小論文を教えるときもずっと、本を読むこと、文章を書くことを楽しんできた人なんだろうな、というのがひしひしと伝わってきました。そのことを心から楽しんでいる人からその話を聞くのは楽しいものですね。
もの凄いスピードで本を読み、並外れた知識を持ち、自身の技術にもどんどん磨きをかけているのにちっとも楽しそうに見えなかった人と一緒にいたこともあれば、数ページしか読まない本を寝る前に何冊が抱えて今日はこれね、とごきげんで笑っていた別の彼に惚れ直したこともありました。本を多く読む人より、本が大好きな人とのほうが仲良くなれそうな気がします。
気に入った本は暗記するほど何度も読む。お気に入りの作家をとことん追いかけてながら守備範囲を広げていく。文体、テクニックを楽しむ。私は子供の頃から思いっきり「楽読」が得意みたいです。樋口先生の「実読」のやり方も参考にしながらバランスよく読書を続けていきたいなと思う今日この頃です。 -
この本の著者は
「頭がいい人、悪い人の話し方」で有名な樋口裕一さん。
樋口さんの本は初めて読んだのですが、
クセの無い文体で非常に読みやすい&わかりやすかったです。
特に接続詞の使い方がウマイ!
さすが、小論文のセンセイですな。。。
内容はというと…。
読書好きの自分にとってはこれはかなりのヒット!
共感できる部分が多かったです。
筆者は第一部・第二部で、
読書には「実読」と「楽読」の二種類の読書法があると説いています。(ちなみに、実読とは、情報や知識を得て、
何らかの行動を起こすために本を読む行為、
楽読とは、ただ楽しみのためだけに本を読む行為のことを指します。)
そして、この両方の読書を行ってこそ、
豊かな人生が送れると主張しています。
その他、実読と楽読の方法論から発信の仕方まで、
読書のやり方について理解が深まりました。
ちなみに、最後の第三部のところに、
筆者がこれまで読んできた
世界中の文学作品が紹介されているのですが、
残念ながらこちらはチンプンカンプン(笑)
ほとんど読んだこと無かったです。。。
自分とは、ちょっと趣味が違ったみたいですな。
文学部の(例えば)フランス文学が好きな人とかが対象かな!?
このテのことは詳しくないから、自分で確認してみて下さい。
どちらにせよ、
第一部・第二部の実読&楽読のとこだけでも読む価値アリ!
読書好きな方は是非!!! -
楽読と実読の区別を勧めている。
実読は多読を経て精読へ。
読書の方法について分類して
その用途を書いています。
参考になるものもあります。
でも精読に関しては
文学に関することしか書いていない。
それが専門だったから仕方ないが、
分野によって違う読書法を一概に語るのは
危ういと思う。
読み終わったら発信する、これは賛成です。
あとは、著者が言うよりも昔から言われていることですが、
「読書は他の人の人生を生きる分、読者を豊かにする」
これが読書における至言だと思いました。 -
いたって普通、これでは差がつかない。
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作者曰く読書は「実読(知識をみにつけるための読書)」と「楽読(楽しむための読書)」に分かれるらしい。
実読は「蓄えた知識を発信する」ということが必要らしい。
ある意味ここでこのように書いてる内容も発信と言える。
楽読は「知ってはならない世界を覗く冒険である」とのこと。
確かに楽しんで、ただ先が気になってページを捲るのにふさわしい言葉だと思う。
この作者ほど深く読めてはいないのだけども、なるほどと思える本でした。 -
世の読書本の大半がビジネス書を対象にしているのに対し、本書では楽しみのために読む小説やエッセイの読み方にもかなりのページ数を割いているのが好印象。
必ずしも著者の真意を正確に読み取る必要はなく、自分にとって何か得るものがあればそれで良い。確かに。
そして、じっくり時間をかけて精読すべき本と、とにかくどんどん数をこなしていくべき本を自分の中で分けて、そのふたつを併読するという読書法を勧められている。
よし、読むぞ!
という気にさせてくれる良書。 -
読書について誰かに教わるということは特に無いですよね。
読書は「本を読む」ことが始まって以来自分なりの読み方で今に至っています。
この本はそんな自分の読書スタイルにプラス出来る読み方を教えてくれました。
私は多読派。
読書は自由!
これからも読書を楽しみたいと思いました^ ^ -
【目的】
読書について
【印象的な言葉】
必ずしもすべての本を正確に読み取らなければならないというわけではない。誤解に基づいているにしても、そこから自分なりの何かを得るヒントになれば、それで十分なこともある。そんな読みもあってよい。
名言というのは、他者のなかに生きてこそ、意味を持つ。
【その他】
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読書の方法というと、斎藤孝氏の三色ボールペンがあったり、速読の方法書があったりする。この本はそんな読書法を実用書など読む実読と小説などを読む楽読に分けて説明する。
本をよく読む人なら、筆者の説明を聞いて共感できるところが多いであろう。読書法を体系的に整理しているため、一つ一つの方法を自分の中で整理するのにも役にたった。
精読法の一つとして、3色ボールペンに相当する筆者の方法は、鉛筆一本で文頭に丸や三角をつけて著者の主張や説明部分を見分けるようにするものである。筆者は本を読む際に3色で色付けするほど几帳面なことはできないと言っており、私も同感であった。考えを整理するのに役に立つが、線を定規で三色で引いていた頃は、読書スピードが落ちて仕方がなかった。
著者の専門は文学であり、楽読の部分では古今東西の文学をどう読んでいけば良いのかについてや、文体や人称による文学的な分析方法などについてもざっと語られ、面白いと思った。