教師格差: ダメ教師はなぜ増えるのか (角川oneテーマ21 A 67)
- 角川書店 (2007年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047100992
感想・レビュー・書評
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タイトルは教師だけのようですが、内容な多岐にわたります。
6年前の書籍ですが、今の現状とあまり変わらないようです。
今の教育界の問題点は断片的にわかりますが、深い内容について書かれていないのが、ちょっと残念でした。。。でも、勉強になりました~詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前半は共感できる部分、目からウロコな部分が多くグイグイ引き込まれる。
特に第3章の「教師の条件」。自分の理想の教師像とかぶる部分が多く、教師として勇気が持てた
ただ、後半の「提言」の部分が弱い。
批判は非常に的を得ているとは思うが、それに対する解決策が具体的でない。橋下徹が言う学者の典型例だ。
教育再生会議が対症療法的すぎると断罪して上で、「日本がどういう国にならなければならないかという国民的な歴史的視点に立って、しっかりとしたビジョンをもつことが重要でしょう」(原文ママ)と述べているが、具体的に何をどうすればよいかまでは触れていない。
その部分は他人に丸投げして、出てきたものが悪かったら批判する。こう思われても仕方がない。
基本的に、現場の先生応援主義の尾木先生には頑張って欲しい人間なので、この辺が残念だ。 -
教育界の抱える困難がどこからきているのか?どこにねじれがあるのか?
それが分かる一冊。
なるほどと思って読んでいたら、5年以上も前に出ていたのね。いま読んでもためになるし、いまこそ知らなければいけないものなのだと思う。 -
教師を目指す人、教育学を学んでいる人、今の教師という職業にものいいたい人みんなに読んでほしい一冊。教師に対する見方が変わると思う。
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熱い語りだった。尾木ママの教育に欠ける思いや、子どもの人格的成長に尽力しようとする思いが伝わるようだった。問題点はたくさんあがっていたが、どうすれぱよいのこの部分は抽象的になって、とりあえずお金もかけて人材集めもがんばって、世論と政策や保護者と教師、校長の認識の違いを埋めて、という感じになってしまったのがもう一歩。
ただ熱い語りに、尾木ママの本を他にも読んでみようと思えた。ぜひ、教員志望には読んでほしいし、たくさんふせんがつく本になると思う。 -
少し前の本だけど、書いてあることは少しも古びていない。かつて学校に勤務していて、今も多くの先生方のそばにいる自分にとって、大いにうなずける点がたくさんある本であった。
いろんなことがあるたびに先生は非難を浴びてしまっていて、本当に一握りの不心得者の行っていることが、なんだかその職全体を貶めているような印象が強い。たまにバカなことをやった人がアニメを見ていたからって、アニメファンを全員変態扱いするような論調とまったく同じである。
この本の中には、思うにならない勤務条件の中で、子供たちのために身を粉にして働く先生の姿がたくさん書かれている。特に、具体的なアンケートの中で明らかになる各先生方の声は、本当に心を打つものがある。自分のことは二の次にして、目の前の子供たちの笑顔だけを励みにしている先生方のことをもっとたくさんの人に知ってほしいと思う。
本のタイトルはわりあい強い印象を与えるけど、出来の悪い先生の見つけだして攻撃するような内容ではない。もちろん、先生がしっかりしなければいけないのは当たり前だし、問題のある先生にはやめてもらうなりなんなり、そういうことだって必要なのはよくわかる。この本にもそういうこともきちんと書かれている。
でもそれ以上に、もし教員格差が生まれるとしたらそれはなぜなのか、実際に格差があるとしたらそれをどうすればいいのか、そういうことにきちんと答えを見つけようとしている筆者の態度に好感が持てる。
法律の意図などについて、「そんなふうにとらえなくてもいいんじゃないかなあ」と思うところもいくつかあったし、筆者が指摘する問題点についても、「でも、それは…」と思うところもある。でも、そういった違いを越えて、根本のところにある考え方、一言でいえば社会が先生を信用し、教育をもっと大事に考えていこうという主張に深く共感した。
この本が書かれてから何年も経っている。同じ大変さの中に先生たちがいることが悔しい。 -
2012/06/30ー2013/08/20
壊れていく教師を救えるのは、尾木直樹さんのように教師の内実を知り尽くした元教師のコメントが必要である。教壇に立ったもののみが教育に対してもの言うことができる。 -
教師の教育力の低下しているとよく言われる。これが的外れな意見だとは必ずしも言い切れないが、それ以上に社会の変化が大きいのではないか、というのが筆者の主張だ。実際に中学校教諭として現場にもいた筆者が、現在の教師を取り巻く環境や教員評価制度等について生々しい具体例を交えて論じている一冊。
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昨今の教育事情を冷静に分析。
教育現場を経験した人らしく、教師のおかれた立場をよく理解して書かれている。