ハンバーガーの教訓: 消費者の欲求を考える意味 (角川oneテーマ21 C 142)

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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047101296

作品紹介・あらすじ

1秒の大切さと怖さ、1円の大切さと怖さ。「客単価」でなく「客数」を考える。顧客の常識の一歩先を行く。「また来たい!」と思わせる発想とは。

感想・レビュー・書評

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  • 少し古い本ですが、
    マクドナルドのケースを勉強するのにあたって、
    予習がてら読んでみました。

    アップルの社長からマクドナルドの社長に転身した著者が
    マクドナルドでの改革の様子を簡単に述べています。
    当時は不採算店舗が多く売上が良くなかったところを、
    著者が社長になって店舗の売上を改善したという話です。

    その手法は、特別なウルトラCを使ったのではなく、
    基本に立ち戻りQCDの改善に努めた様子がひしひしと伝わりました。
    最近調子の良いマクドナルドなので、
    昔は厳しい時代もあったんだなぁという感じです。

    一方、定年制の廃止やら成果報酬制度等、
    良かれと思って策定した制度も、
    最近になって廃止してしまった事項もいくつか見受けられます。
    (当然ですが)全てがうまくいく訳ではなく、
    軌道修正を余儀なくされた制度もあるようです。
    失敗がダメということではなく、
    試行錯誤の末、企業は進化していくもで、
    仮説を立てた上で、何でもやってみることが大事なんだなと感じました。

  • 第1章 「現場」にしかないビジネスの実像(ビジネスの学び方と発展のさせ方/企業の人材育成と、個人の価値)/第2章 赤字脱却は原点の見直しから(企業再生とマザービジネスの強化/不可能を可能にするビジネス学)/第3章 顧客の一歩先を行く戦略とは(新たな価値の創出とスピードが持つ力/ヒット商品とオリジナリティ/マクドナルドの戦略の核心)/第4章 「個のビジネスマン」としての生き方(企業が求める人材と、個人としての人生の価値/不可能を可能にする自分をつくる/自分のためのキャリアアップ術)/第5章 「個の力」と「組織力」(個人の役割、リーダーの役割/進化する「ピープルビジネス」)

  • 日本マクドナルド社長による、企業経営論。マクドナルドがいかに人を大切に考え、育てているかがよくわかった。また、経営の基本を大事にしていることも理解できた。

  • ・ビジネスは現場にしかない
    ・仕事のしても、出世をしてより多くの金を得ることを目的にするものではない。よりやりがいのある仕事をして、自分を成長させていくことに喜びが見出せるものだから、勉強や出世もそれを助ける手段にすぎないのである。そしてまた、出世やそこで得られるお金にしてもやはり、目的ではなく結果の一つに過ぎないのである。
    ・二十代は学ぶとき。三十代は人生の方向性を決める時。四十代は決めたことを全うするとき。五十代は自分の代のの人生のキャリアを考えるとともに後継者をつくるとき。

  • マクドナルドが なぜ没落したのか?
    その原因が 原田泳幸の 経営手法に問題があるのか?
    それとも、マクドナルドの構造的な問題なのか?
    と言うことで、原田泳幸の本を 積極的に読んでいる。

    この本は、2008年の作品で 就任して 4年目。
    順調に マクドナルドが伸びている時期の 本であり、
    原則的で 基本的なことを抑えていた。
    その間に 1000億円の売上を伸ばし、14億人(2億人増えた)の顧客が来て、
    260万人のクルーがいる。

    QSC クオリティ サービス クレンリネス。を徹底する。
    これが 順調に 伸びた原因であると言う 指摘は良いと思う。

    企業というのは 危機管理が不可欠である。
    食品における管理とは 味と品質と安全 にある。
    『心の規律』『サイエンスとサイコロジー』

    企業戦略というものは企業理念の上に構築されるものであり、
    戦略があるからこそ日々の業務がある。
    企業理念、企業戦略を一人一人がしっかりと理解しておかなければならず
    それによって 社員の心をつなげていけるのである。
    企業理念は 現場に反映されなければならない。

    『商売根性』『がめつさ』 アイデアを浮かべられる人間。

    公正と公平。
    ビジネスにおいては 公平よりも公正な評価が必要となる。

    プライド、バリュー、ペイ フォー パフォーマンス。
    働いている時間の価値を高める。
    考える。考えたことを人に伝える。
    基本に返ろう。ただし 新しいやり方(革新)を通して。
    マザービジネスとキャッシュカウ。
    何かのチャレンジをして失敗するのは敗北者ではなく、何もしないままで負けるのが敗北者なのだ。
    人間は当たり前のことが一番できず、当たり前のことを一番やりたがらない性質を持っている。
    不可能を可能にする。非常識を常識にする。

    いかに お客様に喜んでいただけるか?
    いかに お客様の期待を超えるのか?

    データやリサーチは、戦略を検証するために用いるべきだ。

    性能や価格の競争の時代から 新しいサービスや付加価値が問われている。

    決断しないリスクの方が高い。

    スピード 変化と成長の持続。

    アメリカ国籍と言えるような商品がメニューの真ん中に座るべきだ。
    → これが 原田泳幸の 一番の失敗かも。

    えびフィレオ→なんと覚えにくい名前なのだろう。
    てりたま。グラコロ。

    ここまでの 原田泳幸は 良いのだが。どこで 間違えたのだろう。
    成功は多くの場合、危機のはじまりになるものだ。
    未熟でいるうちは成長できる。成熟した途端に腐敗がはじまる。

  • 現在、ベネッセの社長である、原田泳幸氏が日本マクドナルドの社長時代に書いた本です。

    本書の前半の1~3章は、日本マクドナルドで行った施策を例に
    「現場主義」
    「原点回帰」
    「戦略」
    について書かれています。
    ひとつひとつはオーソドックスな内容ですが、一貫性を持って実行することで大きな成果を上げていることが理解できます。

    特に著者が重要視しているポイントは以下の点でした。
    「スピードが大事」
    「まず動け」
    「成功は危機の始まり」

    後半の4~5章は、著者のビジネスパーソンとしてのキャリアを振り返りながら
    「個のビジネスパーソンとしての生き方」
    「組織の在り方、組織の運用」
    について書かれています。

    個人的には後半部分の方が読んでいて面白かったです。

    社員を物として扱わない会社・・・の件は、考えさせられるものがありました。

    名経営者と呼ばれる著者の考え方に触れるには良い一冊と思います。

  • 有名な原田さんの本。後述筆記かと思われるが酷い内容。薄い内容に自慢話、最後の所で俺みたいにやってたら業績が回復するのも分かるだろうなんて言ってるけど、今のマクドナルドでも言えるのか。そして、ベネッセに転身したがどうなることやら。内容は薄い、貧乏な家のカルピスより薄い。

  • 「基本に返ろう、ただし新しいやり方(革新)を通して」

    「本業の成長なくして、事業の多角化が成功することはない」

    「会社は、会社はって他人ごとのように言うけど、自分自身も会社の一部ではないのか」

    「いちばん大切なのはお客さま」

  • 原田さんはエンジニア出身。不可能を可能にするのが仕事の基本。経営も同じスタイル。モノつくる人たちのそんな潔さは心から尊敬する

  • 2013年7月22日読了。原田社長が語る、マクドナルドのV字回復の施策と自らの経営哲学。かつては「よほど時間と金がないとき、童心にかえってしょーがないから行く場所」であったマックを「行くと何か面白いことをやっていそう、少なくともうまいコーヒーをきれいな店内でやすく飲める」場所に変えたのはこの人の功績だと思う、社長というのはボーっと前例に倣っているだけでは勤まらんものだ。決断を早くし、会議して決めるよりはまず行動に移すことを推奨する、自らそれを実践するとともに「行動して失敗した」社員を責めない、自分も社員にも「後継者を育てる」ことを至上のミッションとして実践する・・・。色々学ぶべきところの多い本だった、自分も「あーよく学んだ学んだ」などと悦に入るよりまずは行動することだな。Webでは原田社長への批判めいたコメントをよく見かけるが、私はすごい人だと思う。ランナーだし。

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著者プロフィール

長崎県佐世保市出身。元アップルコンピュータ株式会社代表取締役社長兼米国アップルコンピュータ社副社長。2004年よりマクドナルドCEOに就任。前任の創業者社長である藤田田が進めてきたバリュー戦略の見直しを次々に打ち出し、行き過ぎた安売りで失墜したマクドナルドのブランドイメージの建て直しに奔走、短期間で建て直した。その経営手腕の評価から、2009年12月に「GQ Men of the Year 2009」の一人に選ばれ、2011年10月には日本経団連の関連組織である経済広報センターより「企業広報経営者賞」を受賞した。その後、2013年6月にソニーとベネッセホールディングスの社外取締役に就任。2013年8月27日付けで日本マクドナルドの社長を退任。現在は日本マクドナルドホールディンクス株式会社の代表取締役会長兼社長兼CEOを務める。

「2014年 『バトンタッチ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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