正社員が没落する ――「貧困スパイラル」を止めろ! (角川oneテーマ21)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047101791

作品紹介・あらすじ

『反貧困』の湯浅と『ルポ 貧困大国アメリカ』の堤が明かす、中間層の没落。

感想・レビュー・書評

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  • 2009年に出されてすぐ買ったのに積読状態だった。
    もっと早く読むべきだった。
    ここに書かれていることは現在では既に周知の事実。
    ただ、アメリカと日本の貧困問題の時系列的な流れがわかってアタマを整理することができた。

  • 2016.1.12 読了

  • グローバル経済の進展は、持てる者と持たざる者との差を確実に大きくしている。そして、その比率は圧倒的に持たざる者が大きい。

    そういった中で、ある程度の再分配はやはり必要であると思うが、世界の中でのプレゼンスが下がってきている中、そこに投資するのは難しい。

    個人的には、日本が内部の生産力で食べていける方法の模索が生きていく道のように考える。

  • 医学部の定員が増えてることやTPPの今後も考えると、アメリカの医師の話なんかは日本でそのまま起こる可能性も高い。教員はもうそうなりつつあるし!

  • 貧困問題と労働問題についての本はたくさん出ているけど、いくつか読んだ中でも湯浅誠さんの書いた著書が、一番実感をともなって読めてよかったと思います。
    労働問題の最前線で闘っている人だから、その皮膚感覚は信じられる気がします。
    一時期話題になった派遣労働者の問題ですけれど、この問題は派遣社員として働いているひとだけのものじゃなくて、正社員である人たちにも大きく変わっているんだということを、被用者として働いている人たちは意識して欲しいと思う警句的な本です。
    自分のために読んでおきたい一冊。

  • 薄々ではあるが、労働者を取り巻く環境が質的に変化していると感じていた。恥ずかしながら自分はその状況を臨床からしか推測していなかった。それも自分とは違う世界に生きる人のように感じていた。けれども、外来や入院で見る患者達の中には少なからず、単なる疾病のみではわからない社会的な背景を背負っている。これは、内服や生活管理では癒えない別の社会構造と深くリンクしているのではないか?この問いかけがわたしを本書に向かわせたのだと思う。アメリカの臨床医がフードスタンプを受給する立場に没落する例は、極端であるが身につまされる思いがする。その要因の一つは資本主義の暴走と実体経済の「空想化」ではないかと考えさせられる。本書の多くは湯浅氏と堤氏との対談で占められいて、文章としてはやや読みにくい印象なので★を一つ減。

  • ネットカフェをこの本でいう「溜め」のひとつとして考えると、風紀面からだけの規制強化もいかがなものかと。「溜め」として機能するコミュニティがなくて一気に真っ逆さまに・・・って実は誰の身にも降りかかる可能性がある。ここでも政治の責任は重い。

  • 堤未果・湯浅誠『正社員が没落する 「貧困スパイラル」を止めろ!』(角川oneテーマ21、2009)を読んだ。

    堤未果さんの講演や著書(『社会の真実の見つけかた』岩波ジュニア新書、2011年)からアメリカの戦争・教育の破壊・貧困の悲惨な実態を知った。アメリカの悲惨な失敗を日本は真似しようとしている。今のうちに何とかしなければいけないととんでもないことになる。

    この本ではアメリカの悲惨な失敗の一部をすでに日本はしでかしてしまっていること、また、そもそも日本の方がアメリカより酷い部分もあるのだということを教えてくれる。

    あまりに入り組んだ罠がしかけられているところを見ると、僕にはこの危険な兆候をちゃんと発見して見破れるだろうかと不安に思った。しかし、僕自身が気づけなくても、危険に気づいて警告を発する人がいるはずだ。

    例えば湯浅さんと堤さんはそういう人たちだろう。まず、この2人が発信するメッセージをキャッチして、怪しい事例は疑ってかかるようにする。そこから危険を察知する自分なりのセンスを身につけていけばいい。

    別のレビューでも何度も言っているが、僕たち一人一人がジタバタするくせをつけなければいけない。何か起きた時につながれる基礎を作っておく必要がある。小さな動きでもみんなで起こせば大きな力になることもこの本は教えてくれる。

    いきなり本格的な行動は起こせない。しかし、意識を持っていれば緩くても大きなつながりを作るチャンスはある。独り相撲のようでも、決して無駄にはならない。そう思ってジタバタし続けよう。

    角川書店の紹介ページ
    http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=200806000367

  •  『反貧困』の湯浅氏と『貧困大国アメリカ』の堤氏の対談を中心とした本。日本やアメリカにおける正規社員、教師、医者、中間管理職の窮状が中心的な内容。

     恐ろしいのはアメリカ政府が日本政府に提出する「年次改革要望書」。郵政民営化や建築基準法、商法などの改正がこの要望書に基づく政策だということは知っていたが、医療保険や医薬品業界の規制緩和もそうだとは知らなかった。また、アメリカは国民を「消費者」、ヨーロッパは「市民」として扱うという見方も新鮮だった。

     この本からは「苦しい」と声を挙げることの大切さと共に、散発的になっている反貧困運動の連帯が重要であることを学んだ。全体としては『反貧困』ほどの内容ではなかったと思う。

  • [ 内容 ]
    『反貧困』の湯浅と『ルポ 貧困大国アメリカ』の堤が明かす、中間層の没落。

    [ 目次 ]
    第1章 没落するアメリカンドリームの主役たちー社会の価値が崩れる
    第2章 職と誇りを奪われるホワイトカラー-アメリカの現実
    第3章 没落する日本社会の主役たち-労働者の存在が崩れる
    第4章 急速に転がり落ちる中間層-日本の現実
    第5章 アメリカと日本はすでに並んでいる-拡大する貧困社会
    第6章 貧困社会は止められる-無力でない運動
    第7章 市場にデモクラシーを取り戻せ!-「NO」と言える労働者へ

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プロフィール

社会活動家・法政大学教授。1969年東京都生まれ。日本の貧困問題に携わる。2008年末の年越し派遣村村長を経て、09~12年内閣府参与(通算2年3ヶ月)。政策決定の現場に携わったことで、官民協働とともに、日本社会を前に進めるために民主主義の成熟が重要と痛感する。著書に『ヒーローを待っていても世界は変わらない』(朝日文庫)、『反貧困』(岩波新書、第8回大佛次郎論壇賞ならびに第14回平和・協同ジャーナリスト基金賞受賞)、『正社員が没落する』(角川新書、堤未果氏との共著)など多数。

「2017年 『「なんとかする」子どもの貧困』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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