跡無き工夫 削ぎ落とした生き方 (角川oneテーマ21) (角川oneテーマ21 A 108)

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  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047102040

作品紹介・あらすじ

欲無ければ一切足る。自然の中で気高く生きた先人たちに思いを馳せ、政界引退後は草庵に暮らし、自らの魂と向かい合う著者の豊かな人生哲学。

感想・レビュー・書評

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  • こちらの本のブクログ登録は、2013年12月25日ですが、レビューを書いていなかったので、本日(2021年5月22日)、書きます。

    著者、細川護煕さん。
    ウィキペディアによると、

    細川 護熙(ほそかわ もりひろ、1938年〈昭和13年〉1月14日 - )は、日本の政治家、陶芸家、茶人。

    朝日新聞記者を経て、政治家となり、参議院議員(3期)、熊本県知事(第45・46代)、衆議院議員(2期)、内閣総理大臣(第79代)、日本新党代表(初代)、フロム・ファイブ代表(初代)、学校法人瓜生山学園京都造形芸術大学 学園長(2011-2014)などを歴任した。

    この本を書かれた時の著者の年齢は、71歳位になります。

    この本の紹介記事をコピペすると、次のとおり。

    欲無ければ一切足る。自然の中で気高く生きた先人たちに思いを馳せ、政界引退後は草庵に暮らし、自らの魂と向かい合う著者の豊かな人生哲学。

  • 細川さんの生き方に大共感!ということでもう数冊読んでみます。笑

  • [ 内容 ]
    欲無ければ一切足る。
    自然の中で気高く生きた先人たちに思いを馳せ、政界引退後は草庵に暮らし、自らの魂と向かい合う著者の豊かな人生哲学。
    元首相で細川家18代当主の著者が綴晴耕雨読から得た、本物の自由とは?

    [ 目次 ]
    第1章 庵を結んで人境に在り
    第2章 欲無ければ一切足る
    第3章 道は糞小便の中にある
    第4章 ひとり遊びぞ我はまされる
    第5章 枕頭の書
    終章 跡無き工夫

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    [ 参考となる書評 ]

  • この御殿様の感性のたおやかさが十分すぎるほど伝わってくる。新聞記者を経て知事や首相になったらしいが、今の境地を見ると、首相というポジションですら、この人にとっては通過点だったのか。元総理大臣の本だが、政治の話は一つも出てこない。

  • 書店で目にして、野次馬的好奇心で購入した本。正直なところ、やっぱりお殿様だなあと思ってしまったわけですが、本書の中で挙げられている「古典」と呼ばれている物や、巻末の参考文献は興味深かったです。大学時代の恩師が「読むなら良書を」と薦めてくださった物とほとんどが重なっており、なるほど、古典とはつまりそういう風にして評価が定まっている物のことなのだと今更ながらに理解した次第です。

  • 跡無き工夫か、跡を作る工夫か―元首相の生き方【赤松正雄の読書録ブログ】

     総理大臣を経験されたら国会議員は辞められるべきです―親しくさせていただいた某元首相に対して酒席の場とはいえ、かつてこう述べたことがある。礼儀を欠いた発言との自覚はあるものの、我慢できずに言ってしまった。過去に潔くそれを実行した人と言えば、細川護煕さん。この人は、私の初当選直後に首相に選ばれた人であり、まさにポスト自民党単独政権の連立八会派による“担がれ人”だけに忘れ難い。

     この細川さんが『跡無き工夫―削ぎ落とした生き方』なる本を出版された。一読、複雑な思いに駆られた。これはタイトルと違って文人政治家としての「跡を作る工夫―華麗なる生き方」ではないか、と。一般の人と違って現役政治家が読むと、闘う気力を削がれそうになってしまう、という意味で“危険な書”でもある。細川さんの現役時代に、3回ほど食事を共にさせていただいたことがある。一度は、私と仲間の議員の50歳の誕生日祝いをしてくださった。細かい心遣いに深く感謝をしたものだ。この本を読む前から、作陶に没頭しておられる姿や、NHKの深夜番組でヒルティの「幸福論」について語られたりされる声を拝見、拝聴して、じっとしておられないのだな、と感じてきた。

     「長年憧れ続けた晴耕雨読生活」を披露され、農作業の傍ら、絵を描き、書の道にいかに取り組んでいるか、その草庵でのすばらしき日常ぶりを明かされている。位を窮めきったあとの生き方は難しいもの。細川さんのような文人ぶりをさらに追及する人は政治家では珍しい。その点、この本は興味尽きることなく、読み応え十分。モノに執着せず、徹してココロにまつわるものにかかわりをもたれる―文人として「跡を作る工夫」だと読めなくもない。

     今から16年前に政治家になったばかりの私たちに、壮大な夢を抱かせてくれながら、あっさりとその座を捨てられた。この書で吐露されているようなことが背景にあったのなら、ある種許せない思いに駆られる。やはり、冒頭の元総理のごとく、その座をおりても現役でボロボロになって、国家・国民に応えたいと言う方が格好は悪いが“政治家の跡”としては普通だろう。どちらが自分好みかと問われれば・・・。それはまた別。あえてここでは言わないでおく。

  • 元首相の細川護熙の著書。政界引退から、好んで晴耕雨読の生活に入ったらしい。ちょっと憧れますね。気に入った言葉の数々。その一部を記しておきたい。

     ※ ものを極力もたない暮らし。質実簡素を心がけ、できるだけものに支配されない暮らし
     ※ 人は所有するものが多ければ多いほど、かえって本当の心の豊かさを失う
     ※ 集中とは工夫の継続。四六時中、そのことを心にとどめ、「どうしたらもっとよくなるか」と工夫をこらしつづけること
     ※ 「一日生涯」「明日は御座なく候」
       毎日毎日を最後の一日と決める人は、明日に望むこともないし、恐れることもない

    そして、本書のタイトルである「跡無き工夫」。
     ※ 跡を残そうとすると、思いあがりも生じるし、本来の自分の姿をありのままにさらけだすこともできなくなる。格好の良いところ、自己弁護、取り繕い、これらは跡を残さないことで必要なくなる。

     一つの生き方ではあると思う。

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