「甘え」と日本人 (角川oneテーマ21)

  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年1月10日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047102248

「甘え」と日本人 (角川oneテーマ21)の感想・レビュー・書評

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  • 一番印象に残ったのは、「読み聞かせは子どもにとっていい甘え方であり、気持ちのよいもの」ということ。
    読み聞かせに限らず、誰かのために音読することの意味を知り、この本をきっかけに、音読を活用するようになりました。

  • 現在の子供たちは、甘えられない環境にあるのではと、考えさせてくれます。
    もっと、子供が甘えてこれる環境を作り、甘えから卒業していく子供たちが増えていきますように思います。

  • 土居先生の「甘えの構造」は読んだことがなかった。本書の中での齋藤先生の話を読んでいると、もっと早い時期に読んでおくべきだったと後悔してしまう。どうやらこの「甘え」というのは日本独特の文化らしい。最近は上手に甘えられる人が減ってきたのではないかと主張されている。幼いころに、早く自立するようにと、親にうまく甘えさせてもらえなかったのが原因かもしれない。我が家には5年男子、3年女子と2人の子どもがいるが、休みの日にはいっしょに風呂に入って、体を洗ってやったりしている。2年前くらいまでは夜寝る前の読み聞かせもしてきた。齋藤先生の本なんかもたくさん読んで、こういう子育てをしようなんて思って実践してきたわけだけれど、実際にはなかなかうまく行かないのです。これが。ヒトという生き物は単純ではない。さて、本書で齋藤先生が言っているように、遊びで相撲をとっている子どもの姿は全く見かけなくなった。馬乗りはすでに私が子どものころ、危険だからと禁止された遊びであった。高い塀から飛び降りたりするのは今でもしている子どもたちがいる。実際、我が家の長男も最近、高いところから飛び降りて足を痛め、病院で2000円ほど無駄な出費をしてしまった。まあ、それも良い経験なのだろうけれど。本書は2004年に単行本として刊行されたものを、土居先生が昨年亡くなられたこともあり、新書として再刊されました。

  • 日本論に最近興味があり、気になったので手に取りました。

    確かに、最近甘えなくなったねぇ。

    甘えるっていうのは本当に高度なテクニックですよ。相手の懐に飛び込む、という感じですか。相手の気分を損なわないことがまず大事。それから、飛び込む側も温かい情緒とか風情があるのが大事ですね。冷たいものを懐に入れたがらないのは人の理ですから。自分の弱みや秘密をあなただけに特別見せるのを許すということも大事になってくる。己を良く見せたがる自意識を適度に低めるのと、その上で相手を尊敬し、信頼するという二つのことが出来てないと難しい。
    要は、甘えると言っても、すんごく気を遣うんです。すんごく気を遣った結果、相手に受け入れられるのは、とても嬉しいし人間関係は強固になりますよね。

    今、そういうの無い。気を遣うのが面倒だし、もの凄く嫌悪感すら感じているし、気を遣っていても報われないんですよ。気配りし慣れてないのもそうですが、向こうに甘えようにも往々にして受け入れられる懐がない。むしろ、懐に飛び込むのを怖かったり、嫌なことにすら感じる。気色悪い、生温い感じで気持ち悪い、って。むしろ、「いいよいいよ、気を遣わなくても」っていう、懐が深いように見えて非常にドライな人間関係を好みます。何だかアメリカ人みたいですね。甘え上手な日本人はどこに行ったのか?

  • 『「甘え」の構造』(弘文堂)で知られる精神科医の土居健郎と、身体論や教育論の分野で活躍している齋藤孝の共著です。

    齋藤は、土居の論じた「甘え」を、ノンバーバルで身体を通じたコミュニケーションの「技」としてとらえなおすことで、その新しい可能性を切り開こうとしています。土居の本も齋藤の本も、これまで何冊か読んだことはあったのですが、両者の議論がこういうかたちで結びつくということには思い至らず、その点ではおもしろく読めました。

  • 甘えの効用を説く土居氏と身体性を重視する斉藤氏の対談など。

  • 「甘え」と日本人・・・この本は、多くの方に、是非!読んでいただきたい一冊です。特に、これから親になる若い人たち、子育て中の人たちに読んで欲しいです。

    日本は「子どもの楽園」です。ただしかつては、そこに礼儀作法のしつけが伴っていた。甘え上手の基盤には、他者に「触れる」身体感覚がある。礼儀作法のし
    つけを失い、他者に「触れる」身体感覚を失ってしまった「甘え」は、日本の教育を、日本の社会を、日本人そのものを崩壊に向かわせる危険を持っているのか
    もしれません。 以下、土居先生のお言葉を引用します。

    今の世界はイデオロギーに支配されています。(中略)
    人間がイデオロギーに支配されると、個人の良心なんか消えてしまいます。現代はそのようなイデオロギーが支配する時代ではないかということを私は言いたいのです。(中略)
    良心の問題というのは、個人の問題ですね。だいだい人間が自由であるというのは、良心の自由に基いています。良心の自由が保障されているから、個人の自由があるんだと私は思っています。(中略)
    人間は良心に従わなくてはいけないということを誰も教えない。そうした雰囲気の中で、現代的な精神病理が増えてきていると、私は考えざるを得ないのです。
     以下、mixiのニュースに対し、私の意見を書きました。

     ※学校現場がピンチ! 「小1プロブレム」って何?
    http://allabout.co.jp/gm/gc/23415/
    このような話を聞くたびに、事の初めは既に私が子供の頃に起こっていたような気がします。
    夫々の時代の標準よりも甘やかされ、きちんと躾られなかった子供たちが、やがて親になり、また子供を甘やかし、躾を怠って子供を世に送り出します。
    人間として共同生活を送る上で必要なルールやマナーを身につけないで世に送り出される子供たち・・・この問題は、モンスターペアレントなどと言われている特殊な親だけの問題ではありません。
    特定の宗教を持っていない人の多い日本では、マナーやルールは親から子へ、子から孫へと受け継がれて行くものでした。核家族化が進行し、そのような継承が期待できなくなってしまった現代の日本。様々な価値観で育てられた子どもたちが、小学校で初めて出会うのです。
    ベテランの先生たちは、躾けられて育った世代。若い先生たちは、躾けられずに育った世代。そんなギャップもこの問題を抑えられない理由になっているのかもしれません。

  • ブックオフで齋藤さん本だったので購入。甘え専門家土居さんと、体・読書専門家齋藤さんの対談系の章もあり。「甘え」という一見半人前を示すネガティブな印象を持った言葉ですが、本にも出ている「甘えが妬みを抑止する」構造を知って色々気が付かされました。平等・無差別・・・こういったものの裏が垣間見れたような気がします。

  • 期待していたことと、内容が違った。違うタイミングで読むともう少し面白かったのかも。

  • 第1章、第2章、終章(全て土居先生単独の執筆)は面白かった。

    ”良いことと悪いことが良心的な問題ではなく、イデオロギー的に区別されていることが現代の特徴であると言えます。” (P46)
    →つまり思考が停止してるってことと解釈してok?


    夏目漱石は幼少時代に里子や養子に出されたせいで「甘え」を知らず、自分の子どもには甘えを許さす厳しく対応し、教え子の甘えに対してはホモセクシュアルと捉えた。


    本物のノンバーバルな甘えとは、その場では自覚がない。甘やかしや甘ったれではない。

    近年、「甘える」ことに対して否定的な考えが多い。換言すれば、人間関係が希薄化し、相互扶助の機会が少なくなったということ。と同時に、自主独立の精神を称揚し、保護を必要とする者は一人前と見なされないということでもある。

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