考えよ! ――なぜ日本人はリスクを冒さないのか? (角川新書)

  • 角川グループパブリッシング (2010年4月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784047102385

作品紹介・あらすじ

サッカーW杯でベスト4を目標に掲げる岡田ジャパンだが、不安材料は数え切れない。誰よりも日本人のサッカーを理解している前監督が、日本サッカーの弱点と可能性を指摘する。

みんなの感想まとめ

リスクを冒さないことが勝利を遠ざけるというテーマが深く掘り下げられた作品で、日本サッカーの現状と可能性について考察しています。著者は、サッカー日本代表の過去の指導者、特にオシムの視点を通じて、日本人の...

感想・レビュー・書評

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  • イビチャ・オシム氏は、世界の頂点であるサッカー指導者のひとりだ
    その指導者が日本にきてくれて、日本のために、本場のサッカーを教えてくれていた
    なんと幸運な時代であったのだろう

    本文は、「リスクを負わない者は勝利を手にすることができない」で始まる

    分岐点となるのは、彼らが「自分たちはできる」と信じること。つまり「自信」を持つことなのだ。

    自分たちには「何ができて、何ができないのか」。もしくは相手が「何ができて、何ができないのか」、それらを客観的に分析することが必要なのだ。

    相手にとって一番強いポイントこそ、最も傷つきやすいウィークポイントなのである。

    サッカーには集団的インテリジェンスが必要である。

    人間は目の前に目標があると仕事がしやすくなる

    走りながら素早く考えろ!

    捨て去るべきことは捨てる。情報の取捨選択の能力

    自分たちより強いチームとのコンタクトなしには前進はない

    日本人は自分が誰より劣っていることを認めることを嫌がるのだ

    負けないためにどうするのではなく、勝つためにはどうすべきかを考えよう

    常に高いレベルを追い求める。1つをクリアすれば、さらに上へ、あくなき欲望とハングリーはメンタルである。

    日本人はどうも負けることの悔しさを正面から受け止めない。それが美徳だと勘違いしているようだ。

    偽物はいつまでたっても偽物、模倣はいつまでたっても模倣なのである

    日本人はプレーにおける責任感に欠いている。まるで疫病から逃げるようにして責任から逃れる

    急ぎすぎず、子供がノーマルに成長するような育成を心掛けなければならない

    目次は以下です。

    はじめに
    第1章 日本はW杯グループリーグを突破できる
    第2章 サプライズがあるからW杯は楽しい
    第3章 日本代表への提言
    第4章 なぜ日本人はリスクを冒さないのか?
    第5章 日本サッカーの未来へ
    おわりに

  • 「リスクを負わぬものは勝利できない。そしてリスクとは、負けることによって認識すべきものではない」

    この言葉は響いた。

    でも木村元彦が書くオシムのルポの方が、100倍良かった、、、読み返そうかな。

  •  買うときは知らなかったが、読んでみると南アフリカW杯に向けて出版された本のようだ。結果が分かっている未来から読み直すという形になったが、そのことでオシムの慧眼に改めて驚かされた。メディアはW杯を中心に報じ、負ければ一斉に監督を非難し、チームの問題点を論う。しかし日本サッカーを真にワールドクラスに引き上げるにはそのような近視眼的な思考は足かせになる。
     オシムは日本が抱える慢性的な問題として、「責任感」、「ディシプリン」、「リスク」を挙げている。これらは2017年時でも解決すべき課題のまま残っていると思われる。またさらに本質的な問題として日本にはサッカーが文化として定着していないことが指摘されている。確かにヨーロッパや南米ではサッカーが生活の一部になっているようだ。Jリーグはテレビ中継も少なく、未だに一部の人がスタジアムに行って観戦するものというイメージだ。オシムが述べているように町のおばあさんでも地元チームのオーダーが言えるような時が来た時、日本サッカーは大きく進歩するだろう。

  • サッカーを通じて日本人のメンタリティを紐解く。
    日本代表の監督をしていたイビチャオシム監督から見た日本人の特徴を語る。他を尊敬しすぎることや自信のなさが欠点だと語る。それでも世界に通用する力はあり、オリジナルを目指せとも語る。

    どんな世界にも通じるような価値観が見える良き一冊。
    一番印象的だったのは模倣をする限りそれはオリジナルを超えることは出来ず、自分の強みを活かしたオリジナルをつくることが重要だという内容だった。

  • ホームページに感想を書きました。
    「「リスクを負わない者は勝利を手にすることができない」」
    http://www.ne.jp/asahi/behere/now/newpage131.htm

    • hs19501112さん
      HP読ませていただきました。

      オシムと中田の組み合わせ・・・・、想像したことなかったですが・・・うん、確かに、いいかも、と思いました。

      ...
      HP読ませていただきました。

      オシムと中田の組み合わせ・・・・、想像したことなかったですが・・・うん、確かに、いいかも、と思いました。

      オシムイズムを理解した中田がどんなプレイをするか・・・、想像してみたらやはり、中田の早すぎる引退と、オシムの病気を、惜しまざるをえない気持ちになります(笑)。


      【あのPK戦の敗戦を美談、妙な友情劇に仕立て上げようとした雰囲気にだけは到底納得がいきません。本田圭佑選手がベスト16の結果に一つも満足していなかったことだけが今後の唯一の希望です】
      ↑↑↑↑↑
      まったくもって、同感です。
      2012/09/26
  • オシムさんは特にだけど、外国の指導者の精神は日本の風土のみでは培われない(にくい)芯がある。いくら厳しく接していても、人間一人一人に対する根本的な敬意を感じる。信仰心とかも関連してるのかな。
    エッセイ本としても、風土による考え方の培われ方の違いを知るという意味でもすごく面白い本でした。

  • 4月に出版されたにも拘らず、サッカーW杯の日本代表の結果が出た今読むと、尚更感慨深い示唆に富む内容。日本代表がベスト16、そのメンバー構成まで事細かに書かれた内容がことごとく当たっていてびっくりさせられます。

    私にとって特に印象的なのは、やはり日本の教育の課題。
    学校での教育が、サッカーの勝ち負けを左右するその姿勢に大きな影を落としていることが指摘されています。
    試合中にタイムのないサッカーにおいては、目まぐるしく変化するピッチで選手自身が瞬時に判断をしながら局面を打開することが求められますが、日本人選手は、いつも誰かに指示を受けなければ行動できないと繰り返し述べられています。

    みずからリスクを負って行動すること。
    まちづくりにおいても全く同じだと思いました。

  • もし、今オシムさんが生きていたならばと思う。
    南アフリカW杯前の本だけども、後々、暫定監督ではあるけれど、ロシアW杯を率いることになる西野朗さんや
    岡田監督が言っている考えないで聞いて解決言われて解決であったり、見える先がさすがオシムさん。
    2025年ジェフ千葉が昇格したけれど、生きていたらめでたいとお祝いするけど、それでゴールなのかとかすでにJ1での戦いは始まっているとか言いそう

  • 日本サッカー界の名将で去年亡くなったイビチャ・オシム氏の著作。

    日本サッカーを文化的側面から分析し、日本人のメンタリティ、思考について論じられた本。

    フォーメーションや戦術にフォーカスされがちなサッカーをメンタリティの観点から分析されたものは新鮮に感じられた。

    リスクを負うことの重要性や、考えながら走ることが説かれていて、特に走力の重要性は今でこそ重視されているが、10年以上前からこれ程重要性を強調していたオシム氏には改めて驚かされた。文中にも代表監督候補やJリーグの底上げなど日本サッカーの展望を描かれており、先見の明を持たれていたことが伝わった。

    日本サッカーの発展に寄与され、日本を愛されたオシム氏に尊敬の念を抱くと共に、心から哀悼の意を表したい。

  • スポーツニュースは恐い 刷り込まれる<日本人>でオシム氏の発言が取り上げられていたので興味を持って読んでみた。サッカーのルールすら分からないので、意味不明のところも多々あったが、プロサッカーは自分と相手の分析、練習、実行…の繰り返しであり、知的なゲームなのだなと理解した。
    この本の中でオシム氏は日本語は分からない、と明言している。それでは誰がオシム氏にインタビューし、日本語にまとめたのだろう。無名のライターさんなのかもしれないが、全くその情報がないのが気の毒だし、ちょっと不気味だ。

  • 目次を見ずに買う方が悪いが,内容的に南アW杯に特化していたのはちょっと想定外だった。
    南アでの中村2人と本田の扱いはこの時点とこのあととでオシムさんにどう映ったのだろうか。

  • イビチャ・オシム氏。

    W杯へ向けての各国の準備状況や、岡田監督に配慮しつつ日本の戦い方について提言を与える。そして日本サッカーは未来へ向けてなにを準備すべきかについて語る。

    分厚い本ではないけど、内容は濃い。

    例えば、「ベスト4」という大きな目標を持つのは当然だし、それに対して悲観的である必要はない、という。選手ばかりでなく日本國民もだ。萎縮し恐怖しては達成できるものもできなくなってしまう。ただし、イケイケドンドンの盲信ではいけない。

    こうした凛とした言葉に、読み手は大いに勇気づけられる。

    話題は一貫してサッカーの周辺から動かないが、内部からはなかなか見えない「日本人論」、または「日本そのものへの提言」と読んでもいい、優れた洞察がある。

    オシム氏が元気で、今回も監督として日本を率いたらどんなだったろうと想像する。もう一つ輪郭がはっきりしない現チームと比べて、少なくとももっと熱があり、可能性が感じられたのではないだろうか。

  • 考えよ

    190131読了
    今年7冊目今月7冊目。
    #読了
    #イビチャオシム
    #考えよ
    元サッカー日本代表監督による観察と提言。
    率直にすごいと思うのは、現在勝ち星を重ねている代表は、オシムさんの構想通りの組織になっていること。
    元々は強み弱みの把握といかにして課題を克服するか、という指導法のために読んだのだが、望外に得るものが多かった。

  • こういう人に1度でも日本の監督をやってもらえたことは大きな財産になっているのではないかと心から思うな。

  • 今読むとすでにW杯の結果が出ているだけに予想と結果を比較してみる事しか出来ないが、発売当時に読んだ人はリアルタイムに追う事が出来て面白かったのではないか。しかし今読んでももちろん面白い。サッカー本であると同時に日本の文化論・精神論にも近い内容が話されているから。

  • 新書

  • ワールドカップが始まる前に読みたかった。

  • 2010W杯前の本なので前半の代表分析は多少古いが、後半の提言は納得感あり。
    ・従順な子供は扱いやすいが、サッカーでは一番のハンディキャップになる
    ・リスクを負わないものは勝利を手にすることはできない
    ・責任感がある選手だけがプレーできる
    ・日本では子供の頃から他人に自らの進む道を依存する傾向にある
    ・急激な成長は壁を乗り越える力を阻害する

  • オシム監督の思想・哲学による日本サッカー界へのビジョンに触れることができる。当時の日本代表候補をどのように見ていたのか知ることができて面白い。すごく客観的に、公平に物事の真理を見抜いていたのだなぁ。改めてすごい人だと思う。日本の学校教育のおかしさについての指摘も鋭いと思う。

  • 最後の最後で責任を放棄してしまうのは、責任の範囲が不明瞭ということと表裏一体という気がした。だから、失敗したときに誰の責任かが分らなくて、一番の責任者が形式的に責任を取るというパターンになるのではないか?
    「責任の範囲が不明瞭」というのを良い方向に解釈して、自分の範囲を越えて活躍するということもあるかもしれないけど、その逆もあるということだ。

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