ぼく、牧水! 歌人に学ぶ「まろび」の美学 (角川新書)

  • 角川書店 (2010年9月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (252ページ) / ISBN・EAN: 9784047102538

作品紹介・あらすじ

恋の苦悩、自然との一体感、未知の世界への憧憬、酒に溶けゆく魂・・自らの「あくがれ(=憧れ)」を求めて突き進んだ歌人・若山牧水の魅力を、堺雅人が恩師の歌人・伊藤一彦と3夜連続で語り合った師弟対談書!

みんなの感想まとめ

恋の苦悩や自然との一体感、未知の世界への憧れを歌に込めた若山牧水の魅力を、堺雅人と伊藤一彦の対談を通して深く知ることができる一冊です。堺雅人の人柄や、牧水の詩の背景に触れつつ、彼の作品に対する理解が深...

感想・レビュー・書評

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  • 牧水のことと伊藤一彦氏のことが知りたくってこの本を選んだ。だから堺雅人のことはどうでも良かったのだけれど、三人三様に素敵な(ステレオタイプや表現でごめん)人たちだなと思った。堺雅人って、こんな人やったんというのが、一番の印象になってしまった。でも、若山牧水の人となりもよくわかったし、今後、彼の歌を詠むにあたってとても参考になった。伊藤一彦氏の歌は一首も載せられてはいなかったけれど、お人柄もよくわかったので、いずれ歌集も拝読したいと思った。

  • この本もまた、ツイッター上で@hideoharadaさんが紹介されていたので、購入しました。
    私が子供の頃、通っていた小学校て、確か、僅かな期間だったけど、若山牧水が通ったこともあったみたいです。
    若山牧水の伝記か何かに、その話が出てて、記憶が不確かなのですが、家の都合か何かで、一旦、私の通った小学校に転校になったものの、いじめにあって元の小学校に戻ったとかいう話だったかと思います。
    でも、その小学校には、若山牧水の歌碑が一応、ありましたからね。
    ただ、木製だったから、今もあるかどうか、、

    それはともかく、この本を読んで、若山牧水がなんとなく身近に感じられるようになりました。
    何時か、若山牧水の歌集を読んでみようかなという気もするのですが、でも、歌集を読むのって、ものすごく労力がいるので嫌なんですよね。実際。

  •   けふもまた心の鉦を打ち鳴らし打ち鳴らしつつあくがれて行く

    「あこがれ」の語源は「在所(あく)を離(か)る」
    「あこがれ」と「寂しさ」は表と裏
    だから心の鉦を打ち鳴らすんだよね
    はい、もうすごくよく分かります
     

     酒やめてかわりになにかたのしめといふ医者がつらに鼻あぐらかけり

    なんでもない日常、なんでもない自分
    それを丸ごと肯定できる牧水の実体が感じられて
    大好きな歌

    記憶メモ:酔っ払った牧水の口癖は「どうでもしなはれ」

  •  与謝野鉄幹・晶子の「明星」時代→牧水時代→斎藤茂吉の「アララギ」時代。啄木、白秋と仲がよかった牧水、啄木の最期を啄木の家族と一緒にみとる。牧水は23歳の時、1つ年上の人妻園田小枝子と大恋愛し失恋し、その後に3つ下の太田喜志子という歌人と結婚、4人の子を。伊藤一彦&堺雅人「ぼく、牧水!」、2010.9発行。著者2人と牧水の共通は、宮崎県と早稲田大学とのこと。牧水の歌はよく知られてると思うので、今回は糟糠の妻の歌をw:①とこしへに光る心の一すじを育む人に添ひにけらずや ②いそいそと大地踏みならし来る君の足(あ)の音(と)より世に恋しきはなし

  • 10年積読してて、やっと手が出て、2日で読了。
    牧水の歌にいいなぁと思っていても、なかなかまとめて読むのはしんどい。濃いい料理がどんどん出てきて消化できない感じ。
    この本は、一首ずつ簡単な解説付きで読み進められた。
    牧水の人となりがこの本でよく理解できたので、歌集、読めるかな。

  • 読了 2019/12/28

    ひょっとしたら今年最後の読書かもしれない。
    9月くらいに唐突に沼に落ちた、若山牧水について、
    彼の故郷とおなじ生まれである堺雅人とその恩師伊藤一彦が、
    酒を飲みながら交わした対談集。

    堺雅人が若山牧水の全集を読んでいるのには笑った。
    私はかれより若いときに若山牧水にであったから、
    かれより長く若山牧水にふれていられるだろう、
    彼より長く生きれば。

    わたしは詩歌が本当に苦手。でも学んでみたい気持ちになった。

  • 堺雅人と高校時代の若山牧水研究家の恩師の対談。

    これまで知ることのなかった牧水について知ることができた。

  • 2010-10-21



  • 堺さんの、
    牧水は、バランスを崩すことを前提として、人生というものをとらえていたのかもしれませんね。生きていること自体、バランスを崩し、まろびながら前に進んでいくものなのだ、ということを知っている人。

    という表現が印象的だった。

    牧水が強く「あくがれ」、歌で表現しつづけたものは何なのか・・・歌集を手に取ってみたいと思う1冊だった。

    けふもまたこころの鉦をうち鳴しうち鳴しあくがれて行く

  • 文字で表現する「短歌」と、身体表現を伴う「演劇」という二つのフィールドが出会った時の化学反応が楽しい一冊だった。
     若山牧水という歌人の魅力が対談形式で次々に明かされるのが、この本の一番の良さだと思う。「対談形式」にはひとひねりあって、牧水研究第一人者とその教え子堺雅人との対談。
    伊藤先生と、堺さんとの高校時代から続く関係性がいいからなのか、構えることなく読んでいて気づいたら牧水の人生の深いところまで覗くことができていた、という気にさせられる。
    「あくがれ」は「有限の人間が求める力強さ」(伊藤)、「さびしさと生命力が、対立する言葉じゃない」(堺)という解釈が面白い(p143~145)。
    あとは、「さびしさに色がある」(堺)という読みかたもいいなと思った。
     
    だいぶ前に、電車の中などで慌ただしく読了した本で、一度ツイッターに感想をメモしたりしているのだけれど、しっかり残しておきたかったのでここに書いておく。

  • 堺さんのエッセイの2が出たなあ、と思ってそう言えばこれも読みたかったのであった、と思い至り手にとって読んだ。
    若山牧水のことはまーったくしらなかったのだけれど、対談の中で取り上げられる歌人のひととなりであるとか詠んだ歌の中身を読んでいると、とても人間味のあるおじさんだったのかなあという印象を抱いた。海女さん5連発のところで声を立てて笑った(わかりやすい反応。
    対談しているふたりの関係性がとても素敵だと感じた。
    あとは、牧水から離れてお二人が時間を遡った当時のそれぞれの言葉(話した当人はとっくに忘れている)を、聞いた側は覚えていてお互いに話しているところなんかが気になった。

  • 俳優・堺雅人に関心があって読みましたが、名前しか知らなかった牧水を身近に感じ、更には生きるためのメッセージを受け取るという面白い本でした。高校の恩師である伊藤先生と堺さんが3夜掛け、酒を呑みながら牧水問答を繰り広げます。個人的に、堺雅人のイメージが良い意味で変わりました。飄々とした奇才といいますか…笑。タフで知的でユニークな方なんだな、と!語彙の多さには驚かされました。伊藤先生との会話を心地よく拝聴しました。機会があれば、牧水の朗読劇の一人芝居、みて見たいですね。

  • 俳優の堺雅人と恩師の伊藤先生が、同郷の牧水について呑みながら語り明かす。2人の話が、牧水に始まり大きく拡がりまた牧水に戻ってくるのが楽しい。役者の堺さん、俳人でもある伊藤先生それぞれに一番表現しやすい言葉で 語っているのに、不思議と共通する健やかな牧水観。

  • 若山牧水が好きになる理由がわかった気がします。
    堺雅人さんと恩師伊藤先生の楽しく深くわかりやすいお話のおかげで、私も牧水のこと大変気になるようになりました。さらっと読むのはもったいなく、時間をかけてゆったりとじっくりと読ませていただきました。せかせかと生きる生き方にうんざりしていた私にとって、いいときに出会った本だと思います。
    もっとお二人の対談聞きたいと思いました。
    第二弾はないのでしょうか!

  • 若山牧水をめぐる対談集。
    短歌にも興味を持てる一冊です。

  • 俳優の堺雅人と恩師との飲みながらの
    牧水談。
    ゆるりゆるりといい感じです。

  • 牧水の魅力をフランクに語った1冊。堺雅人は俳優なのに、何だか文学の研究をしている大学院生のようだ。恋の歌よりも、自然を歌った歌が印象に残った。

  • 堺雅人の恩師にあたる著者との対談で牧水を考察した新書。
    それぞれの人となりに加えて牧水の短歌についてももちろん印象深く心に残った。

  • 漂白の歌人、若山牧水を歌人であり、また高校の教師である伊藤一彦氏と彼の高校時代の教え子で俳優の堺雅人が三日三晩にわたってその魅力を語りつくす対談集です。

    僕は若山牧水と堺雅人が大好きで、あんまりこういうことばかりにつんのめっていると現実社会とのバランスが取れないで、社会生活にずいぶん支障をきたすであろうなとはわかりつつも、こうしてつんのめっております。この本は俳優の堺雅人と彼の高校時代の恩師であり、また自身も歌人である(ぼくは知らなかったけれど)伊藤一彦氏との三夜連続で若山牧水の魅力を語り倒した対談書になっています。

    僕は今まで若山牧水という歌人は歌と酒と旅のみに生きて、あんまり家庭を顧みない人だったのかなと思っていましたが、実際のところはよい奥さんに恵まれて家庭でも自分の酒を子供にもうらまれることもなく、家庭を大事にしながらも本当に酒と旅と歌。これに純粋に情熱を傾けた人だったのだなと改めて認識いたした次第です。そして、堺雅人と伊藤一彦氏との師弟関係のやり取りもまたすばらしくて、特に高校時代の堺雅人の姿には
    「自分で考えて答えを出そうとしていた」
    という伊藤一彦氏の指摘が
    「この人は歌人なだけあって堺雅人の内面をすごく見ていたんだなぁ」
    と読んでいてそう思ってしまいました。

    若山牧水の行き方は「人に迷惑をかけない」とかそういう、いって見れば「かしこい」生き方とは対極にいるんですけれど、そこからつむぎだされた歌というのは心の奥底に響いてきて、僕の場合はいけないいけないと思いつつ、若山牧水の全集なんかを手に取ってしまいそうで、エライ物を読んでしまったなぁ、という若干の後悔を心の中に残しております。

    でも、そういう心から情熱を傾けることのすばらしさも、この本は教えてくれるような、そんな気もいたしました。

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著者プロフィール

昭和18年、宮崎市に生まれる。早稲田短歌会を経て、「心の花」に入会し、現在も会員。
歌集に『海号の歌』(読売文学賞詩歌俳句賞)、『新月の蜜』(寺山修司短歌賞)、『微笑の空』(迢空賞)、『月の夜声』(斎藤茂吉短歌文学賞)、『待ち時間』(小野市詩歌文学賞)、また歌集『土と人と星』及び評論『若山牧水─ その親和力を読む』により現代短歌大賞・毎日芸術賞・日本一行詩大賞を受賞。平成三一年、第3回井上靖記念文化賞
特別賞受賞、令和四年旭日小綬章受章、令和五年『牧水・啄木・喜志子 近代の青春を読む』(ながらみ書房)を中心とした永年の功績により第15回日本歌人クラブ大賞受賞。他に歌集『光の庭』(ふらんす堂)他がある。
若山牧水記念文学館館長。宮崎市に住む。

「2024年 『若山牧水の百首』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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