ぼく、牧水! 歌人に学ぶ「まろび」の美学 (角川oneテーマ21 A 122)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年9月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047102538
作品紹介・あらすじ
不安を生きる現代人に薦めたい、牧水の歌と人生。
感想・レビュー・書評
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この本もまた、ツイッター上で@hideoharadaさんが紹介されていたので、購入しました。
私が子供の頃、通っていた小学校て、確か、僅かな期間だったけど、若山牧水が通ったこともあったみたいです。
若山牧水の伝記か何かに、その話が出てて、記憶が不確かなのですが、家の都合か何かで、一旦、私の通った小学校に転校になったものの、いじめにあって元の小学校に戻ったとかいう話だったかと思います。
でも、その小学校には、若山牧水の歌碑が一応、ありましたからね。
ただ、木製だったから、今もあるかどうか、、
それはともかく、この本を読んで、若山牧水がなんとなく身近に感じられるようになりました。
何時か、若山牧水の歌集を読んでみようかなという気もするのですが、でも、歌集を読むのって、ものすごく労力がいるので嫌なんですよね。実際。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
けふもまた心の鉦を打ち鳴らし打ち鳴らしつつあくがれて行く
「あこがれ」の語源は「在所(あく)を離(か)る」
「あこがれ」と「寂しさ」は表と裏
だから心の鉦を打ち鳴らすんだよね
はい、もうすごくよく分かります
酒やめてかわりになにかたのしめといふ医者がつらに鼻あぐらかけり
なんでもない日常、なんでもない自分
それを丸ごと肯定できる牧水の実体が感じられて
大好きな歌
記憶メモ:酔っ払った牧水の口癖は「どうでもしなはれ」 -
10年積読してて、やっと手が出て、2日で読了。
牧水の歌にいいなぁと思っていても、なかなかまとめて読むのはしんどい。濃いい料理がどんどん出てきて消化できない感じ。
この本は、一首ずつ簡単な解説付きで読み進められた。
牧水の人となりがこの本でよく理解できたので、歌集、読めるかな。 -
読了 2019/12/28
ひょっとしたら今年最後の読書かもしれない。
9月くらいに唐突に沼に落ちた、若山牧水について、
彼の故郷とおなじ生まれである堺雅人とその恩師伊藤一彦が、
酒を飲みながら交わした対談集。
堺雅人が若山牧水の全集を読んでいるのには笑った。
私はかれより若いときに若山牧水にであったから、
かれより長く若山牧水にふれていられるだろう、
彼より長く生きれば。
わたしは詩歌が本当に苦手。でも学んでみたい気持ちになった。
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堺雅人と高校時代の若山牧水研究家の恩師の対談。
これまで知ることのなかった牧水について知ることができた。 -
2010-10-21
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文字で表現する「短歌」と、身体表現を伴う「演劇」という二つのフィールドが出会った時の化学反応が楽しい一冊だった。
若山牧水という歌人の魅力が対談形式で次々に明かされるのが、この本の一番の良さだと思う。「対談形式」にはひとひねりあって、牧水研究第一人者とその教え子堺雅人との対談。
伊藤先生と、堺さんとの高校時代から続く関係性がいいからなのか、構えることなく読んでいて気づいたら牧水の人生の深いところまで覗くことができていた、という気にさせられる。
「あくがれ」は「有限の人間が求める力強さ」(伊藤)、「さびしさと生命力が、対立する言葉じゃない」(堺)という解釈が面白い(p143~145)。
あとは、「さびしさに色がある」(堺)という読みかたもいいなと思った。
だいぶ前に、電車の中などで慌ただしく読了した本で、一度ツイッターに感想をメモしたりしているのだけれど、しっかり残しておきたかったのでここに書いておく。