大局観 自分と闘って負けない心 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047102767

感想・レビュー・書評

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    目次
    ①大局観
    ‐選択肢が多いことは迷いにつながる
    →状況判断を間違っている
    →感情や心情に左右されてしまっている

    ②感情のコントロールhあどこまで必要か
    ‐将棋は読みと大局観のゲーム
    ‐決断の速さがよいとは限らない

    ③リスクを取らないことは最大のリスク
    ‐リスクに対する意識は年齢とともに変化
    ‐詩やを広げてリスクを低減

    ④ミスについて
    ‐なぜ正しい判断ができないのか


    練習と集中力
    ③毎日の練習が重要。練習を継続できることも重要な才能
    →集中力;何も考えない時間を持つ。一つのことをじっくり考えることになれること;時間と手間のかかることにとりかかること

  • 表題は少しかたいけど、将棋のことだけでなく様々な話題について書かれていて飽きない。ひとりの棋士の本という枠を超えた思想書のようだった。
    もちろん将棋に関する話もおもしろい。

  • 将棋界でトップを走り続ける羽生善治さんが書いた著書。

    将棋との向きあい方を将棋以外のことも含めて書いているところは読んでいてなるほどと思うところがあったけど、書の専門家ではないので語り口調がどうしても固く説明っぽくなってしまっているので最後の方は正直飽きてしまう。

  • 羽生さんの考え方がわかる本。読みやすかった。
    自分は直感と閃きの比率が2:8くらいなので、もっと経験値増やしてロジック強めて、情報メタボにならないよう昇華/忘却ダイエットせねば…。

  • この本では、将棋を通じた「大局観」の奥深さを学べるものであるが、自分自身の人生に置き換えてみると、さらに考えさせられる。

    将棋とは、一対一の勝負であり、当然のことながら、相手を読む力、先を読む力が必要。ただ、先を読むにしても、パターン数は天文学的数字であり、状況は刻々と変化するものであり、読む力にも限界がある。

    そこで、さらに「大局観」が必要になってくる、とのこと。つまり、全体を持って、今自分はどの状態にいるのか、優勢なのか、劣勢なのか。その中で、今攻めるべき、守るべきか。つまり、数手先の最適解(部分最適)を求めるだけでなく、全体最適を図った考え方も持つべき。

    人生においても、同様。今後、多くの重要な決断を要する機会がある。目先のポジティブな面を考慮するだけでなく、長期的なスパンを持って決断すべき、ということを学んだ。

    と言っても、言うは易し行うは難し。

  • 『武道のトレーニングの大きな目的は、恐怖心を取り除くことではないか。恐怖心がなければ素早く動けるし、相手の動きも察知できる。』
    テニスも一緒だと思った。
    後半は将棋の話だったが、 羽生さんは、何でも大きく見てとれる人のように感じた。 これが大局観をもつ人が書く本ということかな? 2日で読んだからまた、いつか読み直したい。

  • 大局観とは大局に立って考えることでこれを身につければ未知の場面に遭遇しても正しい判断をすることができるという。しかしこうすれば大局観が身に付く、ということは書いてない。大局観とは経験を積み重ねて磨いていくもののようだ。大局観の話は短くあとは著者が色々な経験、体験を通して感じたことが書かれている。羽生名人でも一般人には理解できないような考え方をしているわけではないようでそれが逆に驚きだったり。面白い話が結構あった。

  • 20110916読了。

    羽生さんのエッセイ。

    勝負の時にどんなことを考えてるか。
    集中力とはなにか、だとかについて書いてる。

    売れてるようだけど、特に目新しい発見があるわけではなく
    みんなが思ってるようなこと整理して書いた印象。


    一つなるほどなぁと思ったのは
    将棋でどの手を打つか迷った時の選択について。

    良い選択肢が出ない時に、
    考え尽くして最後にでてきた選択肢が素晴らしい手であるかのように感じることがある。

    その場合は錯覚が生じている可能性があるので
    通常よりも注意深く時間をかけて確認する必要があるよ、という話。

  • 将棋のプロ棋士の羽生さんと言えば多くの方が知っておられるかと思います。

    本書はその羽生さんが、棋士生活25年、人生40年のまとめとして1年をかけて書き綴ったものです。

    その為か、1冊の本として最初から最後まで1つのテーマに基づいて書かれたというよりも、様々なテーマについて書かれたエッセイ集の様な趣がありました。


    さて、本書で取り上げられている内容の方ですが、

    負けた時の反省や勝負の時に感情とどの様に向きあるか、リスクとの向き合い方、集中力、記憶、逆境の楽しみ方、運、ゲン担ぎ、コンピューター将棋、逆転などについて書かれていました。

    また、羽生さんは読書家らしく、本書の中に様々な分野の本からの引用があり、それらの引用と自らの経験を結びつけた羽生さん独自の考え方が興味深かったです。

    その中でも特に印象深かったのが、

    「最初に膨大な情報を大胆に取捨選択し、後で捨てた情報の中に必要な物がある事が分かれば取りに戻れば良い」

    との考え方。

    何となく「必要なものは最初から捨てない」と言う考えにこだわっていた自分に気づかせてくれる物でした。


    その他にも、真面目の語源やチェスと将棋の双方をやる羽生さんの「チェス圏の人々にとって平和とは戦争の一時停止ではないのか」との感触など、思わず「へ~・・」となるウンチクもちょくちょくと目にする本書。

    将棋ファンであろうがなかろうが、自分の人生に役立つヒントみたいなものを手に入れられるのではないでしょうか。

    お時間のある時にでも一読をお勧めします。

  • 羽生先生の本。将棋を知らない人も是非読んで欲しい。
    将棋の考え方は生き方に通じるものがあると感じました。
    大局観とは「全体を読む力」「”木を見て森を見ず”の反対の言葉」って意味。将棋の世界ではごくたまに使うかなって感じ。
    内容は勝負に対する考え方、練習について、負けの捉え方など
    将棋をやってたら遭遇するあらゆる事象についての羽生先生の考え方が書いてあります。将棋の本はたくさん読んできたので、新しい発見はそこまで無かったのですが、この本を読んで将棋や人生の考え方で大切な事を再認識しました。
    天才棋士である羽生先生も”続ける”ことの重要視しています!
    努力する事が成果に繋がると信じて頑張ろうと思いました。

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著者プロフィール

1970年9月27日、埼玉県所沢市生まれ。1982年、関東奨励会に6級で入会。1985年12月、プロ四段に。1989年、19歳で竜王獲得。これが初タイトルとなる。以降、数々のタイトルを獲得。1996年には、当時の七大タイトル(竜王・名人・棋聖・王位・王座・棋王・王将)全冠独占の快挙を成し遂げる。2017年に、八大タイトル戦のうち永世称号の制度を設けている7タイトル戦すべてで資格を得る、史上初の「永世七冠」を達成した。タイトル獲得は通算99期、棋戦優勝45 回(ともに2022 年6月時点)。主な表彰として、2007 年特別将棋栄誉賞(通算1000 勝達成)、2018 年国民栄誉賞、同年紫綬褒章。さらに2022年、史上初の通算1500勝を達成し、特別将棋栄誉敢闘賞を受賞。将棋大賞は最優秀棋士賞など多数受賞。

「2022年 『改訂版 羽生善治のこども将棋入門 中盤の戦い方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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