仕事力のある人の運動習慣 脳細胞が活発になる二倍速生活 (角川oneテーマ21 B 149)

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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047102996

感想・レビュー・書評

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  •  これは、意外な拾いもの。脳科学をふまえた健康本としてよくできているし、読み物としても面白かった。

     全然売れてなさそうだが、本来もっと売れてもよい本。角川ではなく幻冬舎新書から出していたら、10万部超えコースだったのではないか。

     何がよくないって、タイトルがダメ。『仕事力のある人の運動習慣』では、本書のよいところがまったく伝わらない。山本ケイイチの筋トレ推奨本『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』の二番煎じみたいに思えてしまう。

     実際には、本書はよくある「筋トレ推奨本」などではない。「運動すると頭がよくなる」というテーマの本なのだ。そして、運動するとなぜ頭がよくなるのかを、きちんとデータをふまえて解説した本なのだ。
     ならば、ストレートに『運動すると頭がよくなる』というタイトルにすればよかったのに……。

     昔ながらのマンガやテレビドラマの中では、成績のいい生徒は運動オンチの青びょうたんで、運動のできる生徒は成績が悪いものと相場が決まっていた。そのためか、我々はとかく運動と頭のよさを結びつけて考えない。むしろ反比例させて考えがちだ。
     しかし実際には、運動こそが最高の脳トレであり、運動能力が高い人ほど学力も高い傾向があることが、さまざまな研究成果から明らかになっているという。

     ただし、その場合の運動は有酸素運動でなければダメで、ここでいう「運動能力」とは筋力ではなく「心臓血管能力」のこと。心臓血管能力が高まればそれだけ脳に大量の血液が送り込まれ、脳細胞の働きも活発になる、というわけだ。

     言われてみれば単純明快な話で、なるほどと思う。
     そして著者は、脳機能を高め、記憶力を高めるためにどのような運動をすればよいかを、さまざまな角度から解説していく。

     副題にいう「二倍速生活」とは著者が提唱する“脳機能を高めるための生活スタイル”の一つで、「家事など日常の行動を、なんでもできるだけ二倍速で行うように心がける」こと。それだけでかなりの運動量になる、というのだ。つまり、いわゆる「NEAT」(非運動性熱産生)による体力増強のすすめといえる。

     運動と脳の関係を多角的に読み解いたサイエンス雑学読み物としても、楽しく読める。

  • 新書

  • 運動は大事ですよ、という本。

  • ・運動をして「心臓血管能力」を鍛えれば読解力と論理的思考力が高まる
    ・朝飯前の運動は危険

  • 読了

  • 1休み時間は運動をして身体の疲労と精神の疲労のバランスをとる
    2休み時間は1分間に100歩ペースの早歩きをする
    3 1時間座ったら3分の早歩き
    4 歩くのが無理ならせめて立ち上がる
    5 息を止めずに上半身の伸びをする
    6 食後30分間の運動が血糖値を安定させる
    7 通勤通学はできるだけ歩く
    8 運動は朝が効果的。朝食前はだめだけど
    9 ストレス感じたら自分が気持ちいいと思う運動を無理せずに
    10 精神的疲れを感じたら5分でも散歩を
    11 日常生活をスピードアップして二倍速生活を

  • 運動をすると脳が活性化する、記憶力が向上するという主張は裏付けとなる研究結果もあってよくわかります。
    ただ、朝食前のジョギングは脳に悪いとかジュースの一気飲みはダメだとか、etc..ちょっと神経質すぎないか?
    細かい著者の性格が垣間見れるので、「脳にいい」と著者が言っていることも、大枠で捉えると変わんないんじゃね?、という気になってくる。

  • この本の構成は、初めの6割くらいが「なぜ運動をしなければならないのか?」、残りが「ではどんな方法で運動をすればよいか?」という風になっている。
    著者自身が、文章に説得力をもたせるためにこの構成にしたのだろう。非常に真面目な性格であると伺える。
    が、若干クドいw
    前半を読んでいる途中に、「もう分かったから、その方法を教えて下さい!」と辟易してしまった。
    しかしながら、やはりそのクドさをもって書かれた方法は、やはり説得力があり、方法論自体は納得。
    How toの部分は簡潔に書かれているので、そこだけ読むというのも一手。
    幾つか方法が書かれているが、その内の1つ2つはすぐにも実践できそうなので、早速トライしてみようと思えたので、結果的には良書か。

  • 頭のいい子は、運動が出来ない。という昔からある先入観にメスを入れる一冊。運動を重要視し、どのような運動が、脳の活性化によいかを紹介している。勉強・仕事の前に運動すること。朝食より前には絶対に運動してはいけない。歩く、走る、など心配機能に持続的に負荷をかける運動が脳の活性化によい。朝の通勤に歩いてみようかという読後感を持つ事が出来る。

  • 脳細胞,糖尿病,肥満,欝,アルツハイマー,ストレスと運動の
    関係について,統計データを用いた興味深い記載あり.
    糖尿病の家系の人は系譜の皆で必読だろう.
    2倍速で家事をやるのは,2倍速で家事の質が落ちなければいいけど.
    と微妙な感あり.
    気持ちよく体を動かす方を重要視したい.

  • ・食後30分、運動をする
    ・運動能力は思考能力に影響する!
    ・血糖値の急上昇はよくない!

  • 200万年前に何が起こったか 体毛をなくすことで、発汗による体温調整ができるようになった アキレス腱が弾力的になった 関節の構造が変化した 長時間走る続けられるようになった 脳が大きくなった 

    脳機能体操 
    毎日ピッチ100以上で30分間3000歩

    有酸素運動で脳の機能が高まる 記憶力が高まる

    立って姿勢のバランスを取るだけで脳の活動が活発になる   背伸びもいい

  • 成果を上げる為、歩くか走るかを朝にしなさい。
     元NHKのアナウンサーから医師に転身し、今は受験専門の内科神経科経営と、学習カウンセラーとして受験生の教育法の指導をしている吉田たかよしさんの本。
        
    作者の仕事が受験生向けの指導のせいか、妙に受験勉強向けに感じる瞬間もあるが、基本的には脳の機能を明らかにしながら、パフォーマンスが運動習慣と相関している事を説明している。
    心臓血管能力(全身に血液を送るための血管や心臓能力)が、理論的知性と言語的知性との高い相関が、スウェーデンの徴兵の為の全国民検査で明らかになった。因みに、心臓血管能力は筋力とは無関係との事。
    人間は、進化の過程で200万年前に「長距離を走る事」が出来るようになった(42.195キロを最も早く移動する事が出来る生物は人間らしい)
    その時に、ハイエナ的な狩猟方法により栄養価が高い食料を手に入れる事と、脳の能力の進化を同時に行った。 
    脳の機能として、血液内のグルコースが高い状態(いわゆる糖尿病)が続くと、血管や脳にダメージがあるだけでなくて、記憶力や認知力が低下する。 肥満を司るホルモンであるレプチンは、記憶力にも影響しているとしており、過度なストレスを長期間に渡って受けると、コルチゾールというホルモンが分泌されて、危機状態だと判断して血中の血糖値を上げる。そうすると、結果的に高血糖と同じ状態になる。 
     
    それを避ける為と、精神の疲労と肉体の疲労のバランスを取る為に、1時間に3分程度早足で歩く事が良いらしい。
    また、脳への血量という観点では、朝のランニングが一日の脳のパフォーマンスを上げる。ランニングが運動強度が高すぎると感じれば、散歩でも脳への好影響は同程度との事。
    なんとなく全体的に、学習塾で「成績を上げる為に運動しなさい」と言われている様な感覚になるが、運動習慣の好影響は説得性があった。
    ランニングを朝方にしてみようかと思った。 

  • 【脳機能を高める運動週間】
    ①休み時間は運動をして
    身体の疲労と精神の疲労のバランスをとる
    ②休み時間は1分間に100歩ペースの
    早歩きをする
    ③1時間座ったら3分の早歩きをする
    ④歩くのが無理ならせめて立ち上がる
    ⑤息を止めずに上半身の伸びをする
    ⑥食後30分後の運動が血糖値を安定させる
    ⑦通勤通学はできるだけ歩く
    ⑧運動は朝が効果的。
    しかし朝食前の空腹時は絶対避ける
    ⑨日常生活をスピードアップして
    二倍速生活を行う
    ⑩ストレスを感じたら
    自分が気持ちいいと思う運動を無理せずに
    ⑪精神的疲労を感じたら5分でも散歩する

  • 運動と記憶力や脳機能の関連性について書かれてましたが、予想に反して専門用語が多くてわかりにくかった・・・。普段頭を使う仕事だけに、それと見合うだけの運動も必要ということはよくわかった。まぁ、普段から運動しているのであとは続けることが大事。あと、夜の運動より朝の運動(朝食後)のほうが体に及ぼす影響度合が大きいと書かれててちょっとショック。

  • 糖尿病とアルツハイマーの類似性など、知らなかった情報もあり、なかなか素敵な一冊。
    早足、こまめに動くこと、食後30分での運動など、類似書でも書かれていたような展開には、少しだけガッカリしつつも、基本は一緒だと思い知りました。

  • 運動による人間の生体機能(主に脳機能)の向上について述べられた一冊。

    世界の多くの研究例を引用しながら、かつ専門用語を極力省いて、運動と脳機能との関係について説明している点は評価できた。

    特に、運動とアルツハイマー病との関係については勉強になった。
    確かに糖尿病とアルツハイマー病に共通するタンパク質もあるし…とか考えたり。
    糖尿病だけでなく、アルツハイマー病との関係について述べることで、人々が運動に興味を持つようになるという記述は最もだと思った。

    自分も夜ランから朝ランに変更しようかな・・・。

    多くの人が興味を持って読める一冊だったと思う。
    ただ、引用文献がまとめてあれば更に良かったなぁと。
    原文を読んでみたい報告例も多かっただけに、少し残念。

  • サンジャポにもでてた胡散臭い感じが否めない「吉田たかよし」さんの著書。

    あまり期待したなかったけど(笑)
    予想を裏切る良書です!!

    運動で進化した人間
    脳は必要がなければ使わないのが生き残る知恵だった
    人間の本質は走ること
    運動しないと記憶力が悪くなる
    運動しないとアルツハイマー病になる
    とか、

    これを読んだら運動したくなる。
    有酸素運動したくなる。

    脳機能を高める運動方法を実践して、
    目指せ健康生活♪♪♪

  • 人は走ったから人間になったとか、生きていく為には本来は脳をあまりつかわない方がいい、運動しないと記憶力は悪くなるど、ユニークな視点で運との必要性を述べている。実体験として頷くところはおおかった本でした。最後は自分に運動することが合っているかどうかで判断すればいいと思います。

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著者プロフィール

医学博士・心療内科医師。本郷赤門前クリニック院長。新宿ストレスクリニック顧問。1964年生まれ。灘高校、東京大学卒業。東京大学大学院医学博士課程を修了。現在、脳科学とメンタル医学を活用した診療に携わる一方、TV・ラジオ・雑誌・WEBなどメディアに多数出演中。

「2019年 『「ついつい先送りしてしまう」がなくなる本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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