芋虫 (BEAM COMIX)

  • エンターブレイン
4.21
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本棚登録 : 782
レビュー : 63
  • Amazon.co.jp ・マンガ (134ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047260856

作品紹介・あらすじ

世界を震撼させた受賞作『パノラマ島綺譚』に続き、漫画界の魔神・丸尾末広が再び挑むは、巨星・乱歩の全作中…いや、日本文学史上、最凶の問題作。妖美極まる驚愕の画力で描く、比類無き怪奇と戦慄に満ちた、愛欲の地獄。

感想・レビュー・書評

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  • 『パノラマ島綺譚』に続いての江戸川乱歩×丸山末広コラボ。
    前作よりも、エロ・グロ・ナンセンスが強くなっています。

    時代はロシア戦争を経てのシベリア出兵の後、
    戦傷で両手両足と、声を失った兵士とその妻が主人公。

    貞淑な妻の中に潜む嗜虐的な性癖、、
    不具となった夫のやるせなさと、抑えきれない欲望、

    それぞれが徐々に“壊れながら”つまびらかにしていく、
    そんな人の“欲望”の描きようが、なんとも衝撃的です。

    原作自体が、いろいろと衝撃的な内容ですが、
    なんとも上手く表現されているなぁ、、と。

    原作を初めて読んだ時にゾッと感じたその世界観、
    それがそのまま伝わってきたと感じています。

    冒頭の「許す」との言葉、哀しいほどに痛く伝わってきました。

  • 嗚呼、石川球太版も読んでみたい…

  • 江戸川乱歩×丸尾末広の最強タッグ堪らない

    江戸川乱歩の世界観に丸尾末広さんの絵柄がとても合う

    最高な気持ち悪さです(褒め言葉)

  • 絵が美しく、どうしようもないこのお話と丸尾末広の描き方の相性が良いと思った。
    突然のグロテスクなシーンには驚いたが、虚しさ、切なさが独特のタッチで助長されていて非常によい。

  • 知っていたけどなんとなくスルーしていた一冊を不意に思い立って購入。
    江戸川乱歩「芋虫」漫画版。
    短いのでパッと一気に読んで、軽い吐き気に襲われた(笑)
    ストーリーは、ほぼそのまま原作どおり。
    もちろん――というかなんというか、
    小説のイメージよりも妻・時子が美しく描かれているけれど、
    それは丸尾作品だから当然と言えば当然で。
    時子の外見があくまで美しいことが「事件」の醜悪さを引き立てるわけですね。
    セリフもモノローグも控えめで、グロテスクだけど幻想的。
    一幕のグラン=ギニョル劇のような。

  • この「芋虫」は江戸川乱歩御大の作品中でも、「蟲」「盲獣」と並ぶ屈指のエログロ作品。正直まともな感性をお持ちの善男善女の皆々様にはおすすめできるものではなく…私は大好物ですけども。
    今作はそんなほとんど禁忌な原作を、現代の鬼才、丸尾末広氏の絢爛豪華耽美妖異な画力で活写。もうほとんどR18です。いろんな意味で。

    繰り広げられる、めくるめく乱歩世界…うつしよは夢、夜の夢こそまこと…

  • エロ、グロ、カオス。ここまでくると、美しいね。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      6月に夢野久作の「瓶詰の地獄」を出すらしい!
      6月に夢野久作の「瓶詰の地獄」を出すらしい!
      2012/05/30
  • 原作に忠実だけど、所々シーンが前後している。
    世界観を崩さずイラストも素晴らしい。
    エログロだと思ったら耽美に近い。
    傑作だと思います。

  • 渋谷の漫画サロントリガーにての読了。全体的に漂う官能的な雰囲気がとても素晴らしいと感じました。別に奥さんは好みでもないし普通の昭和の専業主婦なのだけれど、支配することの快楽に溺れる女の顔はなにか胸に訴えかけるような美しさと危なさがあるなと感じました。最後のラストシーンはドロドロとした展開で終わるのか?と思っていましたが、切ないラストシーンで良い意味で期待を裏切られました。

  • あの乱歩の短編を、これ以上ないほどに濃く煮詰めたエッセンスのような。須永中尉の表情の微妙な変化が見事。あの3文字が迫ってきて目にはりつく。

  • 巷ではエログロナンセンスなんていいますが、ナンセンスかどうかはともかく、エログロの代表的テーマでしょうか、芋虫。小説のあとがきで、著者いわく「反戦をテーマにしてない」的なことが書いてあった記憶がありまして、つまり退廃的なエログロを混じりけなく描いたものであれば、その意思を反映したのがこの漫画なんじゃないかと思います。

  • 江戸川乱歩『芋虫』のコミカライズ

    活字を読まれた方、あらすじを知っている方はわかると思いますがストーリーの決め手となる三文字の言葉、またその光景が冒頭に描かれています。これは活字でなく、絵で魅せる漫画ならではの表現で個人的にとてもよかったです(活字はさらっとした印象でしたが、漫画は冒頭からそれを持ってくることによってより印象深くなりました)

    登場人物の表情が痛いほど美しく、切ないです。(特に其ノ参からラストにかけて、夫である須永中尉の表情。活字と同様、ストーリーは妻である時子がメインで描かれていますがこちらも絵で表現されているぶん活字ではわからなかった須永中尉の心情、表情がわかりやすく描かれています)

    漫画という性質上、活字よりわかりやすいのはもちろんですが活字の世界観を壊さず、丁寧に美しく描かれている作品だと思います

  • 原作は1年以上前に読んでいたが、あの怪しい(かなりエログロそうな)作品の印象が気になり、漫画でも読んでみた。かなりエログロだった。乱歩はこの作品を通じて、夫婦の間の愛の形(最後は衝撃的)や戦争批判をしていたのか?

  • レトロ感が好きで初めて見た丸尾の作品。活字で読むより画の方が話に入り込みやすかった。キモエロが苦手の人には無理だけど、そんなに強烈ではないと思う。

  • あの三文字を思い出す度に泣きそうになる

  • 江戸川乱歩の原作も読み、映画の『キャタピラー』も鑑賞した上で漫画を読んだ。
    エログロではあるが、切ない。

  • グロいグロいと言われている本作を目的に借りてみた。
    うぅむ、そこまで、か?
    嫁もそんなに嗜虐思考に溢れてはいないし。爆発はするが。
    途中挿絵があり、それは確かに恐怖を煽られた。
    それよりも人間の心理葛藤を描いたなかなか深い短編であると感じた。

  • お友達にお勧めされて購入。江戸川乱歩と丸尾末広の異色のコラボ作品。醜く美しく儚い。エログロな作風が強いので、苦手な方注意ですが、是非ラストまで読んでください。

  • 流石としか言いようのない作品です。
    全体の構成からコマの一つひとつまで丸尾先生の感性が活きています。
    どのコマを切り取っても画になります。書き込みも半端じゃないです。
    そんな狂気的なところも「芋虫」という題材にピッタリで、もう・・・最高です。

  • 2009/11/21購入。
    2012/02/20/Mon.(同日読了)

  • 高校時代に読んだ原作はうまく消化できなかったが、これを読んでから小説を読みなおしました。素敵。

  • 大傑作。
    大乱歩の残した精髄を吸い上げ描き出す筆力。
    何カットも何カットも素晴らしい構図がある。

  • 漫画と呼ぶのが躊躇われるほど綿密な絵。
    乱歩の世界を表現できるのはこの人だけだと
    思わせることのできる仕上がりです。さすが丸尾末広。

    原作よりもエロ描写がきつかったなあ・・・。
    原作にないバナナのシーンは思わずこみ上げてしまいました。
    それ以外はどこまでも原作に忠実な描写でした。
    忠実だからこそ、ラストにはまた泣かされてしまいました。
    乱歩も丸尾もどっちもすごい。
    エログロ苦手な方にはお勧めしません。

  • あっと言う間に読み終わっちゃった

  • 丸尾氏の描いた乱歩短編「芋虫」。
    この幻惑なる眩めく世界。

    戦争によって、
    四肢を失った軍人を、
    介抱する妻。
    まるで「芋虫」になった夫を、
    どう思うか。

    これは異常であり奇異なものがたりではあるが、
    ひとつのうつくしい愛のものがたりでもある。

    剋目すべし。

  • そんなバナナ!グロ少なめで読みやすいです。

  • 重たい…。
    流石です、丸尾末広。

    パノラマ島に続き、購入して正解だた。

  • 江戸川乱歩の短編「芋虫」を丸尾末広が漫画化。原作よりもエロ要素がドギツい印象。
    緻密な絵柄でグロテスクなモノを克明に描写する丸尾の作風は、確かに江戸川乱歩と表現のベクトルが似てるかもしれない。

  • とりあえずエロかった。

  • まず初めは原作である江戸川乱歩の芋虫を読んで泣いて。二度めはないだろうと本書を読んだらやっぱり泣いてしまいました。エログロよりももっとエロ、なのに美しい。最後の『ユルス』は本当に哀しくなります。

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著者プロフィール

江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)
1894年10月21日 - 1965年7月28日
日本を代表する小説家・推理作家。三重県生まれ。ペンネームの江戸川乱歩は、小説家エドガー・アラン・ポーに由来。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任した。代表作に『D坂の殺人事件』、『陰獣』、『孤島の鬼』、『怪人二十面相』、『幻影城』、『探偵小説四十年』など。少年探偵団シリーズは絶大な人気を博した。

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