“文学少女”と恋する挿話集3 (ファミ通文庫) (ファミ通文庫 の 2-7-3)

著者 :
制作 : 竹岡 美穂 
  • エンターブレイン
4.07
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本棚登録 : 1213
感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047264878

作品紹介・あらすじ

恋に破れた「炎の闘牛」、柔道部の牛園くん。それでも遠子を思いきれず、思い出が欲しいと心葉に詰め寄り…『"文学少女"と炎を上げる牛魔王』、クラスにも、気安い笑顔を向けてくる担任の竹田千愛先生にもなじめない中学生の仔鹿だが-『迷える仔鹿と嘘つき人形』ほか、遠子の想いを目にした紗代や、夕歌と毬谷先生の出会いなど、甘くほろ苦いエピソードが満載!物語を食べちゃうくらい愛する"文学少女"と、彼女を取り巻く人々の、恋する挿話集第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • ここはあえて千愛ちゃんに触れずに牛園先輩で!いい人だなぁ~。10年後、可愛い奥さんと小さな子供がいて、というのが想像しやすいとってもいい人だなぁ。そして牛園先輩に振り回されて、遠子先輩をうっかり意識しちゃう心葉くんが可愛い。

  • 人それぞれが持つ心の影や歪み、ほのかな希望…このシリーズの核を純粋に継承しつつ展開されるストーリーがほろ苦い。本を閉じても物語りは終わらないんですものね。成長していく千愛ちゃんがまた可愛いわ。

  • 恋に敗れた「炎の闘牛」、柔道部の牛園くん。それでも遠子を思いきれず、思い出が欲しいと心葉に詰め寄り……『"文学少女"と炎を上げる牛魔王』、クラスにも、気安い笑顔を向けてくる担任の竹田千愛先生にもなじめない中学生の仔鹿だが──『迷える仔鹿と嘘つき人形』ほか、遠子の想いを目にした紗代や、夕歌と毬谷先生の出会いなど、甘くほろ苦いエピソードが満載! 物語を食べちゃうくらい愛する"文学少女"と、彼女を取り巻く人々の、恋する挿話集第3弾!!

  • 挿話集③。
    本編のその後が多いもの。

    [炎を上げる牛魔王]
    遠子先輩に嫌われても想いを忘れられなかった牛園先輩が前に進むための話。
    相変わらずな先輩だけどほろ苦い青春という感じ。

    [おやつ『好色五人女』]
    口では言えない思いを文に載せて。
    英語の宿題を翻訳したノートをつまみ食いしてしまったて、どっかに出てきてたね。

    [恋しはじめの女給]
    遠子先輩が麻紀先輩にさらわれた夏休みの紗代ちゃん視点。
    珍しく遠子先輩の気持ちが語られる話でもありました。

    [おやつ『谷間』]
    哀愁を漂わせる遠子先輩に甘い話を書いてあげたら原因に驚いた話。
    それでよく国立に・・・

    [傷ついた紳士と汚れなき歌姫]
    ななせの親友夕歌とその彼氏になったマリちゃんの出会い。
    この先の展開を知っているだけに、幸せそうな展開が逆に辛い。

    [卵の歌姫と彷徨える天使]
    かつて罪を犯したマリちゃんが、出所して再び歌姫に関わってしまう話。
    確かに許されざる罪を犯したのは事実で、忘れてはいけないものなのだけども切ない。

    [遠子おばタンの秘密]
    麻貴先輩と流人の子供が生まれて、遠子先輩がおばタンになってしまった話。
    確かに大学生でおじさんおばさんは嫌だなあ。
    楽しかったです。

    [迷える子鹿と嘘つき人形]
    人の心が分からないちぃが学校の教師になってて、生徒のために奔走する話。
    思春期生徒は更に多感だろうに、よく先制という職業を選んだと驚いた。

    [頑張る子鹿と臆病な旅行者]
    [道化のつぶやき]
    相変わらずの思春期女子の教師をしているちぃの話。
    30代になったとは随分と時間が立ってることで。
    苦しみながらも進んで、子供を生んだあとも幸せになってほしい。

    そしてできれば、その後の物語も読みたかった!

  •  本編後日談を軸とする短編集10本。心葉や遠子、ななせはほぼ登場せず。夕歌と毬谷の邂逅は、本編上の二人の結末からみて、毬谷の欺瞞、内実のなさ、仮面にやり切れなさを感じる。彼の言葉がたとえ一面の真実を照射していたとしてもだ。文意とは逆の裏面や真意を知りながらの小説読書は、本来は反則技。他方、キャラの真意を多面的に解釈するには、何気ない文や語句に注目すべきだし、それが小説読みの醍醐味なのも確か。文章で直接語られない真意を読み解くべしテーゼを、メタ的手法で意識・自覚させた本巻には賛辞を惜しみたくない。ラスト2。

  • (★★★★ 4)短編集その3。作者が特にこの作品への思い入れが強く、どのキャラクターにも愛着があることがうかがえる。それでなければ1冊だけにしか出てきていないキャラクターの後日譚や心情などを書けるとは思えない。読んでいてそう感じられた。面白かったのは流人と麻貴の子供が生まれ、遠子と流人の母親がその子供を見に来るエピソード。麻貴の毒舌が不謹慎ながら読んでいて笑いがこみあげてくる。あと、千愛の後日譚も掲載されている。このキャラクターにはあまり親近感を抱けないのだが、教師となり千愛自身も成長しているのだなと感じられた。

  • 日常の番外編

    潮騒
    好色五人女
    歌行燈
    谷間
    蝶々夫人
    さまよえるオランダ人
    ティファニーで朝食を

  • 読了。

  • 今回は毬谷先生と竹田さんにスポットが当てられている作品になっています。毬谷先生の話は読んだのがだいぶ前で思い出すのに時間がかかってしまいましたが、本編前、本編後の話と収録されていて、思い出すと同時にかなり切なくなりました。竹田さんのその後の話では人間として成長している竹田さんの姿が見れて満足でした。 あとは牛園さんの再登場に個人的に沸きました。本当にこの人には幸せになって欲しいです。

  • ちぃちゃん、変わりましたね。
    もう、人間失格なんかじゃないです。
    流人くんと幸せになってほしいです。
    他にも、色んなお話の番外編がたくさんでした。
    ほろ苦くて少し切なくなる、そんな一冊でした。

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著者プロフィール

合唱王国福島出身。春の夕暮れに生まれる。幼いころから読むこと、書くこと、眠ることが大好きで、作家を目指す。作品に「文学少女」シリーズ、「むすぶと本。」シリーズ、『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件』(いずれもファミ通文庫)などがある。

「2021年 『世々と海くんの図書館デート(5) 春めくきつねは、つりばしにゆられて、あのこに会いにゆきます。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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