ラブ・サミット 恋はある朝、突然に (ビーズログ文庫)

  • エンターブレイン (2010年10月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (260ページ) / ISBN・EAN: 9784047268432

作品紹介・あらすじ

「気安く触るな、俺の女だ」 ネオロマンス★ゲームノベル、待望の文庫化!!

感想・レビュー・書評

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  • ゲームのテキストぽいなーとおもってたら、携帯乙女ゲーのノベライズだった。

    じつはお金もちの孫ということがわかり、ハーフでイケメンな6人の中から、結婚相手を選ぶ話。

    何だかんだ言いながら主人公を助けるロイと、優しいウィルがメイン。

    展開的にはそこまで無理はない気がする(?)けど、乗り切れなかった。

    セレブで仕事できて、イケメンで、優しくて……みたいな女の子の夢を詰め込みまくったキャラたち。

    最初から主人公と恋するために、動かされてるような気がする?
    恋に至る過程が短いせいかなぁ。キャラは嫌いじゃないのに、なんかモヤモヤ。

    うっすらと文の後ろに背景が入ってるのはいいなぁと思いました。

  • 回送先:目黒区立洗足図書館

    斎藤美奈子はかつて、「かの国の男×うちの国の女」という恋愛ドラマなどで見られるパターンの中にあるコロニアリズムを批判していた(申し訳ないがそれがどの媒体での批評だったか忘れた)のだが、本書を一読して同様の批判をしなければならないところに、本書の問題が凝縮している。
    本書の問題点をポイントにすると大きく分けて3つある。
    ①パトリアーキー
    ②なぜ「父親=欧米系 母親=日本人」という不自然な配置を試みるのか
    ③舞台となるシエルテール学園の選民主義
    つまり、本書の問題は、すでに作品世界を構成する骨組みそのものに重大な欠陥があるということになる。「三角関係」(≠ルネ・ジラールの「欲望の三角形」)というシチュエーションに一喜一憂していたら屋台骨の梁を間違えていたことにだれも気付いていないことの裏返しか。この問題の背景には、当代少女文化の中に歴然として存在する「社会階層」に対しての軽視というものが考えられるだろう。かつての少女の夢を全部織り込んでおけばそれで済むというような甘えがここでもはっきりと読み取れる。

    階層という視点と同時にこの作品を読んで不快感が残っているものがある。ナショナリズムである。多くのファンにはその接点が理解できないと思うが、英語文化圏で最も知られている日本研究者の一人、ハリー・ハルトゥーニアンが指摘するように、まるで婿候補の父親が活動するのに日本の資金やノウハウを取り入れなければ何もできないという―あたかも1970年代以降の海外での日本研究の多くと同様の―隘路にはまり込んでいるし、そうでなくとも「母親=日本人」という設定の時点で「母なる母国」というありきたりのイメージを想起させるのは、なにもアナキストの評者でなくとも見え透いてしまう。
    そうした観点から見れば、なるほど浮世離れした恋が億面に出さずに展開できるものなんだということ理解できる。

    さらに言えば、ラブサミットの世界観を構成している「世界を支配している3つの経済勢力」という発想は、誰がどう考えても安物の陰謀論でうんざりするし(換言すればルビーパーティーのメンバーの誰もが海外メディアを読んだことも見たこともないということを臆面なく言っていることの反動でしかない)、ロイの「俺の女」発言と主人公の発想にこのご時世とは思えないジェンダーバイアスを感じ取ってしまう。

    ロマンスを展開するのに言い訳やアカデミシャンの「余計なお世話」はいらないという批判も予想されるので大急ぎで返答しておくならば、ある種のロマンスオペラには想定されるべき展開というものがあり、オーディエンスはそれを期待しているから同じような展開が再生産されるのは事実である。評者はそこに問題があると言っているというわけではない。むしろ、本書が所有している選民主義は、オーディエンスの中に分断線を引きかねないと懸念しているのである。言い換えれば、三角関係で満足していたら痛い目にあう、ということなのだ。

    その責は藤咲だけではない。オーディエンスとルビーパーティーの15年にわたる共犯関係のもとで成り立った癒着がその最大の原因なのである。

  • 意外に楽しめた。
    ロイ編。ロイとウィル以外はほぼ空気なのは仕方ないか。
    他の人メインの話も読んでみたい。…て、ゲームすればいいのか。

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著者プロフィール

◎藤咲 あゆなジュニアノベル作家。駒澤大学法学部政治学科卒業。日本脚本家連盟ライターズスクール所属中に、集英社の青年漫画大賞(現 YJ青年漫画大賞)原作部門で準入選し、漫画原作者としてデビュー。1994年には女性向け小説誌「Cobalt」ノベル大賞において、1994年下期コバルト読者大賞を受賞し、小説家としても活躍。おもな代表作『戦国姫』シリーズ、『新島八重ものがたり -桜舞う風のように-』(集英社みらい文庫)、『新・歴史人物伝 土方歳三』(駒草出版)ほか多数。

「2018年 『新・歴史人物伝 織田信長』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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