まおゆう魔王勇者 「我がものとなれ、勇者よ」「断る!」 (1)
- エンターブレイン (2010年12月29日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047269330
作品紹介・あらすじ
ネットで話題騒然の『まおゆう』が遂に登場!
感想・レビュー・書評
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戯曲?のような手法で、ほぼセリフのみ。なのにキャラの魅力、世界観、四季の移り変わり、あらゆることが脳内に再現できる。そして、魔王と勇者が戦い以外の結末を求めて協力し、農業や教育、身分制度などの社会変革を進めようとする。ある意味、地に足のついたファンタジー。ときたま、キャラの台詞が心にささる。一巻ラストのメイド姉とか。
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魔王と勇者 剣と魔法のファンタジーであることは間違いないが
テーマは「経済」
そうこの本は「ファンタジー+経済」という摩訶不思議なジャンルの本なのだ
RPGゲームを体験したことがある人ならば、どのような場合であれラスボスが存在するのをご存じだろう
極悪非道だったり、ちょっと悲しい背景があったりラスボスの事情もいろいろだが
とりあえず倒してしまえば世界に平和が戻るというものだ
がしかし、本当に魔王を倒せば世界が平和になるのか?
武器を売っていた武器屋はとうなる?宿屋は?教会は?兵士は?
魔王「別に倒されてやってもかまわんが、私を倒しても世界は平和にならないぞ」
勇者「!?」
現実の世界に置きなおせば、「戦争」があることで成り立つ産業があり
「戦争」がなくなることで困ってしまう分野がある
そこを見極め、そして解決する視点こそ「経済」なのだ
この本は魔王と勇者が手を組んで、世界を平和にするために
魔族と人間同士の戦争がなくても成り立つ経済システムの構築を目指す物語だ
そこに登場する手法や思考は現実の世界に存在するものだ
ゲームをたくさんやってきた僕らのような世代にとって
「経済」という視点で世界を見つめる最適な入門書といえるだろう -
会社の同僚から借りて読みました。勧善懲悪の冒険記かと思いきや、農業の仕組みや経済のテコ入れなどの国づくりで幸せな世界を目指すという、一風変わったファンタジー小説です。楽しく読んだものの好き嫌いが分かれそうですね。
ひとつは、キャラの会話のみでストーリーが展開されるので設定に分かりづらいとこや説明が欲しいと思うとこが多かったかな。巻末にもあった通り、演劇の台本みたいでした。あとはネット上に掲載されてたコラムなので会話の中の2次元っぽさ、アニメっぽさが苦手な人には受け入れにくいかもしれないですね。自分がまさにそうですが(笑)それでも充分楽しめたし、続きが気になる作品です。 -
昔2chのSSまとめでハマって読んだ。懐かしくて書籍版を購入。勇者が魔王を倒せば世界は救われないのではないか?勧善懲悪ではなく経済社会的な変革でもって世界を救おうという話。やはり面白い。改めてレビューを見てみると会話のみの戯曲形式の表現というSS慣れしてるとまったく違和感のない部分への拒否感が結構多いことに新鮮な驚きがあった。登場人物の属性に付与されたお約束のキャラ付けを了解しつつ、工夫を施していくオリジナルSSの世界はそういえば現在の異世界転生などのテンプレ共有の走りとも言えそう。
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未感想
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「全国大学ビブリオバトル2017~首都決戦~四国Aブロックの地区決戦」
(2017年11月25日)
所蔵なし -
面白いね
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経済とファンタジーを融合させ、さらにユーモアもある斬新な作品。
しかし、自分には合いませんでした。
経済の用語とファンタジー、どちらもそれなりにレベルが高いので、一方の世界にのめり込んでるときに他方が気になり、集中できなかったのが残念。
勉強しようと思わずに物語だけに集中すればよかったかもしれない。 -
設定が新鮮で良かったです。
しかし、私自身は戯曲形式より一般的な小説の構成で読みたいと感じました。内容は良いと思うので尚更。
それから、この本が産まれた経緯もドラマチックに感じました。
内容とは関係ありませんが、なぜ携帯小説のように横書きにせず、あえて縦書きに変えたのか気になりました。注釈は横書きなのもあり少し不思議です。
著者プロフィール
橙乃ままれの作品





