半熟作家と“文学少女”な編集者 (ファミ通文庫)

著者 :
制作 : 竹岡 美穂 
  • エンターブレイン
4.10
  • (111)
  • (107)
  • (66)
  • (8)
  • (0)
本棚登録 : 994
レビュー : 101
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047272224

感想・レビュー・書評

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  • 「やられたよ、ちくしょー。」

    感想は、この一言に尽きる。



    どんな最終巻かと楽しみに読んでいたら、全く想像もしていなかった終わり方だった。

    ヒロインは久しぶりの登場となる文学少女なのはいいんだけど、ヒーローの方が感じ悪い男子高校生。
    最後なのに新キャラ加えますか、ちくしょー。

    この男子高校生作家様の性格が悪いのって、作者の黒い本音なのかもしれないとか思ったり。

    読み終わって、参考文献読みたいと思わせてくれたのもこの作品のおかげ。(とか言って名作文学はまだ読み始めたりしてないが。思わせるだけでもすごいと思ってるから。)

  • 913.6 ノ 登録番号8298
    ライトノベル シリーズ

  • 文学少女シリーズ最終巻。
    よくもまあここまで来たものだ。惰性で読んできただのなんだのと言ってきたが、最終巻は思いの外良かった。ここまで読んできたよかったなあと思わせられるものがあった。そしてなにより良い意味でラノベらしくラノベしていた。このシリーズって基本的に重たい話が多いので、外伝の良さはラノベチックなところだとも言える。最終巻はそれがよく出ていたと思う。そして最後はあの締め。そう来るとは上手いものだ。

    一応今作のテーマとなる作品は「伊勢物語」「風と共に去りぬ」「ハムレット」といったところだが、完全に物語が締めにかかっているのでこれらの印象は薄い。

    とまあ円満に物語は終わったわけだ。
    でだ、美羽はどうなったのかというところが問題だ。このシリーズで一番共感でき、一番不幸である彼女がどうなったのか。心葉がああなってしまった以上、彼女は引き続き不幸なのではないだろうか。そのへんを考えていくと、後味が悪いと言うまではないが、非常に心に引っかかる。

  • 文学少女シリーズ最終巻!!
    遠子が編集者となり、パソコンや携帯を使いこなすようになり、時間の流れをしみじみと感じました。
    “見習い”も素敵な女性になって再登場し、心葉も相変わらず意地悪だけで優しい姿を見れて胸いっぱいになりました。
    快人君や緋砂さん、クラスメイトたちも素敵で愉快な人ばかりです。
    このシリーズに出会えたことは、本当に幸いでした。

  • 大好きなシリーズでしたが、ついに読了です。まあ挿話集の4がまだなんですけれど、一区切りつきました。

    編集者になった遠子で終わって欲しいなとは思っていましたから、その点はいいとして...。うーん、私は心葉くんの担当をしてるところと、全く違うひとを担当してるところの両方が読みたかったです。

    相手の男性が、遠子に恋愛感情を抱かないんだけれど、しっかりと信頼できる仕事をしてる様子を書いて欲しかった。

    このお話だと、下手をすると、鈍感な罪作りさんに、遠子が見えてしまうんですよね。それに、プロポーズの場面とか、ちゃんと読みたかったし。

    正直、甘ったれの男の子が清楚なお姉様に癒されて、ヘタレに見えないように、お姉様が去っていくというカタチ、もう嫌です。そういう話にしなくても、面白く書けたでしょうし。女子高生の真似事なんか今更遠子がするの、無理あるよね...。可愛いけど。

    雀宮くん、菜乃ちゃんとくっつくより、私は早川さんと恋したほうが面白かったんじゃないかなって思いました。争ったり、喧嘩したりしながら、好敵手のふたりが高みを目指すのを遠子が支える。

    遠子本人のラブストーリーは、要所で心葉くんと進展…というほうが私はむしろ見たかったかも。早川さんを連れて、菜乃ちゃんのところに、

    「初恋の人に、彼女が出来たって見せに来たんだ!」

    って雀宮くんが告白しに行くほうが男前上がっていいと思うんですよ。無理に1冊にしないでもいいから...。

    これはこれでちゃんと完成されたお話なので、☆マイナス1にしちゃったけど、期待してたから寂しいです。

    うーん。

    でもまあ、このシリーズ好きだからいいか(笑)


    と書いたのですが...。
    読み返して、やっぱそれまでの出来が良いから
    何回読んでも、違和感がありすぎて、ダメです。
    好きだからって☆4つしてたけど、マイナス!

  • “「批判も感想のうちよ。プロなら受け止めなきゃ!」
    「オレの鼻が整形だとか、写真の角度がいつも同じとか、性格の下劣さが文章に表れてるとか、年齢詐称して本当は三十歳とか、句読点が横一列に二行並んでるページが十七ページもあって不快とかいうのも、ガンジーみたいに受け止めろってのかよっ」
    今度は彼女が、声をつまらせる。
    「そ、それは——その、か、快斗くんのことが気になって、つい細かいとこまで目についちゃうのよ。ネットで悪口を言ってる人たちは、みんなツンデレなのよ!」
    「ツンデレだぁ!」
    「そう!そうよ!だからシリーズにもどんどん重版がかかっているでしょう」
    オレにすがりつく腕にぎゅっと力を込め、背中に押し当てた顔を、こくこく縦に振って、断言する。
    ふんっ、仕方ないな。
    マウスを置くと、向こうもホッとしたように腕をほどいた。
    そうして、不機嫌そうに振り返るオレの顔を、まっすぐ見上げて、ふんわり笑った。
    「ありがとう、快斗くん!我慢したのね、えらいぞ」
    両てで包めそうなほど小さな顔が、ほのぼのとオレを見上げている。
    さらさらの綺麗な黒髪が、背中の下のほうまでこぼれていて、横の部分をバレッタで後ろに留めている。それでも動くたびにさらさら揺れて、ちょっとドキッとする。
    シンプルなブラウスとスカートに包まれた手足も、腰のラインも、折れそうにほっそりしていて、黒い目は表情豊かで聡明で、唇も花びらみたいで——。
    なんというか......オレの担当で、薫風社の編集者の天野遠子嬢は、清楚な美人だった。
    しっかりした大人のお姉さんでありながら、どことなく少女っぽい可憐な雰囲気を漂わせている。
    いくつなんだろ、この人。胸の扁平さは小学生並みだけど......。”

    図書館の日坂さんって見習いちゃんだよね?
    彼女も幸せになったみたいでなにより。
    なかなか素敵なシリーズだった。

    “ネットで嫌われ者なのも、実力がない、つまらない、すぐに消えると揶揄されるのも、本当は平気じゃなかったのかもしれない。
    顔も知らない相手に傷つけられるのなんて惨めだから、強がっていただけなんじゃないか。
    読者と作家のあいだには厳然たる壁があって、読者がこっち側へやってこられないのと一緒で、作者もあっち側へはいけない。
    けど、オレの作品を読んで、なにかを感じている相手は、確かに壁のあちらこちらに存在していて、ちゃんと生きた人間で、みんなバラバラの人生を歩んでいて、バラバラの価値観と考えかたを持っていて。
    梨本みたいに、オレの書いたものが苦しみや憎しみの元になることも、有り得るんだと思ったら......。
    気持ちがどんどん盛り下がって、体が石みたいに硬く重くなってゆく。
    ああ、本当にみっともない。
    遠子さんも、困ってるだろう。
    と、すぐ近くで、あたたかな声がした。
    「そういうときは、甘いものを食べるといいのよ。とっておきのお菓子があるわ。もったいないけど、快斗くんにあげる」
    朗らかで、やわらかな口調に引き寄せられるように、顔を上げる。
    視界にはらはらと落ちてくる、ピンク、水色、オレンジ、ペパーミントグリーン、スカイブルーの、たくさんの手紙。
    かさり、ぱさりと、可憐な音を立てて、オレの膝の上に虹のように広がる、優しいパステルカラー。
    口を開けっぱなしのオレのすぐ前で、膝をちょこんと折って腰を浮かした遠子さんが、甘い目で微笑んでいる。
    これ——この手紙って、この前、オレがゴミ箱に捨てようとしたファンレター?
    「また、ゴミ箱に捨てちゃう?」
    遠子さんが、いたずらっぽく尋ねる。
    「そうしたら、わたしがまた、もらっちゃうわよ。本当に、とっても甘くて美味しいの。ほら、この雪奈ちゃんのお手紙とか」
    遠子さんが、淡いピンク色の封筒を手に取る。小川のせせらぎのような澄んだ声が、唇からこぼれる。”

  • 高校生作家の雀宮快斗とその担当となった遠子先輩のお話。
    編集者になっても遠子先輩は"文学少女"でした(笑)
    全体的に軽めのお話でちょっと物足りない感じもしましたが、遠子先輩が
    相変わらずだったのはよかったです。

  •  文学少女シリーズ最終巻ということで「あぁ、終わってしまうのか」としみじみしながら読みました。
     ナルシストな高校生作家・快斗の暴走っぷりは苛立ちを通り越していっそすがすがしさすら感じました。遠子先輩の天然も相変わらず可愛かったです。
     ただ最終巻なのに心葉が殆どでてこないのが残念でした。
     それでも大好きなシリーズでしたし、面白かったです。

  • 良い終わり方でした(*^^*)
    楽しかった!!シェイクスピア読みたい。

  • 最後に相応しい美しいフィナーレを、ありがとうございました!

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著者プロフィール

【野村美月(のむら・みづき)】
2001年『赤城山卓球場に歌声は響く』で第3回ファミ通エンタテインメント大賞(現・えんため大賞)小説部門〈最優秀賞〉を受賞しデビュー。2006年より刊行された、「文学少女」シリーズが大人気となる。その他のシリーズに、「ヒカルが地球にいたころ……」「ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件」などがある。

「2016年 『晴追町には、ひまりさんがいる。 恋と花火と図書館王子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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