乙嫁語り(3) (ビームコミックス)

著者 :
  • エンターブレイン
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本棚登録 : 3728
レビュー : 254
  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047273283

感想・レビュー・書評

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  • この地を調査している医師スミスが出会ったタラスという女性の話。
    兄弟の長男と結婚するが死別し、次々に義弟と結婚していったが次々に死なれたという壮絶な過去。
    兄嫁が未亡人になったときに、弟と結婚すること自体は普通だったんでしょうね。そういう話は昔の日本にもあったように思います。
    独りになった嫁を姑は心から案じて、スミスに嫁がせようと考える。
    驚いたスミスも、優しく美しいタラスに惚れ込んで決心するが…
    姑の亡父の兄という人物の横やりで、あえなく引き離される。
    当時、この地域では、家長である父の権限は絶対だったのでしょう。
    哀しいけど、リアルでもあり…
    でもまた再会があるだろうか…
    相変わらず、凝りまくった絵がエネルギッシュで、パワーを伝えてきます。
    民族衣装大好きなので、楽しいけど~腱鞘炎は大丈夫か心配になります。

  • 2012/09/12
    【好き】スミスが立ち寄った市場で馬と荷物が盗まれる。荷物は返ってきたが、そこで知り合った娘:タラスの家で世話になることに。 タラスは嫁ぎ先の兄弟全員と結婚するがすべて死別というなかなかハードな過去の持ち主で、義母はタラスの将来を心配している。 スミスの嫁にしてくれと懇願され一度は拒否するが、結局貰うことに…と思ったら突然事情が変わって破談に。 この時代は父親の言うことは絶対だったのだな…本人同士で決められない結婚というのは悲しい。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「この時代は父親の言うことは絶対だった」
      スミスを忘れさせて呉れるような、良い人と結ばれたら救われるかな?(スミスは?)
      アルミの姉妹のコト...
      「この時代は父親の言うことは絶対だった」
      スミスを忘れさせて呉れるような、良い人と結ばれたら救われるかな?(スミスは?)
      アルミの姉妹のコトを考えると、それを望むのは、、、(考えたくない現実って奴)
      2012/09/18
    • つるつる壺さん
      > nyancomaruさん
      タラスの話はこれで終わって欲しくないと思いますが、奇跡でも起きない限りスミスとの再会は難しそう…ですね。
      しか...
      > nyancomaruさん
      タラスの話はこれで終わって欲しくないと思いますが、奇跡でも起きない限りスミスとの再会は難しそう…ですね。
      しかし、あの父親が選ぶ夫に希望を持てない…。
      うぅ行き止まりだ…(泣)
      2012/09/18
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「うぅ行き止まりだ…(泣) 」
      確かに、、、
      大きな混乱(ロシアの影)が起きて、、、一人になってしまい。。と不穏な想像をしたりして。
      「うぅ行き止まりだ…(泣) 」
      確かに、、、
      大きな混乱(ロシアの影)が起きて、、、一人になってしまい。。と不穏な想像をしたりして。
      2012/09/21
  • 「中央アジアの文化」を表現することがメインのこの作品において英国人の研究家であるスミスは異文化で育ったものとして大変重要な役割を持つ。これまでの巻はまさに「居候」で、干渉はしていたものの基本的には外から見て文化を調査しているに過ぎなかった。しかし今巻でスミスが直接こちらの文化の中に入り込み、その文化差に打ちのめされる、という展開を迎え、今までよりも踏み込んだ形で「文化」を表現している。読者である我々はどちらかと言えばスミスの文化に近いため、その感覚を共有してこの作品に向き合うことになる。そしてスミス以外は皆「あちら側の文化」であるため、あっさり事実を受け入れるよう促してくる最後を読んで、美しい余所の文化としてだけじゃなく、自分たちとの文化の差を意識することとなり、非常に考えさせられる。この構成は見事と言わざるを得ない。
    市場での買い食いで食文化を描いている点にも注目。非常に力を入れて描き込まれており、興味をそそること間違いないだろう。
    なお、肝心のスミスと関ったタラスさんは、アミルとはまた違った「かわいらしさ」を狙って描かれており、「乙嫁語り」の名にふさわしいこだわりを感じる。
    パリヤさんを主人公とした可愛らしい4コマも収録されているが、そんなパリヤさんにも新たな展開が訪れており、この先に期待したいところである。

  • 子がないまま兄が亡くなれば、その嫁は弟へ受け継がれる。兄弟がない場合は、親族がその任を負う。
    中央アジアの遊牧民に見られる、レビレート婚の習慣である。
    えっ、と思うような習慣だが、結婚を家と家との結びつきとして重んずる通念がある土地ならではのものだ。(姉妹が亡くなったとき、別の姉妹が同じ夫に嫁ぐ「ソロレート婚」もある。)

    一方でレビレート婚は、「だた生きていく事にすら多大な労力を要する」土地で、寡婦を路頭に迷わせないための措置でもある。女性が夫の兄弟にも死に別れ、家長(タラスの場合は義母)が他家との再婚を認めた場合でも、後ろ盾となる実父も、金もない場合もあるのだから。
    寡婦の面倒を親族がみる。居候としてではなく、親族の誰かの妻という地位を保証して。
    レビレート婚は、社会福祉などない時代、家父長制が絶対の土地柄では女性にとっては相応のセーフティネットであった。また、その義務を果たすことが男の甲斐性でもあったのだ。

    叔父なる人は傲岸不遜で不愉快な男ではあるが、自分の息子と結婚させることでタラスを(ひいては義母も)保護しようとしていたのではないかと思える節がある。
    だが、義母は肯わない。5人の夫に死に別れたタラスの幸せを願って、タラスがもう一度他家へ嫁ぐことを望んでいる。義母の願いは私たちから見れば無理からぬ願いと思えるが、叔父は「贅沢言ってんじゃねーよ」と言わんばかりの態度である。その態度がまた、義母の不信を煽っているように見える。

    スミスとタラスは、そんな状況下で出会う。
    人種も文化も超えて戸惑いながらも惹かれ合う二人の様子は、微笑ましく甘酸っぱい。タラスが、スミスのために夫たちの形見であり最後の財産ともいえる駿馬を差し出したり、スミスの危急を聞いて裸馬で駆けつける姿には、胸が詰まる。もしかしたら、これが彼女にとって初めての自由な恋だったのかも知れないのだから。

    しかし、二人が将来を誓い合ったところで立ちふさがるのは、またしてもレビレート婚(叔父と義母との)であり、家父長制である。
    義母が再婚したことでタラスには新しい「父」ができる。
    義母の再婚は、タラスに再婚のために社会的・経済的な後ろ盾を作ってやりたいという、親心の発露だろう。だが、もはや外国人であるスミスを警戒する「父」の意思を軽んずることは難しい。
    新しい「父」の手で、スミスとタラスは引き離される。

    タラスに婚約の印として与えた懐中時計を、スミスが砂漠に投げ捨てるラストが切ない。
    スミスにもタラスにも幸あれ、と祈らずにはいられない。

  • 嗚呼無情と申しましょうか…人の世には思いもよらぬ事が多くあるものですが、掟というか習わしというか地域地域での慣習に振り回された様な気分です。あまりの不条理に哀しくもあり、諦めの気持ちもありでした。ここまで三巻一気に読んできて非常に面白いです。

  • タラスもだけど、スミスがかわいそう…。

    まあ、文化が全く違うのだから当たり前なのだけど勉強にもなるのだけれど、それを頭に置いて読まないと、不快になる女性読者もいそう。

    娘は父親のものとか、夫の死後に世話のため、次はその弟に嫁ぐとか、ある意味戦前日本女性の結婚形態と似てるしね。

  •  スミスさんがめがねを外すと予想通りイケメンだった。
     イケメンだ。でもいいめがねです。

  • スミスさんとタラスさんはこれで終わりなのだろうか・・・。
    時計捨てちゃったのがなんだか切ない。
    宴会の話がおいしそうだし楽しそうだし面白かった。
    パリヤさんも宴会で知り合ったひとといい感じっぽいところが良かった。

  • スミスとタラスの切ない恋物語。この二人はもう結ばれることはないのかなあ?

  • 乙嫁語りの第3巻

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