B.A.D. 6 繭墨はいつまでも退屈に眠る (ファミ通文庫)

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  • エンターブレイン
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047273962

作品紹介・あらすじ

「なぜ眼球を抉るんだろうね?」平穏な日々を嘲笑うかのように繭墨あざかは問いかける。近隣を騒がす"目潰し魔"。そいつに眼球を狙われていると、チョコレートを囓りながら優美に語る。まるで危機感のない繭墨を急かし、事務所から避難させようとした矢先、傘を掲げたヤツが現われた。その紅く濡れた傘が僕の頬を掠めた瞬間、鋭い痛みが眼孔を貫き-僕の視界は血に染まり消失した。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第6弾。

感想・レビュー・書評

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  • 眼球の話、床を這う女の話、綾の悩みの話、鴉の話、4話構成で成り立ち、それぞれの話が独立している。
    今回のテーマは幸せの形。人によって何を幸せと感じるか、何が辛いのかは違う。周りからしたらとても幸せだとは思えなくても、本人が幸せだと感じているのならばそれは良いことなのだろうか?そして、自分の幸せのためなら他を犠牲にしてもいいのか?自分の幸せは他人の不幸の上に成り立っているのかもしれない。

  • 目玉をえぐる男、死に際のお願い、何故か闇鍋に発展話に
    お断りした求婚と異能の一族の怪奇現象。

    狐がまだ起きてないせいか、日常というべき短編集。
    これをうっかり日常、と思ってしまったら
    それはそれで毒されているきがしてたまりません。
    このひとつひとつが解決された内容は
    いつかどこかに響いてくるのでしょうか?

    どう選択するのかが気になるのは、がぜん最後の話。
    一人は嫌、でも彼は最愛の人を…という究極選択。
    しかしそれを言うなら2話目の養子も
    すごい執着心かと。
    全体的に、登場人物ヤンデレ??

  • 今回は、連作短編仕立てになっています。

    第1章では、妹と自分自身の視線から逃れようとして狂気に陥った男の物語。小田桐は、あざかを男から守ろうとして目を攻撃され、ショックで一時的に視力を失ってしまいます。

    第2章は、死にゆく異能者の依頼を受けて、あざかと小田桐が彼の最後を看取る話です。

    第3章は、小田桐と雄介、七海、綾が闇鍋をする話。

    第4章は、異能者の鴉越雛(うごし・ひな)が自殺した後、彼女の眷属であるカラスの様子がおかしいことに気づいた鴉越樹(うごし・いつき)が、あざかに調査を依頼する話。

    今巻は、白雪が小田桐のもとに押しかけてきて、ラブコメ色がかなり強くなっていますが、ストーリーそのものも十分に楽しめました。

  • 短編集。さらさらと読める。2本目の話と、オチは読めたけど4本目の話が好き。人の愛情って怖い、という短編集だった。

  • 読んだのだが、イマイチ記憶にない。
    安定した面白さ。

  • 表紙、足が長すぎて気持ち悪い。
    白雪、可愛すぎる。だが着物の着方が、さすが萌え系。胸元開きすぎなのが気に食わない。

    目玉えぐるの好きだよね。

  • 今回はインターバルということで、リラックスして読もうと思うと内容はいつも通りのB.A.D.ワールドなので怪我します。
    相変わらず正面から突っ込んでは傷つく小田桐は相変わらず。だが、読者的にも小田桐本人にもどうやら耐性が付きつつあって、なんかアレ。ここまでくるとグロシーンも大したことなくなってきたし、まぁ6巻目だし仕方ないよね(ぇ

    といっても、インターバルですから若干日常回だと思う。うん。七海や嵯峨の話とかはそう。
    そして今回は久々に白雪さんが登場。もう彼女眩しすぎて直視できないわ・・・

    てか小田桐は不死身ってことでいいんですかね?毎回ボロボロになるわりに次の巻になると何事もなかったかのようになってるし。

  • よくも悪くも短編集。大して知恵も回らないくせに、他人の領域に土足でズカズカ入り込んでは大怪我する主人公小田桐は相変わらず。いいぞ白雪さん、もっとボコボコにしてくれ。
    耐性がついてきてしまったせいか、冷静に考えるとかなりグロい描写も、まぁこんなもんだよね、と思えてしまう、そんな印象。繭墨あざかにとっては退屈しのぎにすらならない内容は、なんか軽い印象を受けてしまう。釣られたかな?

  •  今回のお話は繭墨から見ると多少の予想外はあったようだけど、どれも退屈なエピソードだったんじゃないかと思う。
     基本的に読者は小田桐視点になると思うで、これはこれで良かったのだけど、やはり狐に代わる大物の登場が欲しいかなぁ。簡単に彼の目覚めを覚ますようなつまらないことはしないと思うので、第2幕をしばらく引っ張ってくれる屋台骨が必要だと思う。と思ってたらあとがきで、チョコレートデイズ第2巻出した後、新章開始とのこと。期待ですな。

     白雪さんの接近はこの世界観の中では違和感に近いものがあったけど嫌いじゃなかった。あっさり拒むあたり小田桐の甲斐性ないのを再認。彼女の望みの本質は結婚じゃないのだから考えてやれと言いたい。ひとりも救えない小田桐だからこそやれることはやっておくべき。

     顔と手だけという点でイラストが残念だったStory IIで、無戒のじじいが「下(シモ)の世話」という言葉を口にしたとき、ハッとしたのが、繭墨のこと。まあ下賤な話なのでこれ以上言わないけど、普段、世界のすべてを知っているかのような澄まし顔の彼女も下の際にはヒトと同じになるんだろうかと。神話では性交の話はあっても脱糞(言っちまった)の話はなかったと思うが、繭墨は異界を自由に開く力があるようなので、直腸付近に異界を繋げておいて・・・。(酔うと脱線がとまらない)

  • 小田切くんは今回も負傷しています。毎巻本当に大変ですね。そしていき過ぎた愛がいっぱいです。白雪さんも繭墨さんも七海も女のコはみんな可愛いです。

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著者プロフィール

2009年『B.A.D ―繭墨あざかと小田桐勤の怪奇事件簿―』(刊行時『B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる』に改題)で第11回エンターブレインえんため大賞小説部門優秀賞を受賞し、翌年デビュー。主な著書に「異世界拷問姫」シリーズ、他多数。

「2022年 『偏愛執事の悪魔ルポ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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