B.A.D. 7 繭墨は人形の悲しみをかえりみない (ファミ通文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047277915

作品紹介・あらすじ

「どうせ、退屈だ。暇潰しにはなるだろうさ」そう言い繭墨あざかは依頼を受けた。弟の死の真相を知りたいと依頼人は語った。さらには弟の恋人が、彼の髑髏をもって逃げたという。同じ日、僕は事務所内に隠れていた少女を発見する。みすぼらしい格好で繭墨のチョコレートを食い散らかした幼い少女は、僕に無邪気な笑顔をむけてきた。その腕に、乾いた髑髏を抱きしめながら-残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第7弾。

感想・レビュー・書評

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  • 繭墨の元に来た依頼は弟の死の真相を知りたいと言う女性。そして、弟の恋人だった少女は彼の髑髏を持って逃げた。依頼を受けたと同時に繭墨の部屋にはその少女が忍び込んでいた。
    新しい登場人物・唐操舞姫、懐かしい人物・久々津が登場し、繭墨家では狐が目覚める。1つの依頼から謎が始まって、次々と謎が絡まり繋がる。新しい異能者の舞姫がキーパーソンだが、繭墨が嫌がるくらいの曲者で厄介だ。目的達成のためなら何でも利用し、犠牲し、笑顔でそれの何が悪いというのが怖い。今回は全ての登場人物が彼女のわがままに振り回された印象を受けた。

  • あれが目覚めた、という連絡をもらったけれど
    実は結構前から目覚めていた、らしい。

    またしても連続短編のようになっています。
    が、最期まで読めば、すべて繋がっている状態。
    とりあえず、にっこり笑顔で柔らかい話し方をする人は
    警戒してるのが一番かと思われます。
    1巻に出ていた、自称『犬』も再登場。

    確かに、本人がそこに満足しているなら
    それはそれで幸せかと。
    そこから抜け出そうと、他を知りたいと思ったら
    それが幸せかどうかは…分かりませんし。
    けれど、その存在だけで幸せになる人、もいるわけで。
    再び手に入れられた幸せを壊されて場合
    人間は、どこまで壊れるのでしょう?

    今回の中で、これはギャグですか? と思ってしまう
    忘れてしまった…生き物? の行く末。
    異能の人達があれを嫌っているのか、この2名だけが
    嫌っているのか。
    変な生き物、とは思いますが。

  • 繭墨霊能探偵事務所に、一人の女性がやってきます。彼女の願いは、死んだ弟の髑髏を持っている少女を見つけ出して欲しいというものでしたが、事情を明かすことに戸惑いを覚えた彼女は、けっきょくあざかたちに依頼することなく、事務所を出ていきます。ところが、その女性が探していた少女が、あざかたちのもとに現われます。彼女は、異能者の家系に生まれながら、身柄を売り渡されてしまったのでした。けっきょく、雄介がその少女を引き取ることになり、彼は少女に「ユウガオ」という名を与えます。

    その後、幸仁の生み出した「神」が増殖してしまい、その対応に小田桐たちが振り回されるという事件を挿んで、人形使いの異能者でユウガオの実姉である唐繰舞姫(からくり・まいひめ)の関わった事件に巻き込まれることになります。今回、あざかのもとに仕事を持ち込んだ菱神昭(ひしがみ・あきら)は、自分とそっくりの人形の制作を舞姫に依頼した人物でした。

    さらにその事件の背後で、ユウガオがあさとのもとを訪れて自分の過去を知り、みずから死を選ぶことになります。ユウガオの死を知った雄介は、あさとと舞姫に復讐するため、バットを持って街へと飛び出します。

    「神」を捕獲するエピソードはややコミカルな作風ですが、メインのストーリーはややシリアスな方向に話を振っています。とくに菱神の事件はスリリングでした。

  • やっぱり挿絵が嫌い。

  • ヒルガオの正体や人形の屋敷のカラクリの裏にあるものは大体予想がついた。つらいなあ。続きが気になるー。

  • 久しぶりにB.A.Dシリーズを読んだ。
    ユースケ好きだな。

    読み終わった後の虚無感も心地良い。

  • 今回から雄介にスポットを当てた話になるらしい。
    あさとメインの話と比べるとグロ控えめだが、相変わらず狂った人間のオンパレードで気分悪くなる(このシリーズでは褒め言葉)
    そして、小田桐の内面の成長しないっぷりは他のラノベの追随を許さない。永遠のウザキャラ?永遠のヘタレ?これも読んでて不愉快になる。だが、それがいい。

    雄介がまっとうな人間として歩み始めようとするのだが・・・やっぱりいつものB.A.D.だった。
    新キャラも素晴らしき狂人達で読んでてどんどん欝ってくる。(このシリーズではry)

    ちなみに、今回またあのお方が登場します。お楽しみに。

  • 久々に、ラストで急展開。かなり胸が締め付けられます。

  • 隠居して以前の醜悪さが見られないあさとと対比されるせいか,口先だけは納得しているようで恨みの対象をあさとに持ってきたい小田桐がいつもの5割増くらいでウザかった.ラノベ業界でもトップレベルで不幸な目にあっている主人公なのにここまで同情出来ないってのも珍しいと思う.
    ところで,短編集で味を占めたのか,ギャグパートがさらにあからさまになってきたような気がする.

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著者プロフィール

2009年『B.A.D ―繭墨あざかと小田桐勤の怪奇事件簿―』(刊行時『B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる』に改題)で第11回エンターブレインえんため大賞小説部門優秀賞を受賞し、翌年デビュー。主な著書に「異世界拷問姫」シリーズ、他多数。

「2022年 『偏愛執事の悪魔ルポ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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