“朧月夜” ヒカルが地球にいたころ……(4) (ファミ通文庫)
- エンターブレイン (2012年4月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047279889
作品紹介・あらすじ
突然葵【あおい】から「彼氏になってください」と頼まれてしまった是光【これみつ】。そのせいで帆夏【ほのか】ともギクシャクしているところに、さらに"ヒカルの愛人"を名乗る少女、月夜子【つやこ】が現れる。「わたしがヒカルの大事な花を散らさないように、見張っていてくれる?」という言葉に、是光は、彼女の主催する日舞研に仮入部するが……。次々とむしり散らされる学園の花。やがて、葵の身にも危険が迫る。謎めいた言動をする月夜子の本意は? そして彼女が恐れる"蜘蛛"とは――?
感想・レビュー・書評
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今回は先輩キャラの月夜子がヒロインで、物語が二転三転します。花をちぎっていたのは?月夜子は本当にあいつが好きなのか?とか疑問が頭に浮かんでは消えして、どう落としこむのか期待しながら見たけれどああなるほどと。やっぱり、ヒロインはハッピーエンドでなくては。今回葵は振り回され放題で挙げ句軟禁という感じですが、是光が確実に男を上げていってますね。また、いつものことですが野村先生の風景描写には心洗われるというか、溜め息が出るほど綺麗で大好きです。
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面白かったー!
もともとこの「ヒカルが地球にいたころ」は大好きなシリーズですが、
この巻でさらに評価が上がりました。
今回のテーマは“朧月夜”。
花は艶やかで誇り高い“枝垂桜”。
この“朧月夜”にして”枝垂桜”な月夜子先輩が、すごく魅力的なキャラだった。
誇り高くカッコよく、小悪魔のような無邪気さもあり、だけど臆病でコンプレックスを抱えている月夜子。
ヒカルがいたころは、そんなコンプレックスを肯定してもらい、咲き誇る枝垂桜のように強く気高くいられた。
ヒカルがいなくなってからは、過去のしがらみの糸に捕らわれ拠り所をなくし、踊れなくなってしまった。
僕はけっこう登場人物に感情移入して読むタイプなのですが、
この月夜子が過去と現在を比べて気持ちが連続してアップダウンするシーンは、本当にやばかった。
自分の気持ちまでアップダウンしてしまい、夢中で読んでしまった。さすが野村美月。
ストーリーもキャラも満足な1冊でした。
★4つ。
・・・って思ってたら。
しーこww
最後に全部持ってったよww
しーこの可愛さに、★プラス1つw -
蜘蛛に捕らわれていた。
誰にもバレないように巧妙な手口で逃げ道を無くし、孤立した所へ漬け込み従わせようだなんて最低すぎるな。
安心して暮らせる居場所が出来たからこそ、子供らしくいられるのだろうな。
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蜘蛛の化身を恐れる、日舞の名取りでヒカルの愛人を名乗る月夜子センパイが艶やか。巻を追う毎に増える女の子達が個性的で楽しく、ヒカルのハーレム皇子さにも嫌味がない。帆夏は一々面倒臭さ全開だけれど、妬いていた筈の月夜子のファンになったり恋愛に引き摺られていないシーンは確かにさっぱりしているのかもと思えた。
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源氏物語にインスパイアされながら、なかなかにシビアな展開。
どんどんシビアになっていっているが、大丈夫かな? -
相変わらず重いものを背負った女性の登場に、だからこそヒカルは心残りだったんだろうと思いました。その女性を救う度に是光を好きになる女性が増える一方だけど、それも納得してしまうのが面白い。