瓶詰の地獄 (ビームコミックス)

著者 :
  • エンターブレイン
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047281424

作品紹介・あらすじ

丸尾末広、新作短編集。
夢野久作の原作を完全漫画化した表題作から、オリジナル作『かわいそうな姉』まで

感想・レビュー・書評

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  • パノラマ島、芋虫ときたので次も乱歩物かと思いきやまさかの夢野久作!

    表題作より「かわいそうな姉」の方が好み。

    でも、昔の作品に比べるとソフトになったと思うのは自分だけ?

  • 短編4作収録。
    表題作は夢野久作の同名小説コミカライズ。
    成長した兄・太郎の顔が、どことなく写真で見る夢野久作に似ている気が。
    「かわいそうな姉」は、
    渡辺温の同名作品を元にしているのかと思ったが、読んでみたら違った。
    でも、やっぱりかわいそう(泣)

  • 初めての丸尾末広作品。ひたすら暗くうつくしい。瓶詰の地獄があまりに完璧に漫画化されているので嬉しい。

  • 夢野久作の代表作完全漫画化についに挑んだ『瓶詰の地獄』から、
    丸尾テイストが横溢する待望のオリジナル作『かわいそうな姉』まで、
    世界で彼にしか描き出すことのできない、
    猟奇と陶酔に満ちた、漆黒の物語の花束。

    どの作品も丸尾さんならでは…
    丸尾さんでなければ描けない(*0*;)☆

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「丸尾さんでなければ描けない」
      乱歩作品もの漫画化もなかなかでしたが、やっぱりコレも期待出来そうだな。。。
      「丸尾さんでなければ描けない」
      乱歩作品もの漫画化もなかなかでしたが、やっぱりコレも期待出来そうだな。。。
      2012/07/26
    • あんコさん
      >nyancomaru さん

      いかにも丸尾さんって感じの作品です(〃艸〃)
      昭和初期のほの暗さがプンプン
      ほの暗さだけでなくエロ匂いもプン...
      >nyancomaru さん

      いかにも丸尾さんって感じの作品です(〃艸〃)
      昭和初期のほの暗さがプンプン
      ほの暗さだけでなくエロ匂いもプンプン(笑)
      2012/07/26
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「いかにも丸尾さんって感じの」
      早く購入しなきゃ!
      「いかにも丸尾さんって感じの」
      早く購入しなきゃ!
      2012/07/27
  • 丸尾作品のなかで「瓶詰の地獄」のアヤ子が一番美しく見えた気がする。

    「不気味」「恐怖」「畏怖」「耽美」もろもろの、視覚でも触感でもない
    雰囲気のようなものを
    ほんとうにうまく具象するなあと思う(芋虫あたりからよく思う)。

  • 表題作『瓶詰の地獄』のほか、『聖アントワーヌの誘惑』、『黄金餅』、『かわいそうな姉』で構成される丸尾末広先生の作品集です。

    やはり『瓶詰の地獄』が良い! 夢野久作で一番好きな作品なので、いつか丸尾版を読んでみたかった! ・・・・・・無人島の圧巻描写にただただ嘆息が漏れてしまう。『パノラマ島奇譚』のコミカライズの時もそうだったけど、丸尾末広先生の描くユートピア的な封鎖世界がものすごく刺さる! ページを贅沢に使って、細かいところまで描き込まれた荘厳な描写は、丸尾先生にしかできない! ただでさえ妖しくて耽美な夢野久作の原作も、動きや表情を伴うと劇場感や絶望感が増したと思います。うーん、最高!

    その他は、古典落語の『黄金餅』がちょっとシュール(?)で斬新な感じがして印象に残った記憶です。『かわいそうな姉』は丸尾先生のもつ雰囲気を見事に凝縮した、何とも胸に悪い珠玉の傑作といった感じがします。

  • 大正・昭和の雰囲気を耽美的に描ける絵師の短編集。
    落語やオリジナルの姉弟の話もインパクトあるが、やはり表題作が凄い。原作を再読してもこの絵柄が脳内のイメージを上書きするほど強力。

  • 2020/1/4購入
    2020/5/10読了

  • 細かい所まで丁寧に描かれた絵と、苦悩の表情。
    不安と死、絶望。
    新品の本なのに古本屋のような独特な本の匂いがしてきそうな本です。

    特に表題作の瓶詰の地獄は、ちょっと引いてページを眺めても面白いです。
    その表情にドキドキします。

  • この人の作品は、原作付きのものはみんな出来がいいように思う。正直、オリジナル作品は微妙だ。「かわいそうな姉」だけいらない。薄気味悪い耽美的な絵は美しいけれど話がつまらない。この中で1番好きなのは落語の噺「黄金餅」最後の按摩さんがゾロゾロ黄金餅買いに来るシーンはゾッとするより可笑しくて笑ってしまう。よくみるとそれぞれ体型が違って芸が細かい。珍しく軽妙な話「聖アントワーヌの誘惑」も、悲惨さがコメディタッチで描かれ面白かった。

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著者プロフィール

1956年、長崎県生まれ。15歳で上京後、『リボンの騎士』でデビュー。漫画とイラストレーションを数多く手がける。主な作品『少女椿』『月的美人』『笑う吸血鬼』『パノラマ島奇談』や荒俣宏『帝都物語』の挿絵など。

「2018年 『丸尾画報DX III』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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