九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 (ビームコミックス)

著者 :
  • エンターブレイン (2012年10月15日発売)
4.38
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感想 : 235
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047284081

感想・レビュー・書評

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  • 九井諒子さんの短編集。
    『ダンジョン飯』が大きく話題になりましたが、
    九井さんは短編の見事さも大きな魅力です。
    敵対する2つの国の人々を描くやや重めのお話から、
    日常にするっと紛れ込んだり同居していたりする
    ファンタジック要素が微笑ましくかわいい作品たちまで、
    時に微笑み、時にしんみりし、時に涙する
    全7作が収録されています。どの作品も面白いですが、
    個人的には、可笑しい中に人情が染みる「金なし百禄」、
    どんどんこじれていく状況が面白い「犬谷家の人々」が
    特にお気に入りです(^^)。

  • おもろい

  • ファンタジーや昔話、現代劇風と
    様々な設定でフシギなお話しが読める短編集。
    どれも起承転結がしっかりしていて、怖かったり癒されたりと。
    金なしビャクロクの話しなんか、脳内に日本昔話のBGMが流れるレベルのいい雰囲気でした(笑)

  • 大変面白かったです。竜、人魚、狼男、川の神様等、現実にはいないものたちが、もしいたら? という、まあよくある日常ファンタジー系と言えばそうなのですが、その切り口が妙にリアルで良い。それから、本当の生き物になってしまう絵や、超能力者一家の話なんかも、リアルとは違うんだけど…、良い。どれもわくわくして、読後感が爽やかで、「なんだか良いなあ」という話ばかり。特に私は『狼は嘘をつかない』が好きです。こんな病気があったら、確かにこういう育児漫画が出そうだし、医者の話し方、支援団体なんかも、わかる! あるある! いや、現実にはないんだけど。あと、「俺のほうが絶対その犬より強い賢い」っての、すごくわかる! 確かに犬ってそういうこと思ってそう!! わかるわー。なんだろう、この面白さ。「とにかく面白いから読んでみて!」とつい人に勧めたくなっちゃうような…。すごく好きです。他の作品も読んでみたいと思います。

  • これは!

    最近『ひきだしにテラリウム』が目立って置かれているから
    気になっていたんだけれど、買わずにいて、
    でもこれの表紙がどうにも気になって
    手に取って帯を見たら 「これ!田中相さんの雰囲気と似ているな?」と。
    いや、どちらが先にデビューされたかっていうと 多分 九井さんなのでしょうけれど。


    読んだらたしかに似ていて、
    田中さんの作品がリアルだとしたら、こっちはシュール。
    そして、たぶん海が好き。
    田中さんは緑というか植物だもの。

    「ハッピーエンド」の形ってひとつじゃないんだなーとなんとなく。
    捻ってるがゆえにハッピーエンドと気付かない なんてこともなく
    わかりやすいのに
    ああ、こんな終わり方もあるんだと。

  • ことごとくツボった。
    こちらも短編のよさ、をふんだんに溢れさせている作品。

    どんな感じ、とヒトコトでは表現できない作品だ。
    怖いのか、可愛いのか、シビアなのか、ゆるいのか。
    この漫画が「どういう漫画なのか」を言うのは、とても難しい。
    ただ、登場人物みんな
    味があって、愛おしい。

    カリスマ性的なところで言えば
    むしろ誰一人として備わっていない主人公達ばかりなのだけれど
    そこがまたイイ。

    そして
    これだけ独特で濃密で確率された世界観を
    短編1つひとつに作り上げているのがまたすごい。

    素晴しい良作だった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「素晴しい良作だった」
      最近教えて貰いました。コレから読もうか、別のにしようか物色中。
      「素晴しい良作だった」
      最近教えて貰いました。コレから読もうか、別のにしようか物色中。
      2012/10/23
  • 本当にこの人はおとぎ話のような寓話のような話を書くのがうまい。かみさまの立ち姿は面白かったw

  • 2012 10/14読了。有隣堂で購入。
    竜、人魚、神様、狼男などなど、ファンタジックな生き物や設定がすぐ近くにある日常(一部違うけど)を描いた短編集
    神様の話のオチに笑ったw いい味してるわこれ。

  • ファンタジーや創作でお馴染みの設定に作家性を加えて面白くすることにかけて久井先生は突出していると思う。
    お気に入りは狼症の2篇で、前編で架空エッセイとして面白さ、後編ではエッセイでは書かれないであろう当事者の葛藤の奥深さがあり組み合わせて面白い作品。
    ハッピーエンドなのにご都合主義とは思えなくてちゃんと感動できるすごさ。

  • この作者凄いなー。心地の良いSF、ファンタジー。人魚と野球少年の話とかかなり好きなんだけど1番は犬谷家の人々。面白すぎる設定、オマージュ。

著者プロフィール

pixivやコミティアで活動し、2011年、短編集『竜の学校は山の上 九井諒子作品集』でデビュー。13年『ひきだしにテラリウム』で、第17回「文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞」を受賞。14年より「ハルタ」にて連載開始した『ダンジョン飯』は、「2015年度コミックナタリー大賞」「このマンガがすごい!2016」オトコ編、「THE BEST MANGA 2016 このマンガを読め!」「全国書店員が選んだマンガランキング2016」と数々の賞で1位を獲得した。

九井諒子の作品

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