ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上 (3)

  • KADOKAWA/エンターブレイン
4.23
  • (22)
  • (26)
  • (9)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 253
感想 : 13
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (529ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047284814

作品紹介・あらすじ

リアルタイム翻訳で放たれるtwitter活劇、第三弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 2013/3/3読了。
    変な日本語で書かれていることにもだいぶ慣れてきて、この世界観を描くために必要不可欠かつ最適な文体だと感じられるようになってきた。ニンジャスレイヤーのハードボイルドな格好良さが際立つ。
    このシリーズ、ニンジャの暗闘に巻き込まれた一般市民のエピソードが泣かせる。究極の格差社会を必死に生きようとし、踏みにじられ、そしてまた生きていかざるを得ない弱者の姿は、近い将来の(現在の?)我々の姿そのものであり、ニンジャソウル憑依前のニンジャスレイヤーの姿でもある。だからこれはただ強いヒーローの活躍を描いたバイオレンス活劇ではなく、弱者の群像劇なのだ。それをしみったれた文学ではなく、弱者が喜ぶ道具立てで鮮烈なエンターテインメントに仕立ているところに、作者のワザマエを見る思いだ。

  • 『ニンジャスレイヤー』シリーズ『ネオサイタマ炎上』編第3巻。
    今巻は、エピソード「ストレンジャー・ストレンジャー・ザン・フィクション」にて、怨敵ラオモト・カンに協力者ナンシー=サンを攫われ幕を閉じる。エピソードの時系列が「ランダムにカットアップ」されているとはいえ、物語の終結が見えてきた印象。

    「ヨイデハ・ナイカ・パッション重点」「あの男は天狗ではなく、ヤクザでもなく、ヤクザ天狗であった」など、独特の言語センスには今回も笑わされる。

    コミカルな台詞回しや、漫画的なバトルシーンの裏側に、傷つきながら生きる市井の人々の姿が映る描写も、相変わらずハードボイルドで決まっている。

  • メリークリスマス~。
    ミニバイオ水牛の可愛さ。かわいいよう。
    ネオロマンティック~。
    中年デッカーのシンゴ=サンらにツボをおされ、さらにニンジャスレイヤーとブラックヘイズ=サン、アンドウとのやり取りがそこはかとなく面白く、ブラックヘイズ=サンのどことなく漂うハードボイルドぽさとか。割と気に入りエピソードです。

  • この巻は「アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ」と「ストレンジャー・ストレンジャー・ザン・フィクション」のどちらも甲乙つけがたい。
    アトロシティ、は荒唐無稽なキャラクターであるヤクザ天狗が好き勝手に暴れまわる話なようでいて、タロやヤマヒロが到底敵わない理不尽に立ち向かう話であることに気づく。
    一見話が破綻しているようで一フレーズごとに周到な計算で組み立てられた話なのだ。
    彼らの足掻きは無駄だったのか?そうではない。藁にすがってジタバタ足掻いて起こした波紋が巡り巡ってヒーローを動かす結果になったのだ。

    ストレンジャー、はヒーロー物にお約束の負けイベント。だが本格的な集団戦であり、アンダーカードの彼らが何となく残念な奴らなのも見どころ。

  • H25年2月12日初版、並、カバスレ、傷み、帯なし
    サツバツ! 新鮮なアトモスフィア!
    ニンジャ抗争で妻子を殺されたサラリマン、フジキド・ケンジ。 彼自身も死の淵にあったそのとき、謎のニンジャソウルが憑依。
    一命をとりとめたフジキドは「ニンジャスレイヤー」――ニンジャを殺す者となり、復讐の戦いに身を投じる。
    リアルタイム翻訳で放たれるtwitter活劇、第三弾。
    単行本: 529ページ、出版社: エンターブレイン
    2014 年4月11日伊勢BF

  • ニンジャスレイヤー。
    どこからでも読み進める事が出来、実際読みやすくテンポも良い。

    しかしながら読むのに非常に疲れる本だ。

    一話一話長いモノはなく、長くなるとしても絶妙な加減で#2へとなる。

    1巻はその内容、使用される言葉にひとつひとつ突っ込みを入れつつ
    正直爆笑な感覚で読んでいたのが2巻ではその物語要素に思わず涙。
    3巻に至ってはなんだろう?なんか政治について考えてしまったぞ!

    読み始めに思った「拙さ」を面白く笑っていた頃が最早懐かしい。
    読み進めるごとに書き手に(いや、多分翻訳チームだろうな)に完全に見透かされている。そりゃ~気持ち良いほどに。

    そして読んだ後の疲労感・・・これがまた気持ちが良い。
    つまりかなり入り込んで読んだ疲れなんだな。

    今まで良作を読んだ後は「お腹いっぱい!」といった表現を使っていたが
    ニンスレに至っては「つっ疲れたぁ~」ってな感じ。

    なにせ読めば読むほど忍殺語が大量に脳内に入ってくるのだ。
    これを使わずにいられるものか。

    今は脳内で茶飯インシデントで使われている忍殺語も
    もう通常会話で使われる日も近い。周りの反応はまだ冷たい
    まさにサツバツ!

    3巻ではナンシー=サンの活躍が多くみられいつもと違った戦闘シーンを楽しめた。

    個人的に一番気になるのはブラックヘイズ=サン。
    今後の絡みが非常に楽しみだ。

  • 分かってやってるに違いない、絶妙な違和感で統一された日本で繰り広げられるニンジャ同士の構想。twitter小説ならではのスピード感、意外と王道なストーリー、そして各エピソードが時系列バラバラで、つい読み返したくなるのも中毒性高し(-_-)

  • 「ニンジャスレイヤーって、プロレタリアート文学ですよね」

     私ではなく、ツイッターのフォロワーさん(書店員)がおっしゃった一言なのだけど、これってなかなか正鵠を射ているのでは。

     忍殺語、世界設定、絶妙な言葉選び……というのは三巻目ともなると新鮮味も薄れて「もうあきた」となってしまいがちなのだけれども、このシリーズがまだそこまでいってしまってない。
     その理由は、魅力的な主人公にはそれ以上に魅力的な悪役が必要とされるのと同様、超人的なニンジャやテンサイ級ハッカー達と並び立つ、まったく普通の一般人……否、「マケグミ」達のイキザマが、最底辺の生活をしていてもなおその中に残って一瞬の輝きをを放つ「人間性」が、きっちり描かれているからなのだと思う。
     そんな私のお気に入りは、「エヴァー・フェルト・チーティド」
    「アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ」です。

  • わりと慣れてきたw

全13件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1968年生まれ。ニューヨーク在住。

「2017年 『ニンジャスレイヤー殺(5)<完>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ブラッドレー・ボンドの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×