兎月恋絵巻 -悪縁は円満な刻にやってくる- (ビーズログ文庫)

著者 :
制作 : ビーズログ文庫編集部 
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047286436

作品紹介・あらすじ

様々な困難を乗り越えた清子と稀國は、誤解も解けて両想いに。縁結びの神様・伝月も「最高の良縁」である二人を結んだことで、力を取り戻した-が。ある日、「おヌシらの縁を切りに来た」と、伝月そっくりの縁切りの神様・断月が現れた!!しかも「この縁は"死"に繋がる」と不気味な忠告まで…!もちろん"縁切り"は拒否した清子だが、それ以来、稀國が屋敷を訪れなくなって-。

感想・レビュー・書評

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  • コミカルな縁結びの神様・伝月によって、両思いになった清子と稀國。はずかしげもない歌にどぎまぎし、嬉しく思いながらも、返歌ができない清子。そんなぎこちない関係の二人の前に現れたのは、“縁切り"の神様・断月。
    しかし、彼は敵ではないらしいが、二人の縁の先には死が待ち受けていると言い出した…
    春霞の君、再び。

    話を広げすぎないでまとめようとした所で、ちょっとこじんまりした雰囲気になってしまったが、二人の熱々っぷりで、フォロー。
    http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-2855.html

  • “「ちぃっ、まったく往生際の悪い……!」
    伝月が宙を駆ける。そして彼はそのまま、両手を突き出し——
    「てぇいっ!」
    「ぬぅ!?」
    断月の両目を手で塞ぐ。
    「今じゃっ、行けい!!」
    その姿勢のまま、伝月は鋭く叫んだ。
    「……へ?」
    「へではない、早く行かぬか!わしが比奴を押さえている間に!」
    必死に叫ぶ伝月は真剣そのものだが、体勢のせいでふざけているようにしか見えない。
    一方で断月は、しばらく動きを止めていたが、ややあってからこう叫んだ。
    「急に夜になった!!」
    「既に夜じゃドアホ。ほれ、さっさと行け!」”[P.58]

    2巻目。
    前後巻になってたみたいで閉幕。
    最後のちょこっとした話、ああいうの好きだから嬉しいな。

    “伝月は小さく頷いた。
    「だから大丈夫じゃ。お主と稀國との縁は、よその男のちょっかい程度では切れぬよ。それこそ注連縄のように太くなる縁、なのじゃからな」
    「そ、そうかしら?」
    「まあ今はぼんやり霞んで様子がおかしいが」
    「不安になるようなこと付け足さないで!!」”[P.140]

  • だから、前の巻で読みきり完、で良かったんじゃないんすか?と思ったシリーズ後編。やはり稀國の身の上話を絡めてのうだうだでしたが、当て馬星影の宮はパンチないし、ラスボスは性懲りもなく春霞の君だし~。断月っていう伝月のかぶりキャラもなんだかな~な、蛇足感満載の一品ですた。

  • 前後編の後編にあたるってことで、これで完結?
    ラストで清子と稀国が結ばれたみたいですし。

    1巻は面白い!って思ったんですけど、2巻は思ったほどではなかったかも。伝月の双子の弟の断月が出て来て、大きなはさみを振り回したり、意外と兄より強いってところはよかったんですけど、もうちょっと星影の宮にヤキモチをやく稀国とか、自分から清子の元から離れた稀国が荒んだ生活してるところとか、もっと何かあってもよかったかなぁ。帝とか出てこなかったし。

    でも最初の方に稀国と清子の交換日記みたいなのがあって、真顔で稀国が清子に愛を語る姿が想像できたのは、ちょっとニヤニヤしちゃいましたけどね。

    ちょっと疑問なのは、稀国=黄昏の宮ってのは、世の中に認知されていないということなんだけど、清子が結婚するにあたり、そこらは明らかになったのかなぁ。

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