B.A.D. 11 繭墨は紅い花を散らす (ファミ通文庫)

著者 :
  • エンターブレイン
3.42
  • (0)
  • (5)
  • (7)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 94
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047290907

作品紹介・あらすじ

「繭墨あざかは、必ず殺される運命にあるんだよ」その言葉の意味に改めて気づく。未来を見る御影粒良は繭墨と自らの死を予言した。だが、運命は自分の手で変えられなければおかしい。粒良は死の条件を覆すため協力を求めてきたのだ。二人の死を回避するには粒良の左眼を潰さねばならない。そのため僕らは、自らの肉を食事としてふるまう代わりに、自殺を求める少女の宴に参加するのだが…。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第11弾!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 紅い女が見せていた夢から覚めた小田桐、夢の中の事件を現実で解決し、一段落ついたと思っていたら繭墨に未来が見える異能者御影粒良が連絡して来た、彼女は繭墨と自身の死を見ていた。
    紅い女との夢の中が終わって少し関係ない話が入るかと思ったら、御影の未来視からの繭墨死亡の可能性。深刻な話になると思ったら、まさかの神の大量発生の話があったりと天上と底辺どちらとも突き抜けていて、小田桐同様こちらも振り回されている。まあ全体的にはシリアスな話で紅い女が小鳥を使って自分の望みを叶えようとしているが、まあ小鳥が馬鹿な道化師であきれる印象はあった。一方で綾の優しさと一途さが切なかった。

  • 小田桐と繭墨は、未来を見ることのできる眼球の持ち主である御影粒良(みかげ・つぶら)という女性の依頼を受けて、自殺志願者たちが集う孤島の洋館へと出かけることになります。そこでは、夕闇戸羽(ゆうやみ・とわ)という少女の主宰する醜悪な晩餐会が開催されていました。ここに呼び集められた自殺志願者たちは、晩餐会で一人ずつ戸羽の肉を食うことになっていたのです。小田桐は、そんな異常者たちの集う会場を歩き回り、やがて戸羽の本当の狙いと、彼らをこの場所に呼び出した粒良の目的を知ることになります。

    グロい事件が一件落着した後は、一転してコミカルな事件が小田桐たちの身に降りかかります。白雪の従者である水無瀬幸仁が暴走し、筆によって「神」を次々と生み出していくのです。あさとたちをも巻き込んでの大騒動が解決した後は、「紅い女」の意を受けた小鳥が、繭墨たちをおぞましい晩餐会のおこなわれた孤島へと招待し、やがて異界への扉が開かれていきます。そしてそれに伴い、肉体崩壊の危機に直面した綾が、重大な決断を下すことになります。

    残すところ2巻となりましたが、この巻の綾のように、ここからサブキャラクターたちが悲劇に見舞われていくことになるのでしょうか。

  • “あざか”の避けられない死という運命に、いよいよ繭墨や小田桐たちが対峙する。何もできないのに、狂人たちをなんとかしようと奮闘する小田桐には毎巻イライラするけど、今巻もその一人相撲が健在で安定してイライラした。あさとに白雪と、異能合戦が激しくなってきて、ラストが近づいてきた印象。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

2009年『B.A.D ―繭墨あざかと小田桐勤の怪奇事件簿―』(刊行時『B.A.D. 1 繭墨は今日もチョコレートを食べる』に改題)で第11回エンターブレインえんため大賞小説部門優秀賞を受賞し、翌年デビュー。主な著書に「異世界拷問姫」シリーズ、他多数。

「2022年 『偏愛執事の悪魔ルポ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

綾里けいしの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
西尾 維新
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×