- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047290907
作品紹介・あらすじ
「繭墨あざかは、必ず殺される運命にあるんだよ」その言葉の意味に改めて気づく。未来を見る御影粒良は繭墨と自らの死を予言した。だが、運命は自分の手で変えられなければおかしい。粒良は死の条件を覆すため協力を求めてきたのだ。二人の死を回避するには粒良の左眼を潰さねばならない。そのため僕らは、自らの肉を食事としてふるまう代わりに、自殺を求める少女の宴に参加するのだが…。残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー第11弾!
感想・レビュー・書評
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小田桐と繭墨は、未来を見ることのできる眼球の持ち主である御影粒良(みかげ・つぶら)という女性の依頼を受けて、自殺志願者たちが集う孤島の洋館へと出かけることになります。そこでは、夕闇戸羽(ゆうやみ・とわ)という少女の主宰する醜悪な晩餐会が開催されていました。ここに呼び集められた自殺志願者たちは、晩餐会で一人ずつ戸羽の肉を食うことになっていたのです。小田桐は、そんな異常者たちの集う会場を歩き回り、やがて戸羽の本当の狙いと、彼らをこの場所に呼び出した粒良の目的を知ることになります。
グロい事件が一件落着した後は、一転してコミカルな事件が小田桐たちの身に降りかかります。白雪の従者である水無瀬幸仁が暴走し、筆によって「神」を次々と生み出していくのです。あさとたちをも巻き込んでの大騒動が解決した後は、「紅い女」の意を受けた小鳥が、繭墨たちをおぞましい晩餐会のおこなわれた孤島へと招待し、やがて異界への扉が開かれていきます。そしてそれに伴い、肉体崩壊の危機に直面した綾が、重大な決断を下すことになります。
残すところ2巻となりましたが、この巻の綾のように、ここからサブキャラクターたちが悲劇に見舞われていくことになるのでしょうか。 -
“あざか”の避けられない死という運命に、いよいよ繭墨や小田桐たちが対峙する。何もできないのに、狂人たちをなんとかしようと奮闘する小田桐には毎巻イライラするけど、今巻もその一人相撲が健在で安定してイライラした。あさとに白雪と、異能合戦が激しくなってきて、ラストが近づいてきた印象。