祈りと署名 (ビームコミックス)

著者 :
  • エンターブレイン
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047292772

感想・レビュー・書評

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  • ひんやりしてて分かりづらい感じがすき
    絵とか切り取り方とか表情(顔はなくても)

  • 人生と世界の寄る辺無い不確かさと、そこから目を背けることで今現在には確かに存在する安寧な日常。それらをロシア貴族的なイメージで背徳的に描くイリーナシリーズ。打って変わってハルはきにけりでは、小学生文学少女のイマジネーションが小気味好く連作短編の形で映し出される。この単行本で貴重な清涼剤。次のトロイエはちょっと謎で、不安から渇望に喘ぐ兄に対して、誠意で応える妹のキャロルもまた、まだ死にたく無いと不安を抱えている。2人の不安が突き動かす行動が渇望と誠意しか生まないのならば、果たしてさまよえるオランダ人の様な結末が迎えられるのだろうか。"彼が私を見下ろすまなざしの"コマで描かれる鼻と口のアップが美しかったりと絵的に非常に魅力的な作品だけにモヤモヤとしてしまう。ラストの夜は昵懇しくでは、中原中也の詩と東日本大震災をモチーフに、遠くを見据えようとする子供達を演劇的表現で清々しく、と思ったらようやく親たち眠ったよとか、現状への諦めとも取れる台詞に刺される。

  • 絵の雰囲気とオリジナリティーはある。ストリーに魅力は感じなかった。自分の読解力不足か、雰囲気のみなのかは判断できず。

  • 森泉岳土氏の『祈りと署名 (2013)』を読んでみた。描写が凄くドラマティックに描かれている。初めて目にする、描写だ。 ”ハルはきにけり”が素晴らしくいい。ラストの”夜はちかしく”は感動しました。もっと、森泉岳土氏の作品が読みたいです。

  • なんだか異端な感じはするんだけど、俺はこれが食べたいんじゃない感。
    洒落こまったフランス料理じゃなくて、居酒屋のもつ煮が食べたいんだ。
    とにかくワシには合わなかったんす。

  • 菴輔□縲√%縺ョ謗エ縺ソ縺ゥ縺薙m縺ョ縺ェ縺?ク肴?晁ュー縺ェ諢溘§縺ッ窶ヲ縲らァ√↓縺ッ蝎帙∩遐輔¢縺ェ縺?h縺?↑縺ィ縺薙m繧ょ、壹??≠繧九¢縺ゥ縲√¢縺」縺励※髢峨§繧峨l縺ヲ縺?k縺ョ縺ァ縺ッ縺ェ縺上?∵拠邨カ縺輔l縺ヲ縺?k諢溘§縺ァ縺ッ縺ェ縺上?∽ス募コヲ繧りェュ縺ソ霑斐◎縺?→縺?≧豌励↓縺ェ繧九?

  • 2013-12-4

  • マンガとしてどうなのかと、より意識的に考えてしまう。

  • 「文藝」で春樹やカフカを漫画化していた人。
    僕が好きな安永知澄も参加する同人誌「ランバーロール」の人。
    柴崎友香「寝ても覚めても」の表紙絵の人。
    と、ニアミスを続けてきたが、初めて漫画を手にした。
    ら、手法も内容もすごい!

    「祈りと署名」〔イリーナ〕シリーズ。スヴェトラーナお嬢様をご主人に擁した屋敷。に恋人として入り込んだイリーナは首絞めセックスを。上の階には婿養子がいて、イリーナはそいつを。そして犬を。
    「惜しまず与えよ」〔イリーナ〕シリーズ。スヴェトラーナの妊娠、父は? 執事? 庭師? 首絞めの指の跡=署名。
    「灯は消えてイリーナは」〔イリーナ〕シリーズ。スヴェトラーナは去り、残されたイリーナは男たちに。

    この連作、もはや澁澤龍彦が愛したサド、コクトー、マンディアルグ、クロソウスキー、バタイユ、レアージュ、ユイスマンスに、悠然と迫っている!

    「ハルはきにけり」アルゼンチン→ナイゼンチン。
    「トロイエ」影絵。
    「夜は昵懇しく 中原中也「湖上」による」

    検索してみたところ、大林信彦長女と結婚しているとか。10歳くらい年上だとか。
    顔を描くかどうかで逡巡して顔を描くことに踏み切ったとあとがきにあるが、影絵でも顔は見えている。顔は見えていても影が見える。
    この作家には付き従いたい。

  • 悪夢的な作品も描く方なのか!とびっくり。
    独特な手法の独特な絵と、その世界がよく合っていて引き寄せられた。
    ハルの前日譚があったのも嬉しい。
    この世界、好きだなー。
    そして中原中也で一番好きな「湖上」に、ここで会えるとは!
    新鮮な解釈&創作をしていて面白かった。

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著者プロフィール

水で描き、そこに墨を落とし、細かいところは爪楊枝や割り箸を使ってマンガを描く。著書に最新作のコミカライズ作品集『村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」』のほか、『セリー』『報いは報い、罰は罰』『ハルはめぐりて』『うとそうそう』『カフカの「城」他三篇』『耳は忘れない』『夜よる傍に』『祈りと署名』など多数。

「2020年 『ランバーロール 03』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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