この恋と、その未来。 -一年目 春- (ファミ通文庫)

著者 : 森橋ビンゴ
制作 : Nardack 
  • KADOKAWA/エンターブレイン (2014年6月30日発売)
3.75
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  • 本棚登録 :147
  • レビュー :18
  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047297289

この恋と、その未来。 -一年目 春- (ファミ通文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ライトノベルらしからぬ重い物語、という前情報に手をつけるのを躊躇っていたが、実際に読み始めてみれば面白く最後のページまで続けて読んだ。

    実家で傍若無人な姉3人に虐げられて生きてきた四郎が、広島の全寮制の新設高校に入学し、同室の織田未来と出会う。未来は性同一性障害であり、身体は女でも心は男だった。積極的な未来に引っ張られる形で四郎は女の子と遊びに行ったりバイトしたり、何より未来とくだらない話をして仲良く楽しく過ごしている様が良い。四郎の父がシャレにならないくらい自由人だったり、姉からの虐げられっぷりが笑えないレベルだったりと軽すぎない部分があるため、未来の性同一性障害の設定が作中で浮いていない。

    これは、マイノリティの物語だ。普通を過ごすために特別な配慮を必要とすることなどは、マイノリティの気持ちとしてよく分かる。主人公の四郎があまりものを深く考えない人間であり、かといって人をいらつかせるわけでもない。その適度な無関心が心地良い。身体は女である未来に恋をしてしまい、心は男だから一生そんなことを言えるはずもなく。ただ側にいるだけの日々の中で、勘のいい未来が気付いてしまわないかが心配。

    ライトノベルか?と聞かれるとライトではないが、語り口と広島の雰囲気が重く見せていない。これはいい物語。

  • 2017/12/09 京大合同ビブリオバトル 一回戦

  • 前々から読んでみたいと思っていた作品。この方の「東雲侑子~」シリーズが女子高生作家の話なら、この作品は性同一性障害を持った子と相部屋になった男の子が主人公の物語。未来に恋心を持った四郎。これから二人にどんな出会いがあり、出来事があるのだろう。実際こんなシチュエーションは考えにくいのだが、その点では物語がどういう展開をしていくのか興味がある。この次の巻は手に入れているので、引き続き読んでいきたいと思う。

  • 2017年読了

  • LGBTの認知も高まったこの時代。ライトノベルでも性同一性障害がテーマに…!
    主人公はフツーの男の子(定番!)ですが、全寮制の高校に入学。ルームメイトは心は男の子、体は女の子。そのルームメイトが「イケメン」で…という展開。

    読んでみると、案外ラノベ的な浮わついた感じ(異常にキャラが立った奴がいるとか)はなく、静かに物語が進行していく印象。1巻の終わりも、あまり疾走感などはなく儚く締まった感じでした。

    粗はないけど、この静かさについていけるかは謎。次の巻を借りるべきかどうか、悩むなぁ。。

  • 東雲シリーズの雰囲気が好きなので、ならこれも読んでみようじゃないかと。性同一性障害という問題を抱えたヒロイン(?)を中心とした恋模様が切ない……!
    あと三好さんみたいな柔らかい広島弁の女の子がとっても好みです。

  • 性同一性障害をテーマにしたライトノベルがあると知り、どのような内容かと興味本位で購入。物語としては大きなうねりを終始感じることなく淡々とした感じ。主人公の感情の起伏描写があまりないように感じたからか・・・? 次巻に手を伸ばすか迷う。

  • 評価:☆4.5

    東雲侑子シリーズの二人が贈る、ためらいと切なさの青春ストーリー、開幕。

    超理不尽な三人の姉から離れようと全寮制の高校に入学を決めた主人公・四郎。そこで体は女、心は男な「性同一性障害」の織田未来とルームメイトになることに。

    「――恋は、心でするのだろうか?それとも、体でするのだろうか?」

    困惑しながらも男として接しようとする四郎、だが四郎が感じる心地よさは、友情以上のものに段々と変わっていく。
    この辺のバランス感覚が絶妙でしたね。どうしようもないやりきれなさ、切なさが伝わってきた。
    奇抜な設定でありながらもインパクト重視で軽く適当に済ませるのでなく真摯に向き合っているのも好印象。

    "もう、遅いよ、未来。"

    二人の着地点はどうなるのか気になるところ。

    あとこの作品は広島が舞台になってるんですが、作中に出てくる女の子達の広島弁が超可愛いw
    三好さんとか天使な性格も相まってもう天使かと思ったっていうか天使だった(錯乱)

  • これは恐ろしい作品だなぁ

    よく男と女の間に友情は成立するのかというテーマを描いた作品はあるけれど、体は女で心は男という人に恋をしてしまった少年は求められた友情に応えることができるのかという空恐ろしい内容になっている
    主人公の松永四郎という少年は強気な女性ばかりが揃う環境で育ってしまったせいで非常に押しに弱くて自己主張も少なくタイプなんだけどそれでいて女性の体にはある程度慣れている、それが自分は男だと思ってもがき続けている織田未来にとっては丁度いい相性なんですよね

    今後二人の関係性がどんな風に変化していくのか非常に興味深い

    個人的には「いいお嫁さんになる」と冗談を言われて呆然とした状態で去ってしまった未来に対して「何か、面倒くせぇな」と思ってしまった四郎が印象的だった。
    何だかんだ言って普通の少年だからそんな簡単に相手を理解するなんて出来ないんですよね。それが如実に現れていたシーンに思えた

  • ★3.5
    素直に読むにはテーマが難しいなぁという感じ。

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