下読み男子と投稿女子 -優しい空が見た、内気な海の話。 (ファミ通文庫)

著者 :
制作 : えいひ 
  • KADOKAWA/エンターブレイン
3.98
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本棚登録 : 177
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047305151

作品紹介・あらすじ

平凡な高校生の青は、実はラノベ新人賞の下読みのエキスパートだ。そんな彼は、ある日応募原稿の中に、同じクラスの氷ノ宮氷雪の作品を見つける。"氷の淑女"と呼ばれる孤高の少女が、フォント変えや顔文字だらけのラノベを書いて投稿している!?驚く青だが、その後ひょんなことから彼女の投稿作にアドバイスをすることに。評価シートに傷つく氷雪をあたたかく導き、世界観、キャラ設定、プロットと、順調に進んでいくが…。爽やかな青春創作ストーリー!

感想・レビュー・書評

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  • 実に野村さんらしい安定感のある作品。
    なんだか自分もライトノベルの書き方をレクチャーされた気分になった。

    みんなの知らないその子の秘密を知ることから始まる物語は割とメジャーだと思う。
    そう言う意味で、その後の展開も含めて、非常に王道なボーイミーツガール物語。
    作中の物語と実際の展開が重なるのは作者お得意の構成だ。

    主人公が自分のことだけ疎いのはお約束なのだけど、それってやっぱりおじさんが言うように主人公気質だったんだ?(笑)
    でも、もうちょっと積極的な主人公も見てみたいなあ。

    ラストの下読み評価シートが実に効果的。
    こんなこと書かれたら、もう惚れるしかないよなあ。
    ハイライトはもちろん、氷雪がその評価シートを読んで涙を流す場面。
    嬉し涙っていいもんだなあ。
    自分もこんな評価シートが欲しい(爆)

    ちなみにヒロインの書いた最初の小説の1ページ見開文で吹いた(笑)
    これが二人で創った投稿作ではどうなったのか、ぜひ作者にはその投稿作を描いて読ませて欲しいところだ。

  • 流行りの長文タイトルで読書候補から外していたけれど、読書メーターでの評判の良さと作者が野村美月であることから購入。広い心を持ちどんなライトノベルでも楽しさを見つける、下読みバイトをしている主人公と、厳格な祖母の元萎縮して育つもライトノベルの楽しさをし知りこっそり投稿している孤高のヒロインの恋物語。日常を積み重ね、ヒロインの制作する小説と心情がリンクし、周りの大人たちが場を固める。主人公の相手の良さを見つける長所も、ヒロインの内気で押し秘めた想いも、そんな二人が心を近付ける日々も、丁寧に積み重ねて描かれていて良かった。1冊の青春ものとして非常に面白かった。

  • さすがの一言。
    なかなかくっついてくれない主人公たちにジレジレしつつ読了。
    ラノベの教科書みたいな作品でした。創作の仕方・考え方は人それぞれだと思うし、実際に新人賞に投稿している方の中には「影響を受けないため」にあまり本を読まないようにしている方もいるかもしれませんね。
    でも、そういう方にこそ、この作品は効力を発揮すると思います。
    なんたって初心にかえれる。
    主人公、ヒロイン、主人公の叔父……読書が好きであったり出版業界を志す(興味がある)という方なら、三人のうち誰かには絶対共感できると思います。

    『ヒカル~』以降は作品を追っかけてなかったので、久しぶりに野村ワールドに浸れて楽しかったです。
    とにかく青春!
    ファンタジー要素いっさいなしで、なんか逆に新鮮さを感じました。

  • この人の読み切りは、ラノベではなくて、少女小説である。それも創設された頃のコバルト文庫のような、少女漫画をそのまま活字にしたような。
    つーか、美月たんがほんとうに書きたいのは、そういうお話なのだろう。
    …もう死に絶えたという噂も…

    むしろ、そんな思いは、アラサーフォー女子向けの作品にちりばめられてる気がする。

    モジモジした2人の関係「いいかげん、くっつけ!」と周りが思ってるのに、ぐずぐずとしてるカップルはもう絶滅してしまったのかなぁ。

    私も伏線がしっかり回収されるお話は大好きだ。しかし、伏線とバレないように、しかも読者にしっかり覚えさせる伏線をはるように!と明言して、しかも、ホントにその通りの伏線がしいてありました。流石、プロの作家です。

    しかし、なぜ金網越し??

    絶対この人、三浦しをんにも、柚木麻子にも、有川浩にも負けない才能だと思います。是非「表舞台」に出てきて欲しい。

  • ラノベ新人賞の下読みのアルバイトをしている高校生の青が、擬音他の多発する作風な反面、大人びた孤高のクラスメイトで話すと自信がなくてぎこちない投稿者の氷雪の作品を、良い所を伸ばしつつ新たに導く日々が爽やか。青の視線が温かくて、氷雪の作品に対する評価シートにもじんとした。知人の声優の裏名義の話も印象的。

  • よく取材されていると思ったら、あとがきを読んで分かる。これは下読み経験が豊富な野村美月さんにしか書けない作品。
    展開自体はベタ中のベタだったが、おばあちゃんの話はおもしろかった。あと、「特別」「執着」がない主人公の成長が見れてよかった。

  • ライトノベルの賞の下読みをしている主人公が、ひょんなことからクラスでとっつきにくいが人気のある女子生徒の作品を見つけ、その女子生徒空ラノベの書き方のアドバイスを求められるあらすじ。この人の作品を見て思うのは、どの自分の作品の登場人物にも対して「親しみ」を持ちながら作品を書いているという点。ホントに小説を書くことが好きなんだなとどの作品(3つしか読んでいませんが)を読んでもそう思う。体調を崩していることをあとがきで述べているけど、色々な作品をもっと読みたい作家の一人でもあるなと読みながら思った。

  • 【あらすじ】
    「わたしに、ライトノベルの書きかたを教えてください」

    平凡な高校生の青は、実はラノベ新人賞の下読みのエキスパートだ。
    そんな彼は、ある日応募原稿の中に、同じクラスの氷ノ宮氷雪の作品を見つける。
    "氷の淑女"と呼ばれる孤高の少女が、フォント変えや顔文字だらけのラノベを書いて投稿している!?
    驚く青だが、その後ひょんなことから彼女の投稿作にアドバイスをすることに。
    評価シートに傷つく氷雪をあたたかく導き、世界観、キャラ設定、プロットと、順調に進んでいくが……。
    爽やかな青春創作ストーリー!

    【感想】

  • ラノベ始め、公募の文学賞で一次選考などとして読んで選別することを下読みと言うが、それが題材になっている作品で、小説好きとしては気になって拝読。小説家やそれを志す人、文章書きが主軸の物語は、私的には面白い。

    著者も下読み仕事をしているとのことで、ラノベ特化ではあるが、そのプロセスやポイントが知れるのも興味深い。下読み男子のアドバイスは下読みのプロというかは編集かな、と思うほどだが、物語成立プロセスなのは確か。

    色恋模様はベタ甘で、照れてちょっとむず痒くなってしまった。

  • いつかは読んでみたい作家様のおひとりで、今回ライトノベルの書き方がテーマということもあり、以前に読んだ「小説の神様」に近いかもしれないと思い手に取りました。

    結果的には自分が求めていたものとは違っていましたが、下読みを扱った小説は読んだことがなかったので参考になりました。

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著者プロフィール

【野村美月(のむら・みづき)】
2001年『赤城山卓球場に歌声は響く』で第3回ファミ通エンタテインメント大賞(現・えんため大賞)小説部門〈最優秀賞〉を受賞しデビュー。2006年より刊行された、「文学少女」シリーズが大人気となる。その他のシリーズに、「ヒカルが地球にいたころ……」「ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件」などがある。

「2016年 『晴追町には、ひまりさんがいる。 恋と花火と図書館王子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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