この恋と、その未来。 ―二年目 春夏― (ファミ通文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/エンターブレイン
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本棚登録 : 98
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047307681

作品紹介・あらすじ

二年への進級と共に、それぞれ第二寮の個室へ移った四郎と未来。新入生の梵七施の噂から三好と付き合っていることを公にした四郎は、少しずつではあるが、気持ちを未来から三好へ向けていく。そんな夏のある日、未来は山城に自分の秘密を打ち明けると四郎に告げる。心の底では山城が未来を受け入れることを怖れながらも、ただ一人の親友として未来の決意を応援し、自分は三好を含めた友人達と夏の夜を楽しもうとする四郎だが……。揺れ動く、第四幕。

感想・レビュー・書評

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  • 2022/04/19-04/21

  • 2018/5 6冊目(通算77冊目)。限界まで膨らんだ水風船が限界がきて破裂し、周りの人達がずぶぬれになったような話の展開。(例えが分かりにくくてすみません。)。いや、ラノベでこんなドロドロとしたものを読むとは思わなかったわ。四郎の行動は同情はできないけど仕方のない面もあると思う。心に痛手を負った四郎や未来達が今後どのように立ち直っていくのか、続きも読んでいきたいと思う。

  • 2017年読了

  • 作者は真っ当なライトノベルと思っているようだけど、この作品はどう考えたってヘヴィだよ!
    どこかぎこちない感覚を挟みつつもどうにか上手く進展していた四郎と未来、四郎と三好の仲だったけどこんなあっさりと崩壊するとは思わなかったよ。あの場面で四郎が山城要に詰め寄ったのって、頭に血が上って見境がなくなっていたけどそれ程間違った判断ではないんだよね。未来からは散々惚気を聞かされていたし、未来に幸せになって欲しいと考えていたのは確かなんだから。でもそこに四郎が未来に恋愛感情を抱いてしまっていることで歪みが生じてしまう。
    要に詰め寄るのも嫉妬からと判断されてしまうし、三好より未来を優先するのもそういった感情があるからと思われてしまう。その象徴が四郎と未来の仲が崩壊したあのシーンだったんだろうな……。あの辺りのシーンは読んでいて辛かった……
    でも未来に恋愛感情を抱いていたからこそ広美に溺れずに済んだ面もあるのだと思う。ラストの一文が全てを象徴しているけれど四郎は全てを失ってもまだ懐き続けるものがある。それはとてもみっともない物なんだろうけど、それがどんな道を示すのか強く知りたいと思う。せめて登場人物たちにはハッピーエンドを迎えて欲しいけれど果たしてどうなるのだろうか?

  • 森橋ビンゴはこんな作風だったかという驚きがあったので、ラストの衝撃の展開たるや大変なものでした。
    本当に「ライトじゃないじゃないですか……」
    一服の清涼剤だと思っていた三好さんと広美さんがあんな事になってしまったので不安しかないが梵ちゃんがいるから大丈夫、か?

  • いやもう、辛いなあ。
    でも、こうなると思ってたよ。

    未来への想いを忘れるために、部屋も別々にして三好さんとも付き合って、なんとも苦しい努力をする四郎。
    表面上はうまくいきそうな瞬間もあるのだけど、そんなこと続くはずがないんだよなあ。
    だって、未来に自分の心を隠して、三好さんに甘えて、何より自分の心を騙して、毎日苦しい想いをしながら、それでも、本当の心は偽れないのだから。
    なんというか、この状況、ちょっと個人的に自分の高校時代を思い出したりして、なかなか辛かった(笑)

    そして訪れる崩壊の時。
    それはある意味当然なのだ。
    四郎が要さんに会いに行くところからの怒涛の展開はさすがに息をのんだ。
    今まで築いてきたものすべてを失った四郎。
    そのつらさは想像に余りある。

    けれど広美さんの暴挙(笑)の果てに来るラストの平明さ。
    全てを偽っていたころの辛さよりも、全てを失った果てにもはや嘘をつかなくてもいい確かな想いを抱いた明るさを感じさせて、絶望の中で灯りを見たような気分だ。

    それにしてもやっぱりつらいなあ。
    この話はどこへたどり着くのだろうか?
    次巻を手に取るのが少し怖い。

  • それぞれ抱えていた想いが明らかになった第4巻でした。曖昧な心地良さを失われるべくして失った主人公、同情の余地はないにしろ、最後に見せた決意が次巻から試されるのではと期待です。「我慢ぐらい、できるよ」が切なく、印象的で作風を感じる一言でした。

  • 恋愛小説だけど、少し重い感じがするけど、未来と四郎の関係がどうなるのか気になるところ!

  • …ギリギリっ!
    あ、危ない……もしこれ以上やってしまっていたら…危なかった…さすがに読み控える気持ちになるとこだった……。
    さて、色々台無しになった気もするが、ようやく一番すっきりするとこまでいったような気もするので、ここからの主人公のがんばりに期待。

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著者プロフィール

2002年にファミ通文庫でデビュー。主な著作に『三月、七日。』シリーズ、『東雲侑子』シリーズ(ファミ通文庫)。『デビルメイクライ』シリーズや『鬼武者Soul』などのゲームシナリオの他、漫画原作も手がける。

「2016年 『この恋と、その未来。 ―三年目 そして― 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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