知らないと恥をかく世界の大問題 (角川SSC新書)

著者 :
  • 角川SSコミュニケーションズ
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本棚登録 : 4041
レビュー : 449
  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047315044

感想・レビュー・書評

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  • 上の娘がもうすぐ中学生というお年頃になり、世界の時事ネタにも少しずつ興味が出てきた様子な今日この頃。
    いろいろ話をしていると、断片的には記憶に残っている様々な国際政治ネタながら、それらの相互関係や因果関係などを踏まえ、ストーリー仕立てで語れるほど頭の中では整理されていないと感じることが多々あり。
    これは良い機会とばかり、池上先生のいつもの名調子を想像しつつ、現代史のおさらいを...と手に取った本書。

    本書の出版年は2009年10月。
    今から遡ること7年前。
    2008年のサブプライム・ローン問題からリーマンショック、オバマ大統領の就任。
    日本では民主党政権誕生直後あたりでしょうか。
    近いようで遠いような時代ですね。

    本書の構造としては、
    まずは当時の「世界の勢力地図」を占うキーワードから始まり、
    アメリカの転落ぶり、それを踏まえた次なる覇権国…中東か?ロシアか?はたまたインドや中国?
    現在でも続いている二酸化炭素問題などの世界の問題点、中東や北朝鮮など世界各地の国や地域間の衝突、
    そして、政権交代直後の日本が抱える問題点など。

    本書を読んでいると、幅広いテーマながら、要点を絞りつつ、いつもの池上先生のあの語り口調で、分かりやすく解説いただいているような感覚になります。
    もちろん、広範囲なテーマである一方、紙面は限られているので、テーマごとの深堀りには向いていません。
    なんだかいろいろなテーマがテンポよくポンポンと語られては消え、語られては消え...といった感触。
    しかしながら、当時の世界の構造・出来事・課題などを総体的に、ストーリーをもって捉えることができます。
    当時の国際情勢に関する頭の中のマッピングや整理整頓ができ、これをベースとしてより広範囲で深い情報を肉付けするのにちょうど良い骨格作りができると思います。

    また、時折、該当するトピックスにまつわる事象や歴史の基本的な解説をいただけるのが、たいへん有難い。
    私自身の理解が不十分であったことや、そもそも全く知らなかったことなどにも、気づかせてくれ、必要な情報やその取っ掛かりを与えてくれます。

    現在、本シリーズはパート7まで出版されている模様。
    こういった書籍に触れて、自らの記憶や頭の中の情報整理も大切なことですね...と実感させられる一冊です。

  • 以前から池上彰のニュース解説はけっこう好きなので、人気シリーズである本書を手にとってみた。刊行が2009年ということで、若干古いかなと思ったが、たとえばロシアや中国の覇権主義的なふるまいはまさに最近起こっていることなので、いま読んでみても非常にタメになる部分が多い。世界金融危機なんかも、解説は何十回も見た記憶があるが、あらためて整理できたのはよかった。さすがに政権交代への期待――けっきょく空回りに終わり、いま読むと虚しさも感じる――など、内容が古びている部分もあるのだが、それを含めて確実に現在の日本、世界というものが存在しているので、読めたこと自体には意義があると思う。あまり個人の意見を表明するイメージがない著者であるが、郵政民営化へのスタンスなどが垣間見られることもなかなか興味深い。毎日新聞を読んでいても、すぐには把握できないことも多いので、こういったシリーズも時折読むことで、これからも智識を整理してゆければと思う。

  • なぜ、教科書を読み、授業を受けていたのに、私は全然社会を、世界を知らないのだろうか?
    ということをこの本を読んで考えていたのですが、
    その違いは「責任をもって自分の意見を述べている」なのかな、と感じました。

    教科書は、検定に沿って、検定で事実として認定されていることしか述べられていない本。
    その冊子を使って、各教師が責任をもって、自分の意思を含めて生徒に教える。
    社会科の好き嫌いや、大人になってからの理解は教師の力量が関係しているのではないでしょうか。

    この本では池上さんが、自分の責任で、個人的見解を述べています。
    それも含め、話しことばで語られるこの本を、池上さんの授業的を受けている感覚で
    読んでいきました。

    起きている現象に対して、基本の理解をし、発生した現象をきっかけに物事が動き、
    社会情勢がつくられていく。
    その構造をきっちりひもといて頂いて、助かります。「なぜそうなったのか?」
    を一つ一つ調べて理解していくというのはなかなかに大変ですので。

    池上さんの他の書物も読みたいと思いました。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「その構造をきっちりひもといて」
      池上彰の本は、読んだコトがないのですが、私が全然判っていない「経済」と「宗教」の本を読んでみようかな、、...
      「その構造をきっちりひもといて」
      池上彰の本は、読んだコトがないのですが、私が全然判っていない「経済」と「宗教」の本を読んでみようかな、、、と漠然と考えていましたが、この本も良さそうだな。。。

      2014/05/07
    • ヒロセマリ@2000万円貯めずに楽しく生きたいさん
      戦争に関する項目において、各宗教と、それに伴う争いについてわかりやすく説明がありましたので、私ももう少し掘り下げたテーマの本も読めたらと思い...
      戦争に関する項目において、各宗教と、それに伴う争いについてわかりやすく説明がありましたので、私ももう少し掘り下げたテーマの本も読めたらと思います。
      と書いて、説明するまで理解はできてないことに気づきましたので、改めて池上さんの伝える力を見習いたいと思う次第です。。。
      2014/05/07
  • 選挙報道以来著者の歯に衣きせぬものいい(勿論裏打ちされた知識あってのことだが)に好感を持ち読んだ。こういった時事ネタは現状を確認するにはいいが将来を俯瞰するのには好まない。そういう意味で、民主党政権、中東の春、円高を挟んでの読了は非常に参考になる。
    特に、教育レベルと経済の発展の相関についての著者の考察はよい。著者は記者であり学者ではないので無理だとは思うが、もう少し掘り下げた研究をよんでみたい。
    しかし、著者の冷静でブレない記述は素晴らしい。きっと今同じ話題を論じてもベクトルは変わらないのだろう。

  • ほんと、知っておくべき世界の問題が分かりやすく書いてある。
    日本人は自分の納税額を知ってタックスペイヤーであるという意識を持つべきだという意見には同感!
    年金制度をどうすべきかとか池上さんの意見が聞きたかったな。

  • 2009年初版ということで、少し古い情報ではあるが、現在の世界につながる事象がとてもわかりやすく説明されていた。
    現在の政治状況をかんがみると、これが書かれた当初よりも随分ひどい状況に陥っているので少々暗い気持ちになった。

    日本の抱える問題点を指摘した章、特に日本の教育の問題点をフィンランドの教育と比較した部分には共感した。政治が教育を縛り付けず現場にまかせる、教師を教育のプロとしてきちんとした立場を与える、という方法をこの国もとっていくことができればいいと思った。

    恥をかくかかないの問題ではなく、これからの私たちの世界のことを考えるうえで、この本を多くの人に是非読んでほしいと思った。

  • 内容はちょっと古いが、全体的に見ると良書。2009年の世界金融危機に絡めて世界でパワーシフトが起きたと捉え、情勢を解説する。

    さすが池上さん、わかりやすぅー!

  • 世界の時事問題やニュースを分かりやすく説明してくれる
    池上さんの本。どうやら売れているようで、
    既にシリーズ物になっています。
    この本はその1冊目。

    三十路直前ギリギリになって、
    ようやく「もう少し世の中のことに詳しくならねば…(汗)」と
    手に取りました。

    さすが池上さんなだけあって、とても分かりやすく
    世の中のことについて説明してくれています。

    子供の頃、30歳ってもっと世の中の色々なことを知っていると
    思っていましたが、いざ自分がその年齢になって
    初めて知らないことだらけなことに気が付きました。
    そういう人は他にもたくさんいるはず!
    (だから売れてるのかな!?)
    そんな人にぴったりな一冊です。

  • 09年11月の時事なので今身にするのは少し遅いですが、社会情勢、とりわけ世界の国々の構図(対立)が分かりやすく、勉強になった。

著者プロフィール

池上 彰(いけがみ あきら)
1950年、長野県生まれのジャーナリスト。東京工業大学特命教授、京都造形芸術大学客員教授、名城大学教授、信州大学・愛知学院大学特任教授、特定非営利活動法人日本ニュース時事能力検定協会理事を兼任する。
慶應義塾大学経済学部卒業後、1973年から2005年までNHKで記者として勤める。以降、フリーランスのジャーナリストとして活動。ニュース番組で人気になった。2012年から2016年までは東京工業大学リベラルアーツセンター専任教授を勤め、定年退職後も学生教育に関わっている。

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