「時間」の作法 角川SSC新書 (角川SSC新書)

著者 :
  • 角川マーケティング(角川グループパブリッシング)
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レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047315419

感想・レビュー・書評

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  • 情けないことですが、最近体が思ったように素早く反応できなくなってきていると痛感します。自分に残された時間の定義は、観点によって長さは異なってくると思いますが、何をとっても限られた時間しかないことを悟り始めました。この本は時間を有効に使うための生活や仕事をする上でのヒントが書かれています。

    来るであろう瞬間に、自分は充実した人生を送ったと自分に対して言えるように、この本に書かれたことを参考にして、これからを過ごしていきたいと思いました。

    はしがき(p7)に書かれてあった「無駄な時間を省くとは、有用な時間を生産する」という考え方は、私にとって重要なものでした。

    以下は気になったポイントです。

    ・A4サイズの1枚の紙を、まず縦長に4等分に折って、それを垂直方向に折ると名刺サイズの大きさになり持ち運びに便利になる(p22)

    ・キーワードは3脚と同じ、1脚、2脚では自立できないが、3脚ならしっかりと地に足をつけられる(p27)

    ・日頃からよく読む好きな作家がいれば、まずは自分が読んで面白いと思った文章を真似る(p41)

    ・文章を書き始める前に、3つほどのキーワードをパソコンの入力画面に入力しておく(p47)

    ・何十回と同じ単語を使うかわりに、具体的な描写で表現する(p53)

    ・読書は個人的な体験であり、本を読み続けるには、自分の中にモチベーションが必要、それに合った本であれば読破できる(p72)

    ・一流の人は、どなたも物腰が穏やか、自然体で優しく人に接してくれる、自分の「眉間」(しわを寄せない)と「目線」(相手の目を見て話す)に気を付ける(p81、82)

    ・美空ひばりはステージから出た瞬間に、周りを見回ることであった、そうするとみなの心は引き込まれる、話を人に確実に伝えるには、語りかける姿勢が必要(p86)

    ・90分の講演であれば、聞いている人に満足してもらえるには、その10倍時間をかける努力が必要(p88)

    ・外国語を効率よく勉強するには、国内の英会話学校へ行くよりも、海外で数か月間、現地で苦労してみることである(p97)

    ・海外で話し掛けるには、お年寄りに定めるとハードルが低くなる、どこの国にもお年寄りには親切な人が多い(p103)

    ・時間の見える化をするには、「いつまでに仕上げる」というように、一つの物事にかかる時間を見極めながら常に動く(p125)

    ・失敗しないためには、一つ一つの仕事の内容をどう組み合わせて同時進行するか、重層的に使うことが必要である(p127)

    2012年9月30日作成

  •  タイトルがちょっと気になったので手に取った本です。
     林望さんの著作はエッセイや小説など何冊か読んでいますが、今回のものは、とても実務的・功利的な内容です。情緒的・文学的な風情を感じる余韻は全くありません。そのうえ、本書で紹介されている時間の使い方に関する「リンボウ流の勧め」は、残念ながらほとんど私には響きませんでした。
     正直な言い方が許されるならば、こういった趣向のエッセイなら、あえて林望さんのものを選ぶこともなかったように思います。

  • 人生における時間に対する考え方をいまいちど再認識する本。
    ただ、著者独自の観点が強い部分もあるとおもう。

  • 知的生産において、材料となるのは情報です。しかし、情報だけあればそれで十分かというとそうでもありません。それ以外に何が必要かというと、「時間」です。

    情報を集める時間、考える時間、アイデアが発酵するまでの時間、実際に手を動かして何かを生み出す時間、そういったもろもろの時間がないと作業を前に進めていくことはできません。

    これは知的生産に限ったものではありませんが、共同作業・分担作業ではなく自分の頭を使って進めざるを得ない知的生産においては、「自分の時間の使い方」というのは制限要因になりえます。

    本書は作家であり書誌学者でもある林望さんの「時間の使い方」を紹介した本です。内容的にはタイムマネジメントの手法ではなく、有用に時間を使うための知的生産術として読むことができそうです。

  • 時間を短縮かつ、有効に使う方法など。
    結構為になりそう。

  •  思いっきり期待外れの内容であった。

     そもそも、タイトルがひどい羊頭狗肉だ。
     このタイトルでは誰もが時間管理術の本だと思って手に取るだろうに、時間管理がテーマになっているのは全9章中の2つの章だけ。で、ほかの章には何が書かれているかといえば、メモ術、読書術、文章作法、英会話を学ぶコツ、上手なスピーチのコツ、風邪を引かないための心構え(!)など……。
     要は広い意味での「リンボウ流仕事術」の本でしかない。にもかかわらずこんなタイトルをつけるのはいかがなものか。

     それでも仕事術の本として役に立てば腹も立たないが、その点でもかなりのダメ本であった。とにかく、あたりまえのことしか書かれていない。

     たとえば、読書術についての章にはこんな一節がある。

    《インターネットの利点は何かというと、一つのニュースに関連する情報を、数カ月前からさかのぼって読めることです。新聞やテレビで過去の情報を知りたくても、その日、その時間のことしかわかりません。
    (中略)
     それに、テレビの場合は芸能ニュースのように私にはまったく興味のないニュースでも見続けていないと次のニュースに進めませんが、インターネットであれば自分で見出しを見ながらニュースを選べるので、仕事をやりながらちょいちょいと読むことができる。
     この、自分の都合で時間のかけ方を調整できるというネットニュースの性格は、時間を無駄なく使う上でとても重宝なものです。》

     2011年に刊行された本の一節とはとても思えない。いまどき、これを読んで「へーえ、インターネットってそんなに便利なのかぁ」と感心するような読者がいるだろうか。

     時間管理をテーマにした章が2つあると書いたが、それらの章がまた輪をかけてしょーもない内容なのだ。たとえば、こんな一節がある。

    《何かの仕事をしているとしたら、「今は二時四十五分だから、四時までに終わらせよう」とか、あるいは原稿を書いているときであれば、「この章はだいたい五時くらいになって目鼻がつくだろう」とか、そういう時間の戦略を立てていく。
     それが終わったら、次は「晩飯を作ろう」、またその次は「ご飯を何時までに食べ終えよう」と、自分の頭の中で先へ先へとタイムマネジメントを重ねていきます。》

     「仕事を四時までに終わらせよう」とか「ご飯を何時までに食べ終えよう」なんてこと、「時間の戦略」「タイムマネジメント」というほど大層なことかよ(笑)。ごく日常的な思考の断片じゃん。

     じつは私は林望の著作は初めて読んだのだが、ほかの本でもこんな調子なのかね? エッセイストクラブ賞を受賞したりしているのだから、エッセイはもっとまともなのだと思うけど。

     前にも一度書いたことがあるが、時間管理術の本で私のイチオシは、メリル・E・ダグラスの『決定版 時間を生かす』(知的生き方文庫)である。古い本だが、本書などよりもはるかに有益で、示唆に富む名著だ。

  • リンボウ流の知的生産術。

    いかにして「無駄な時間を省くのか」、あるいは「有用な時間を生産」するのか、が主要な視点。

    A4用紙を使った「万能メモ」と、壁に何でも貼り付けていく「壁ファイル術」。

    文章の書き方の心得。

    読書の方法論。話し方。英会話の勉強法。「凝らない」という考え方。

    時間の見える化へのアプローチと、無駄をなくす方法。

    「人生」という枠組み、と健康であることの意味。

    といった内容。

    これを読んでいて思ったのだが、だいたいこういう達人はすぐに「法」とか「術」という名前を付ける。

    印象的で、内容を即座に伝えるネーミングは、その物事の本質を掴んでいないとつけることができない。つまり、自分なりの方法論をいつも考えている人ほど、そういうネーミングは浮かんできやすいのではないか、とそんな考えが浮かんだ。

    「物を書くのはプレゼンテーション」という部分は共感。ただ、その見せ方はにはいろいろあるし、絶対的に正しい方法論など存在しない。

    なぜならば、何をプレゼンしているのかというと、書く人そのものの本質である。結局の所、提示する情報とその裏側にある発信者を伝えるというのが、物を書くことだ。

    もちろん、自分が前に前に出てくる文章もあれば、よく目を懲らさないと見えてこない文章もある。

    まあ、そんなことを考えた。

  • 以前から、思ったことをすぐ忘れている。思ったことすら忘れることにすら気づいていなかったこと、にやっと気づいた。思った瞬間に脳波みたいなものを使って、自動的にメモをとれる未来はいつ来るのだろうか。それほど、忘れることへの対策を立ててきた。忘れることの効能は言うまでもないのだが。
    現代人の生活は、古代人と比べると、スピードが早く刺激が多いような気がする。それに、脳が対応していないのかもしれないなんて。
    著者の時間の作法の根本は、生きている時間をどうしたいかだ。生きているにはなにか残したい、何かしら成果を残したい、残さなければならない、残すべきだ。という価値観の基においては生き急ぐように1分1秒一瞬を大切にして、無駄なく効率の良さを追求する。具体的な方法を写真を交えて解説してくれるのはありがたい。
    時間は常に止まることなく、すべてにおいて同じ速度で進んでいる。体感的には、それぞれの感覚で違い、私の中でも時間は速度を変える。私たちの感覚は、そういう性質としてしか時間を捉えられないから、それぞれの時間の作法を持つことは、生きやすくするのにつながる。

  • A4メモは実践してみたい。3つのキーワードをまずpcに打ち込み文章の骨格を作る。
    相手が何を知りたいのかからメモを作成する=自分の書きたいことだけを書かない

    洗濯乾燥は機械で。食洗機は自分で洗う。

    相手の目を見て語りかけるように話す。回り道はなく、常に準備をする。

  • 時間は取り返せない

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著者プロフィール

作家・日本文学者。1991年の随筆『イギリスはおいしい』以降、精力的に執筆・研究を続ける。著書に『謹訳源氏物語』『謹訳平家物語』『夕暮れ巴水』など多数。

「2020年 『バイリンガル版 巴水の日本憧憬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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